
2~4歳児│寝かしつけにおすすめ絵本5選&読み聞かせで眠くさせるコツ
この記事を書いた人


梶谷なつみ
- 保育士
保育士として13年間、公立保育園に勤務していました。0歳児から年長まで全ての学年の担任経験があります。
現在は保育の経験をいかしてライターとして活動中。
7歳と4歳の子どもがおり、保育とは違う子育てに試行錯誤の日々です。
保育や育児の経験から、育児の不安や悩みのヒントになるような記事を執筆していきます。
「絵本を読んでもなかなか寝ない」
「寝かしつけに読み聞かせって本当に効果があるのかな」
寝かしつけによいとされている読み聞かせですが、効果に疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。
「読み聞かせをしたことで、逆に興奮してしまった」なんてこともありますよね。
実は、寝かしつけで読み聞かせをするときは、環境や絵本の選び方、読み聞かせの仕方がとても大切です。現在効果を感じられなくても、工夫次第で読み聞かせの効果を発揮できる可能性があります。
そこで今回は、元保育士で2児の母でもある筆者が、寝かしつけに読み聞かせをする理由やスムーズに眠りへ導くコツ、おすすめの絵本をご紹介します。
寝かしつけの読み聞かせで悩んでいる方は、参考にしてみてくださいね。
目次
1.寝かしつけに「読み聞かせ」本当に効果がある?
寝かしつけに読み聞かせをすることは、多くの家庭で取り入れられていますが、理由や効果は、意外と知られていません。
ここでは、読み聞かせが寝かしつけにおすすめの理由や効果をご紹介します。
1-1.寝かしつけの読み聞かせ効果
子どもには質のよい睡眠をとってほしいですよね。
寝る前に絵本を読むと、パパやママの優しい声を聞いて心も体もリラックスでき、質のよい睡眠につながります。
また、寝る前のルーティンにすることで、生活リズムが整い、気持ちの切り替えがしやすくなります。筆者が保育士のときも、毎日昼寝前に読み聞かせをすることで、気持ちを切り替えられ、落ち着く子が多かったです。
他にも、寝る前に読み聞かせをすると内容が脳に残りやすく、絵本によっては語彙力や表現力が向上します。
1-2.全然寝てくれない…読み聞かせの効果が感じられないのはなぜ?
絵本には気持ちを落ち着かせ、入眠を促す効果があります。
しかし、個人差も大きいため「うちの子は読み聞かせしても意味がないかも…」と思う方もいるでしょう。
部屋が明るすぎる、読み方に抑揚をつけすぎているなど、感覚刺激を強く感じられる環境になっていませんか? 寝かしつけに読み聞かせをするときは、部屋の環境や読み聞かせ方、絵本の選び方がとても大切です。
部屋の環境や絵本の選び方、読み方を少し変えるだけで、スッと寝てくれるようになるかもしれません。
もちろん個人差はありますが、工夫次第で寝かしつけが成功する可能性はグンと高まります。
- 読み聞かせ効果が得られにくい状況をチェックしてみよう!
✓ 部屋が明るすぎていませんか?
✓ 周りにおもちゃなどが散らかっていませんか?
✓ 「ドン!」「バン!」といった刺激の強い効果音が使われていませんか?
✓ 戦いや冒険のワクワク感のある物語を選んでいませんか?
✓ 抑揚をつけすぎていませんか?
