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小1から始める「辞書引き学習」のコツとおすすめの国語辞書を解説!

この記事を書いた人

みき みき

みき

  • 司書教諭
  • 中学校教諭
  • 高等学校教諭

高校の国語講師として約8年勤務していました。

中学、高校の教員免許、図書館司書、司書教諭の資格を持っています。

現在は3人の子育てに奮闘中。

知識や経験を活かせるライターを目指し、勉強中です。

「小学1年生で辞書は早すぎる?」「辞書を使って欲しいけれど、どの辞書がいいのかわからない」

小学校入学をきっかけに「言葉に興味を持って欲しい」と願う反面、「早すぎると嫌いになってしまうのではないか」と悩みは尽きないものです。

この記事では、辞書引き学習の始めどきや、具体的なやり方を解説します。小学校低学年向けの辞書選びのポイントやおすすめの辞書についてもお伝えします。

「子どもに辞書を使ってほしいけど、始め方がわからない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

目次

 

1.辞書引き学習とは?始めどきはいつ?

ここでは、辞書引き学習のやり方や、辞書を使い始めるおすすめの時期について説明します。

 

1-1.辞書引き学習とは

「辞書引き学習」とは、中部大学大学院教授の深谷圭助先生が開発した学習方法です。辞書を使用することで「自ら学ぶ態度や、自ら学ぶ学び方を習得させようとする学習法」です。

辞書引き学習の主な効果は、「言語能力の取得」と「学習意欲の向上」の2つが挙げられます。子どもは辞書を引くことで、自主的に学ぶ体験ができます。意欲があれば際限なく知識を取り込めるため、子どもの可能性が無限に広がる学習法と言えるでしょう。

また、辞書引き学習には、「辞書で調べた言葉を書き込んだ付箋を、辞書にはさむ」というプロセスがあります。言葉に楽しく触れながら、付箋を通して辞書を使った達成感を目でみて感じることができるので、学びの入り口にも最適です。

 

1-2.辞書引き学習のやり方

辞書引き学習のやり方について順番に紹介します。

  1. 辞書と付箋を用意する。辞書のカバーやケースは外しておき、子どもが手に取りやすい状態にしておく。
  2. 付箋の上部に数字を書く。その日に調べる予定の数よりも多めに数字を書いた付箋を用意しましょう。小学1年生では小さな字は書きにくいこともあるので、必要に応じて保護者がサポートする。
  3. 辞書を開き、知っている言葉の意味を読んだり、知っている言葉がいくつあるか数えたりする。
  4. 「3」で見つけた言葉や、調べた言葉を付箋に書き、辞書の上部に付箋を貼る。付箋を貼る時は、辞書の字を隠してしまわないように気をつける。

 

ポイントは、言葉を見つけて付箋を貼ることができたら、親子で一緒に喜んだり、ほめたりすることです。

慣れてきたら、保護者がお題を出して、子どもが辞書で言葉を探してみたり、国語以外の教科でも使ったりして、楽しく続けられるようにしましょう。

参照サイト
辞書引き学習の深谷圭助公式ホームページ

 

1-3.辞書を使い始めるおすすめの時期

学習指導要領によると、小学校では3、4年生の頃に辞書の使い方を習います。しかし筆者は、小学校1年生が辞書を使い始めるのにおすすめの時期であると考えます。

その理由は、「文字への関心の高さ」です。小学校に入学すると、ひらがな・カタカナを学習します。小学1年生は文字への関心が最も高まります。この時期に、辞書の使用を開始すると、言葉への興味を自然に高めることができるためです。

また、学校で辞書の使用方法の指導が始まる「3、4年生」は、成長過程の一つで少し反抗的になりやすい時期です。10歳前後の子どもに「辞書の使用」を促しても、反発されてうまくいかないケースも考えられます。

保護者の意見をすんなり聞き入れられる小学校低学年のうちから、辞書を使う習慣づけができているのが望ましいでしょう。

 

2.小学校1年生から辞書を使うメリット

小学1年生から辞書を引くメリットはたくさんあります。ここでは「学習のモチベーションが上がる」「語彙が増える」「正確な情報の取得と情報入手の方法を把握できる」という3点についてお伝えします。

中央教育審議会の答申では、「小学校低学年はその後の学習の素地を作る大切な時期で、その後の学力に大きく影響している」と指摘されています。小学1年生から辞書を使って意義のある学習につなげましょう。

 

2-1.学習のモチベーションが上がる

辞書を使うことは学習のモチベーションを上げ、「もっと知りたい」という知識欲や向上心を刺激します。

辞書を引くことで得られる知識は、ただ教えてもらうという「受け身の知識」ではなく、自ら行動することで得られた「努力の知識」だからです。

たとえ同じことを知識として獲得したとしても、自分で行動して得た知識は、その後定着もしやすいでしょう。

また、語彙や知識が増えていく実感が得られるため、学習のモチベーションも上がっていくでしょう。

 

