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夏休みの工作アイデア!子どもだけで作れる!簡単・面白い作品を紹介

この記事を書いた人

ふゆ ふゆ

ふゆ

  • 中学校教諭
  • 美術教員

児童館や小学校などで絵や工作を子どもに教える仕事に10年以上携わりました。

現在はライティングやデザイン・イラスト関連の仕事をしています。

「夏休みの自由研究の工作でどんなものを作ればよいか分からない」

「うちの子はあまり工作が得意ではないようなので上手く作れるか心配」

「簡単に楽しくできる工作を知りたい」など。

我が子にこんなお悩みをお持ちではないですか?

この記事では、小学校1、2年生(低学年)の発達段階や図画工作の学習指導要領の内容を踏まえながら、夏休みの自由研究におすすめの簡単でちょっぴり面白い工作を紹介します。

道具や材料・安全への配慮も具体的に載せております。低学年のお子さまと一緒に楽しく作っていただければと思います。

目次

 

1.小学校1、2年生(低学年)はどんなことができる?小学校の図画工作で求められていること

小学校に上がるとずいぶん大きくなったように感じますね。

幼稚園や保育園に通っていた幼児期よりもできることが増えてきて、なんでもできるような気がします。

しかしまだまだ成長段階です。幼稚園や保育園の時より、大きくなったといってもできることは限られています。

小学校1、2年生は、どのようなことができるのでしょう?

6歳、7歳、8歳頃の心理的な発達の特徴をみながら、小学校の図画工作に求められているポイントを学習指導要領の内容から、解説します。

 

1-1.小学校低学年の心理的な発達段階

小学校低学年の子どもは幼児期の特徴を残しながらも、大人の言うことを守る中で、善悪についての理解と判断がだんだんできるようになります。

特に1年生ですと、活動的ではありますが、集中力はまだあまり長くありません。

そのため、短い時間での制作や子どもが作った後に遊べるなど、興味や意欲の持ちやすい工作が良いでしょう。

例えば、折り紙や紙コップなど身近な材料は、子どもも興味を持ちやすいです。制作する時も、一度に全て説明するのではなく、子どものペースに合わせながら進めていくと、子どもが挫折せずに制作しやすいです。

小学校2年生以降は友達関係も広がり、自分の気持ちのコントロールが少しずつできるようになります。

 

1-2.小学校の図画工作「学習指導要領」より低学年の特徴

工作に関しては、図画工作の学習指導要領より、1・2年生について以下のような内容が書かれています。

・周りの人や物・環境などに体ごと関わり全身で感じるなど、対象と一体になって活動する傾向が見られる。
・具体的な活動を通して思考したり、既成の概念にとらわれずに発想したりするなどの特徴も見られる。
・表現及び鑑賞の活動においても,つくりながら考えたり、結果にこだわらずに様々な方法を 試したり、発想が次々と展開したりするなどの様子も見られる。

引用:図画工作学習指導要領

ゴールを目指して進むというよりも、試したり時には失敗したりながらも、作っていくことが多いです。

「さっきまで上手に作っていたと思ったのに、どうしてそんなものつけちゃうの?」など、大人にとっては気になるところもあると思いますが、子どもが試行錯誤して作っていくその過程を優しく見守ってあげれると良いですね。

 

1-3.低学年の工作の制作について

テーマのある工作の作品作りでは、大人が完成品の見本作品や写真を準備することも大切ですが、児童のやりたい気持ちを大切にして、必ず見本通りの作品を作らなくても大丈夫です。

上記の学習指導要領にもありますが、低学年の子どもは、作りながら考えたり、試したりしながら制作が進んで行くことが特徴です。

見通しをもった制作は高学年になったら、徐々にできるようになりますが、低学年はまだ難しい年齢です。

大人が注意しなくてはいけないのは、道具の使い方や安全面への配慮です。

穴をあけたり、段ボールなどの厚紙を切るときなどは注意が必要です。保護者が近くにいて、必要に応じてサポートできる状況だとお子さんも安心して取り組めるでしょう。

低学年のお子さんだと、上手くできなくて爆発して途中で投げ出したり、作っていた作品を投げてしまうなんてこともあるあるですね。

大人も一緒になって作ってみると、子どもが「工作過程のどこでつまずいているのか」、「どんなことをしたいのか」が把握できるため、適切な声掛けで子どもの工作力を高めることにつながります。

 

2.小学校1、2年の工作の材料や道具は何を用意すればいい?