2.寝かしつけ前に…読み聞かせに適切な環境作り
寝かしつけの読み聞かせは、環境づくりが大切だと言われても、具体的に何をすればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
部屋の明るさや温度、過ごす場所などを少し工夫するだけで、子どもの気持ちはぐっと落ち着きます。
ここでは、寝かしつけ前に整えておきたい環境づくりのポイントを具体的にご紹介します。
2-1.寝る前の支度は全て終わらせておく
読み聞かせた後にやることが残っていると、落ち着いた気持ちがもとに戻ってしまい、読み聞かせの効果を十分に発揮できません。
読み聞かせの前に、子どものトイレや歯磨きなどの寝る支度は済ませておきましょう。
「絵本を読んだら寝る」をルーティンにすることで、子どもの気持ちの切り替えもスムーズになり、寝かしつけの効果が高まります。
2-2.照明は温かみのある色合いにする
寝かしつけの読み聞かせには、温かみのあるオレンジ系の光がおすすめです。
白く明るい光は避け、電球色(暖色)のような優しい光にすることで、睡眠を促すホルモン「メラトニン」が分泌されやすくなり、自然と眠気を誘うことができます。
ただし、暗すぎると絵本が読みにくかったり、視力に影響を与えたりする可能性があるため、適度な明るさを保つことが大切です。部屋の照明をオレンジ系のライトに切り替えるだけでも十分効果があります。
2-3.タオルやぬいぐるみなど落ち着けるものを用意する
お気に入りのタオルやぬいぐるみなど、愛着のあるものを寝るときに持たせると、心が落ち着く子どもは多いですよね。読み聞かせのときも、そうしたものを持たせることで、より安心してリラックスできます。
特に気に入ったものがない場合でも心配はいりません。ママやパパと触れ合いながら絵本を読むことそのものが、子どもにとって大きな安心感につながります。
2-4.絵本を読む場所は子どもに合わせて決める
寝る前に読み聞かせをするとき、日によって読む場所がバラバラになっていませんか? 読み聞かせの場所が変わると、子どもの気持ちが落ち着かない原因になります。
毎日同じ場所で読み聞かせることで、無駄な刺激を減らし、安心感を得られるようにしましょう。
読み聞かせをする場所に正解はないですが、毎日同じ場所で読むことで、子どもの気持ちが落ち着きやすくなります。リビングや寝室など、子どもの姿に合わせて決めていくのがおすすめです。
寝室に行ったらすぐに寝る習慣が着いている場合は、リビングで読んでから寝室にいくとよいでしょう。布団で読んだほうが、安心してすぐに寝られる場合は、寝室で読むと効果が出やすいかもしれません。
子どもに合った読み聞かせの場所をみつけてくださいね!
2-5.寝かしつけ用の絵本の定位置を決めておく
寝かしつけに読み聞かせをするときには、選ぶ絵本も重要です。寝かしつけに向いていない本を選ぶと、刺激が強すぎて眠れなくなることがあるかもしれません。
そのため、寝かしつけ用の絵本は、日中読む絵本とは別に用意しておきましょう。
読み聞かせする部屋の決まった場所に置いておくと、絵本を選ぶところから寝る前のルーティーンとして定着できます。
絵本は「寝かしつけ用の絵本」を5〜10冊ほど用意し、子どもが選べるようにしましょう。
「この絵本は長いからダメ」「内容が少し難しそう」と、子どもが選んだ絵本を否定することがないため、子どもも落ち着いた気持ちで聞くことができます。
3.寝かしつけの絵本はどう読む?読み聞かせポイント
寝かしつけで読み聞かせをするときは、声や雰囲気、スキンシップの取り方が重要になってきます。特に大切なのは、抑揚を付けすぎずにゆったりと読むことです。
日中の読み聞かせでは、抑揚を付けて読むこともありますが、寝る前は刺激をさけるため、一定のトーンで優しく読むようにしましょう。
読むときはいつもよりテンポを落とし、ゆっくり間をとって読むことで、子どもの心が落ち着き、眠気を誘うことができます。