2-2.語彙が増える

辞書の使用は、語彙力の向上につながります。

中央教育審議会答申では、「小学校低学年の学力差の大きな背景に、語彙の量と質の違いがある」と指摘されています。小学校低学年は、語彙力がそのまま学力に結びつくことが多いです。

時間にゆとりのある小学1年生のうちに、紙の辞書を使うことは有意義な学習体験につながります。インターネットで知らない言葉を検索するのとは違い、紙の辞書は、目的の言葉に辿り着くまでに多くの言葉を目にする機会があります。

様々な言葉に触れることで、さらに語彙力を高めることができるでしょう。

 

2-3.正確な情報収集の方法を学べる

現代はインターネットやSNSなど情報過多な社会です。情報の真偽も曖昧なことが多く、自分で選ぶ力が必要です。辞書を使うと、正確な情報を手に入れるだけでなく、情報入手の方法も知ることができます。

辞書には、多くの人が長い時間をかけて調べ上げた「正確な情報」が詰まっているため、正しい知識が蓄積していきます。

また、辞書を使って自分で調べる経験を重ねることは、これからの社会で、正しい情報を選び取るために必要な姿勢を学ぶことができます。

 

3.小学1年生の辞書選び3つのポイント

小学1年生に向けた辞書を選ぶポイントは、「ルビつき」「カラー刷り」「サイズやイラスト」です。

国語辞書を書店やネットショップで探すと思ったより多いことに驚くかもしれません。「どれを使えばいいのだろう」と迷っている間に購入を諦めてしまったり、適当に選んでしまったりするともったいないです。

ここでは、辞書選びのポイントを詳しくみていきましょう。

 

3-1.ひらがなが読めるならルビつき

小学1年生に向けた辞書を選ぶ際は、全編ルビつきの辞書がおすすめです。

ルビがついていれば自分で読むことができるため、「一人で調べた」という達成感が味わえたり、「次もやってみよう」という気持ちにつながったりします。ひらがなを読む練習や、ルビを振っている漢字への興味も湧くなど、良いことだらけです。

 

3-2.低学年から使うならカラー刷り

白黒で字がいっぱいの辞書は、低学年の子どもからは、敬遠されてしまうでしょう。子どもは見た目で「面白そう」と思えないものは、なかなか手に取りません。

そこでおすすめなのが、カラー刷りの辞書です。子どもは視覚的に明るく、カラフルなものに惹かれやすいので、楽しく辞書を引くことができるでしょう。

少し大きくなってからも使わせたいなと思う場合は、3色刷りなどもあります。購入前にお子さんと話し合って決めてもいいでしょう。

 

3-3.辞書のサイズやイラストの有無

辞書には持ち運びやすい小さめのサイズと、中身が見やすい大きめのワイド版の2パターンがあります。

小学校低学年の場合は、字が大きく読みやすい「ワイド版」をおすすめします。イラストや写真が豊富に使われているものは、見ているだけで楽しく、興味をひきやすいので何度も開きたくなるでしょう。

小学1年生に辞書を選ぶ場合は、自分で読めるひらがなのルビつき、見た目の鮮やかなカラー刷り、そして興味関心を引く写真やイラストがとても大事でしょう。

なぜなら小学1年生にとって、辞書は初めて触れる分厚い本となるからです。「楽しむこと」が優先されたデザインやサイズであるほど、使う抵抗感が抑えられます。

以上のようなポイントをしっかり押さえた辞書を次章で紹介しますので、参考にしてみてください。

 

4.おすすめの辞書5選

たくさんある辞書の中から選ぶのは大変ですよね。ここでは、元国語の教員の筆者がおすすめの辞書を5つ紹介します。

 

4-1.新レインボー小学国語辞典 改訂第6版

見やすく、引きやすく、使いやすいと三拍子揃った辞書です。総ルビ仕様で、オールカラー、イラストや写真は1,400点以上と小学1年生が初めて手にする辞書として使いやすいでしょう。

6年生まで使えるように43,000語を収録し、2020年からの新学習指導要領にも対応のコラムが新設されています。A5サイズのワイド版とB6サイズがありますが、小学1年生ならワイド版がおすすめです。

>>新レインボー小学国語辞典 改訂第6版

 

4-2.チャレンジ小学国語辞典 カラー版 第2版 どうぶつデザイン

全ページフルカラーで総ルビ使用、さらにカラー写真やイラストは1,700点以上と小学生のわかりやすさにこだわった辞書です。2020年度の新学習指導要領に対応し、プログラミング教育、英語教科にも対応の35,600語を収録しています。

持ち運びに便利なB6判なので、いつでもどこでも使えます。

>>チャレンジ小学国語辞典 カラー版 第2版 どうぶつデザイン

 