入学

図画工作の「学習指導要領」では、1・2年生に関して、身近で扱いやすい材料や用具を挙げています。

例えば……

  • 画用紙や厚紙などの,自由に切ったり描いたりできる材料
  • 粘土や箱などの立体をつくる材料
  • クレヨン,クレパスなどの描画材料
  • はさみ,のり, 簡単な小刀類などの切断や接合,接着ができる用具 など

夏休みの自由研究では、これ以外にも家にある活用できそうな材料を使うのも良いと思います。

トイレットペーパーの芯、ティッシュ箱、お菓子の袋など。お金をかけなくても工夫次第で、家の中のいろいろなものが材料になります。

 

2-1.子どもが工作をする際に注意すること

使えるけれど危なっかしかったハサミや、ベタベタとつけすぎていたのりなど。

それまでは、上手とは言えなかった基本的な工作道具も、小学校低学年頃になると、徐々に慣れて使いこなせるようになってくる頃です。

子どもの意欲や自主性は大切にしつつも、まだ使えない道具があれば、子どもの状況に応じてサポートしても良いでしょう。

例えばハサミが苦手なお子さんの場合は、まず持ち方や切り方を改めて確認してから、始めると良いでしょう。

その際には、子どもの「できる」を傷つけないように、紙に直線やジグザグ線を引いたものを渡して、「まずはこの紙を切ってみよう」などと言って、間接的に練習させる方法もおすすめです。

図工の教科書が手元にあれば、道具の基本的な使い方を載せていますので、確認しても良いですね。

 

3.小学校低学年!夏休みの簡単・面白いおすすめ工作2選

今回ピックアップした工作は「ロケット」と「お弁当」です。

どちらも小学生低学年のお子さんに人気の題材です。少し幼い気がする?簡単すぎないかな?と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。

自動販売機型の貯金箱、箱でできたゲームボーイなど、仕掛けが多い工作は子どもが興味を示す題材ですが、まだ低学年の子供だけで作ることは難しいです。「工作が得意!」「大人に十分時間がある」といった時には、そのような工作に挑戦してみると良いですね。

ここでは、子どもが一人で作ることを想定した、実際に小学校の授業でも取り扱われることがあるものをご紹介します。

きっと楽しみながら作れると思います。完成したら、ぜひ一緒に喜んであげてください!

また、夏休みには「リサイクル工作」もおすすめです☆

 

4.低学年おすすめ工作:ぴゅーんと飛び出す!「紙コップロケット」

〇 材料

紙コップ2つ、輪ゴム2本、色画用紙・折り紙

 

〇 道具

ハサミ、のりかセロハンテープ、カラーペン

※スティックのりは粘着力が弱い場合があるため、できればスティックのりではなく、液体のりが望ましいです。

幼稚園や保育園で使っていたケース入りのでんぷんのりでも構いません。

 

〇 作り方

① 紙コップの片方に、十時になるように印をつけます。

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② 5㎜くらいの切れ込みをハサミの先を使って入れます。

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③ まず、2本の輪ゴムを少し重なるように並べます。次に、下にある輪ゴムを上に重なった輪ゴムの上から通し、輪にくぐらせます。そのまま引っ張ることで、2本の輪ゴムがしっかりとつながります。

(もし子どもが上手くできなさそうであれば、この部分は保護者が手伝ってあげてください◎)

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④ 輪ゴムを切れ込みにかけます。切っていない紙コップを下の台にして発射台にすることが出来ます。

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⑤ 色画用紙や折り紙でロケットにつけたいパーツを書いて、ハサミで切ります。

この時にのりしろが5㎜〜1㎝位あると良いでしょう。切る前に、子どもにのりしろの説明をしておくと良いです。

のりがなければセロハンテープでもつきますが、のりの方がしっかりつきます。

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⑥ カラーペンなどで、ロケットに好きなものを描いて完成です。

よく飛ぶので、周りの人や物に注意しましょう。もし可能であれば、2〜3個作ってご家庭で遊んでみるのも良いかと思います。

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<制作のポイント・注意点>

紙コップはやや厚みがあるので、ハサミで切る時は要注意です。

切る加減が難しく切りすぎてしまうことがあるかもしれませんが、少しくらい切りすぎても、飛び出す仕組みができれば構いません。えんぴつやペンなどで、ここまで切るという目安を描いておいても良いでしょう。

「とんだ!めっちゃとんだ!」などと言って、夢中になる子が多い工作です。
ロケットを複数作って、どれが一番遠くに飛べるかなど競争しても楽しいですね。

 