膝の上に座らせたり、肩を寄せ合ったり、スキンシップを取りながら読むのもおすすめです。人のぬくもりが安心につながり、リラックス効果を高めることができます。
子どもが安心して眠れるように、読み聞かせ方を工夫していきましょう。
4.寝かしつけを成功させるための読み聞かせ絵本の選び方
寝かしつけで読み聞かせをするときは、絵本の選び方も大切です。どんな内容の絵本を読むかによって、子どもの眠りやすさは大きく変わります。
ここでは、寝かしつけ絵本を選ぶときのポイントを4つご紹介します。
4-1.長すぎず1冊で完結する
寝かしつけで読む絵本は、短めで1冊で完結するものがおすすめです。長いと集中力が切れてしまい、眠気が遠のくことがあるため、子どもの集中力に合わせて話の長さを選んでいきましょう。
1冊で完結するお話の良いところは、読み終わったときの「おしまい」の言葉が合図となり、睡眠への切り替えがしやすい点です。
初めて寝かしつけに絵本を読む方や、寝かしつけがうまくいかず悩んでいる方は、いつもより少し短めの絵本を選んでみてくださいね。
4-2.ゆったりしていてリズム感がある
寝かしつけには、ゆったりとしたテンポで、繰り返しや優しい音の響きがある絵本が向いています。
「とことこ」や「すやすや」など耳に心地よい言葉は、自然と気持ちが落ち着く効果があります。
セリフが多かったりテンポが早かったりすると、興奮して眠れなくなることがあるため、テンポが一定でゆったりした絵本を選ぶようにしましょう。
4-3.感情が大きくゆさぶられない
寝る前の時間は、子どもが安心した気持ちで過ごせることが大切です。
ドキドキする展開や、悲しい場面が続く絵本は感情が大きく動いてしまい、寝付きにくくなる場合があります。冒険ものやびっくりする絵本などは避けるようにしましょう。
強い刺激がなく、穏やかなやりとりや繰り返しの絵本は、気持ちが安定したまま眠りにつけるのでおすすめです。
4-4.楽しい気持ちで終わることができる
寝る前は「嫌な気持ち」や「不安」よりも、安心して楽しい気持ちで終わるほうが眠りやすくなります。大人もハッピーエンドの本を読んだほうが、スッキリした気持ちで眠ることができますよね。
最後に笑顔になれる絵本を選んで、幸福感が残ったまま眠りにつけるようにしましょう。
楽しい余韻が残ることで、次の日も「また読みたい」と思うようになり、少しずつ寝る前の習慣になっていきます。
5.2~4歳児の寝かしつけにおすすめの絵本5選!
寝かしつけ絵本を選ぶポイントが分かっても、最初はどの絵本を選べばよいか迷いますよね。
ここからは、実際に読んで効果を感じた寝かしつけ絵本を、5つご紹介していきます。
5-1.ノンタンおやすみなさい
【内容】
ある日の夜、まだ眠たくないノンタンは遊びに出かけ、唯一起きていたふくろうくんと遊ぶことにしました。
しかし、真っ暗な夜で周りは全然見えません。石につまづいたり水たまりに落ちたり、気づいたら泥だらけになってしまい…!?
【おすすめポイント】
子どもに大人気、ノンタンシリーズのひとつです。
「まだ遊びたい!」という子どもの気持ちを、ノンタンが代弁してくれるため、子どもが共感しやすいお話です。
絵本を読む中で、気持ちの整理ができ、眠りにつきやすくなります。
リズミカルな言葉や、親しみやすいイラストが安心感を与えてくれます。
【読み聞かせた感想】
我が家の子どもたちはノンタンが大好きなので、絵本を選ぶときに「ノンタン読んで」と持ってくることが多いです。
言葉のリズム感が落ち着くようで、絵本が始まるとゴロンと転がり、自然と寝るモードになります。よく読む絵本なので、読んでいるだけで安心感があるようです。
寝る前に丁度よい長さのため、親が負担を感じずに読めるのも、嬉しいポイントです。
5-2.だいすき ぎゅっぎゅっ
【内容】
朝ご飯を食べた後に「ぎゅっ」 一緒に遊んだ後に「ぎゅっ」
うさぎの親子は、毎日たくさん「ぎゅっ」とします。
特に寝る前はとっても特別で…!?