4-3.新レインボー小学国語辞典 改訂第6版 ディズニー版

初めに紹介した新レインボー小学国語辞典 改訂第6版のディズニー版です。オールカラー、総ルビさらに豊富なイラストで飽きずに楽しく辞書を使用できます。子どもに人気のあるディズニーが載った辞書なら、楽しく学ぶことができるでしょう。

B6版とコンパクトサイズなので、持ち運びにも便利です。

>>新レインボー小学国語辞典 改訂第6版 ディズニー版

 

4-4.例解学習国語辞典[第十一版]オールカラー

オールカラー、ルビつきで総収録後は46,400語と豊富な辞書です。新指導要領にも対応していて、1,300点以上のイラストや写真に加え、言葉の使い分けや豊富な事例で使いやすいでしょう。

辞書引き学習法の深谷先生が編集委員に加わっているため、付箋を貼るスペースが確保されているのが特徴です。サイズはワイド版とコンパクト版の両方が選べます。「名探偵コナンの10歳までに覚えたい難しい言葉1000」が付録として同封されており、コナンと一緒に楽しく勉強できます。

>>例解学習国語辞典[第十一版]オールカラー

 

4-5.例解学習国語辞典〔第十一版/ドラえもん版〕

例解学習国語辞典[第十一版]の内容はそのままで、ドラえもんと楽しく勉強できるのがこの辞書の特徴です。オールカラーで、総収録後は46,400語、豊富な文例で思考力アップにつながります。

言葉の働きやローマ字などの知識も巻末付録として載っています。また、ドラえもんと一緒に読む人の性格に関することばや物の数え方などが付録としてついてきます。

>>例解学習国語辞典〔第十一版/ドラえもん版〕

 

5.辞書の使用を進める際の3つのポイント


辞書を使わせたいという気持ちが大きすぎると、逆に子どもにとって負担になってしまうことがあります。そこで辞書の使用をうまく進めるためのポイントを3つ紹介します。

 

5-1.無理に使わせない

1つ目は「辞書を使いなさい」と極力言わないことです。わからないことを保護者に聞きに来た時は、本来なら辞書を使用するチャンスです。

ただここで、「辞書を使いなさい」と言ってしまうと、ほとんどの場合、うまくいきません。いい加減な返答するより辞書の方がいいという気持ちから、つい言ってしまう保護者の方も多いと思いますが、子どもからすると、「聞いても答えてもらえなかった」という気持ちだけが残ってしまう可能性があります。

もちろん、小学校高学年にもなれば、「辞書で調べなさい」と言って調べる子どももいます。しかしそれは、辞書を引き慣れている子どものみでしょう。

子どもの知的好奇心を次に繋げるためには、「一緒に調べてみよう!」と誘ってみると良いでしょう。

 

5-2.大人が率先して使う

子どもは大人の姿を見て真似をすることが多いと感じることはありませんか。これは「模倣学習」といい、大人など身近な人の真似をする行動で成長過程の一つです。

子どもに辞書を使って欲しいと思うのであれば、保護者が率先して使ってみましょう。子どもは思っている以上に大人の行動を見ています。大人が習慣化するぐらい辞書を使っていると、子どもも辞書を使うことに抵抗がなくなります。

 

5-3.ポジティブな言葉がけを大切に

「やりなさい」「やめなさい」「だめ」というワードは使ってしまいがちですが、言われた側の意欲を削ってしまいます。子どもに限ったことではないので、自分が言われて嫌な言葉は極力使わない方がいいでしょう。

一方で、積極的に使いたい言葉は、「一緒にしよう」「やってみよう」「よく覚えたね」などのポジティブな言葉です。

家事の手が離せない時は、「今忙しいから、6時から一緒にしようか!」などと具体的な時間とともに提案します。お子さんが辞書を引くことに慣れてきたら「調べたら教えてね」と調べたことを報告してもらうのもいいでしょう。

「たくさん調べたね」「こんな言葉を知っているんだね」などしっかり褒めることも必要です。褒め言葉は続けるモチベーションにつながるのでやってみてください。

 

6.小学校入学のお祝いに辞書をプレゼントするのもおすすめ!

この記事では、辞書の使用開始時期やポイントについて紹介しました。小学1年生ではひらがなを習い始めるので、辞書を使い始めるタイミングとして適しているでしょう。

小学1年生で使う辞書選びのポイントは、ルビがふってあること、オールカラーであること、イラストや写真が豊富なことの3点です。他にもキャラクターが描かれたものもあるので、お子さんの好みに合った辞書を選べば、より学習意欲の向上につながるでしょう。

小学校入学のタイミングで、お気に入りの辞書をプレゼントしてみるのはいかがでしょうか。

 

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参考文献
中央教育審議会,中央教育審議会答申,平成28年12月21日

 

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