5.低学年おすすめ工作:わくわくウキウキ♪折り紙で「お弁当作り」

次に紹介するのは、折り紙などを使ったお弁当作りです。

〇 材料

折り紙(赤・茶・黄・緑・黄緑・黒など各1〜2枚)

B5〜A4位のコピー用紙を2・3枚

※折り紙ではなく、色画用紙でも良いです。

 

〇 道具

ハサミ、のり(液体のり)やセロハンテープ(両面テープ)、クレヨン、カラーペンなどの装飾できるもの

幼稚園や保育園で使っていたケース入りのでんぷんのりでも構いません。

 

〇 作り方

この作品は全体的に折り紙やコピー用紙にしわをつけて、お弁当を作ります。

今回は、

① おにぎり
② ハンバーグ
③ キャベツやレタス
④ たまごやき
⑤ ミニトマト

を例としていますが、他にも自分でアイデアがあれば変えたり、増やしたりしてみて下さい。

 

① おにぎり

B5サイズのコピー用紙を一度クシャッと丸めて、広げます。力を入れすぎると、破れることがあるので気をつけましょう。

広げたら、半分に切ります。半分にしたものを1枚は丸めて、もう1枚を外側にくるんでおにぎりの形を作ります。

おにぎりの形ができたら、セロハンテープでとめましょう。その上に黒い折り紙で、のりの部分を作ってあげると、おにぎりらしくなります。

(のりの部分は、両面テープだと取れやすいため、のりでつけるのがおすすめです)

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② ハンバーグ

茶色の折り紙を丸めてしわを作り、半分におります。内側に液体のりをぬってはります。

丸いかたちにはさみで切ります。写真のハンバーグは切った後に、クレヨンでソースをかいています。クレヨンではなく、カラーペンでもOKです。

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③ キャベツやレタス

黄緑の折り紙を丸めてしわをつけて広げます。

その後、はさみで細く切ったり、丸く切ったりしてキャベツやレタスを作ってみて下さい。

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④ たまごやき

黄色の折り紙にしわをつけます。

写真の場合はしわをつけた後に広げて、3段におっていますが、自分で切ったり、形を変えたりしても良いです。丸くまいて、卵やきができます。

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⑤ ミニトマト

赤い折り紙を丸めてしわをつけます。広げて半分に切って2つに分けます。

分けた折り紙を丸めてミニトマトを2つ作ります。白い部分があまり見えないと、トマトらしさが出ます。

写真では他に、お弁当によく入っている緑の折り紙でバランを作っています。

 

できたら空き箱に入れたり、もしご家庭に紙やプラスチックのお弁当ケースがあれば入れてみると、よりお弁当らしくなります。

アルミカップなどもあれば入れてみても◎

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<制作のポイント・注意点>

制作のポイントは、紙にしわをつけて柔らかくして色々な形を作っていくことです。

折り紙やコピー用紙はうすいので、力いっぱいしわをつけたり、広げたりするとやぶれてしまうことがあるので、注意しましょう。

最初は優しくしわをつけて、少なかったら力を足していくと破れることが少ないです。はさみも使う時も使い方に気をつけて下さい。

今回は紙を中心にした制作を紹介していますが、毛糸やスポンジなどがご家庭にあれば、紙以外の材料を追加して作っても楽しめるでしょう。

 

6.小学1年・2年生!夏休みは自由に工作を楽しもう!

プールや公園、ゲームやYouTubeも楽しいものですが、自分の手を動かして0から形を作っていく工作ならではの魅力も格別です。

工作体験は、手先の運動のみならず、考える力や、実際にやって形にする力を身につけることができます。

学校の授業での制作は、時間や材料がある程度限られます。ご家庭での夏休み工作であれば、いろいろなものを使ってより自由な発想で工作を楽しむことができます。

紹介した2作品は基本的な作例ですので、このまま制作していただいても構いませんし、ご家庭に他に材料があればさらに付け加えて、工夫することも挑戦していただければと思います。

ロケットの作品は紙コップに色を塗ったり、大きなサイズの紙コップで作ることもできます。お弁当であれば、お弁当の具をフェルトなどの布で作ってみたり、紙などでお箸を作ったりしてみても良いでしょう。

夏休みの工作の宿題や、長い夏休みの自由遊びにぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

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主な参考文献
文部科学省,小学校学習指導要領(平成29年告示)解説,図画工作編,平成29年7月
文部科学省,子どもの徳育に関する懇談会(第11回)「審議の概要」(案), 3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題,平成21年7月

 

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