【おすすめポイント】
「だいすき ぎゅっぎゅっ!」と抱きしめ合う姿を描いた、スキンシップをテーマにした絵本です。
読みながら自然に子どもをぎゅっと抱きしめて、スキンシップをとることができます。
安心感や愛情を伝えやすく、子どもの心を穏やかにしてくれます。言葉も短く、繰り返しが多いので、小さいお子さんにも読みやすいです。
【読み聞かせた感想】
親が一目惚れして買いましたが、子どもも気に入ってくれ、何度も繰り返し読んでいます。
子どもは、「おつぎはなあに?」「だいすき ぎゅっぎゅっ」のフレーズが好きで、ぎゅっと抱きしめながら読むと、とても嬉しそうな表情をしてくれます。
寝る前に読むと、子どもも安心して眠りにつけるようでした。
毎日忙しく、子どもとの触れ合いが疎かになりがちなので、絵本を読みながらスキンシップを取れるのは、親としても嬉しいです。
5-3.おふとんかけたら
【内容】
ソフトクリームさんやトイレットペーパーさんに、おふとんをかけてみます。
いったいどんな寝相になるのでしょうか?
【おすすめポイント】
短くてわかりやすいストーリーと、優しいイラストが子どもたちに人気です。
小さい子でも最後まで集中して聞きやすく、寝る時間であることが伝わる絵本です。テンポよく読み進められるため、寝る前の読み聞かせに最適です。
【読み聞かせた感想】
著者、かがくいひろしさんの「だるまさんシリーズ」や「おしくらまんじゅう」が大好きな2歳の子に購入した所、お気に入りになりました。
寝る前に読むと、ソフトクリームさんたちと同じように布団にはいって楽しそうです。
今まで布団に転がってくれないことも多かったため、とても助かっています。短いですが、テンポが良くて心地がよい絵本です。
5-4.おやすみ、はたらくくるまたち
【内容】
広い工事現場では、ブルドーザーやショベルカーなど、たくさんの車が働いています。
夜になって仕事を終えた車たち。いったいどのように寝るのでしょうか…?
【おすすめポイント】
車が大好きな子にぴったりな1冊です。
少し長めですが、繰り返しのあるゆったりしたお話なので、落ち着いた雰囲気をつくることができます。
夜になったら休むことの大切さも伝えられます。
【読み聞かせた感想】
保育園で3歳児を担任しているときに、大人気の絵本でした。いつもは絵本に興味がない子も、「おやすみ、はたらくくるまたち」を読むときは座って聞いていました。
繰り返し「おやすみ」の言葉が出てくるので、子どもたちも少しずつ寝るモードになるようでした。
内容は少し長いため、3歳以上がおすすめですが、車好きな子にはぜひ寝る前に読んでみてほしい絵本です。
5-5.3ぷんでねむくなるえほん
【内容】
「ママ、ねんねのじかんだよ」
男の子がママを寝かしつけようとしています。
眠たくなるポーズを真似しているうちに、だんだん心地がよくなってきて…。
【おすすめポイント】
パパやママの意見を取り入れながら創られており「こんな寝かしつけ絵本が欲しかった!」と思える1冊です。
絵本のはじめに、読むときのルールも書いてあるので、寝かしつけでの読み聞かせ方が分からない方にも最適です。
ゆったりとしたリズムや言葉選びが特徴で、短時間で読み終えることができます。
【読み聞かせた感想】
子ども目線で描かれた絵本で、イラストが可愛いです。
始めは「本当に寝るのかな?」と半信半疑でしたが、読み進めるうちに目がとろんとしてきて、リラックスした表情になりました。
いつもは寝る直前までおしゃべりしている子どもが、絵本を読んだ後、静かに寝てくれることが増えました。
絵本に合わせて一緒に伸びやあくびをすると、読んでいる親も心地がよくて眠たくなってきます。
6.おやすみ前はゆったりのんびり読み聞かせよう
絵本の読み聞かせは、子どもの心を落ち着かせ、自然と眠りへと誘う効果があります。
もし今すぐ効果を感じられなくても、読み方や環境を少し変えるだけで、すんなりと寝てくれるようになるかもしれません。
寝かしつけは、親子でスキンシップをとりながら安心して過ごせる、かけがえのない時間です。絵本を読んで、一緒にゆっくりのんびりと安心できる眠りのひとときを過ごしてくださいね。
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