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HSCにおすすめの習い事!特性を活かして才能&自己肯定感を伸ばそう

この記事を書いた人

遠藤さおり 遠藤さおり

遠藤さおり

  • 社会福祉士

30代主婦・小2の女児の子育て中です。

社会福祉士の資格を持っています。

児童や高齢者などを対象とした福祉の分野に従事しており、

相手の心に寄り添いながら、その人の力を引き出せるような援助を心がけてきました。

現在は、子どもの可能性を伸ばすことを第一に考えながら子育て奮闘中です!

ひといちばい敏感な気質をもった「HSC(Highly Sensitive Child)」。

「生きづらい」と言われることも少なくありませんが、HSCの気質を活かせる環境さえあれば、ひといちばいパワーを発揮できると言われています。

ネガティブな面に着目されがちですが、HSCの気質は決して短所ではありません。

HSCの気質をうまく活かして、大きな自信と自己肯定感を育んであげましょう。

今回は、そんなHSCに合った「習い事」をお探しの方に、選び方のポイントとおすすめのジャンルをご紹介します。

「HSCのわが子には、どんな習い事がいいのか迷っている」

「習い事を通して、自信をつけさせてあげたい」

そんな親御さんは、必見です。

 

目次

 

1.HSCってどんな子ども?

ひといちばい敏感で繊細な気質をもっている「HSC(Highly Sensitive Child)」。

HSCは、アメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロン氏が提唱した概念です。

「ひといちばい敏感な気質を持つ子ども」という意味で、その割合は意外にも多く、およそ5人に1人といわれています。

 

1-1.HSCがもつ4つの特徴「DOES」

HSCは、音や光などの刺激に敏感で、ほかの人なら気にならないような小さな刺激も察知することができます。

他人の表情や声色、仕草などのちょっとした変化にも気づく繊細さがあるので、人の気持ちを汲み取る能力に優れていると言われています。

アーロン氏は、これらの特徴をHSCなら誰しもが必ず持っている「4つの特徴」としてまとめ、その頭文字をとって「DOES」としました。

D:深く処理する(Depth of processing)

O:過剰に刺激を受けやすい(Overstimulated)

E:共感しやすい(Emotional reactivity and high Empathy)

S:ささいな刺激を察知する(Sensitivity to subtleties)

これらはHSCが生まれ持った気質であり、病気や障害とは関係ありません。

いつか直るものでもなければ、訓練で直すべきものでもないので、うまく付き合っていくことが大切です。

また、「HSC=内向的」とは限りません。HSCには、刺激を求める外交的なHSSというタイプも存在します。

詳しくは、HSCの子育てを取り上げた記事「育て方で変わる!ひといちばい敏感で繊細な子ども「HSC」の特徴といいところを伸ばす言葉がけをご紹介」をチェックしてみてください。

 

1-2.「自己肯定感」を伸ばすサポートが大切!

HSCは、その繊細な気質から大胆に行動することが苦手だったり、ささいな出来事に動揺しやすかったりと、自信を失いがちです。

  • みんなの方が上手だから、”私にはうまくできない” と落ち込んでしまう。
  • チャレンジをせず、やる前から諦めてしまう。

このようなお悩みも多いかもしれません。

しかし、HSCの繊細な気質をネガティブに捉える必要はありません。

むしろ、感受性の高さや物事を深く考えられる思考力などは、活かし方次第で素晴らしい長所となるでしょう。

さらに、HSCはネガティブな環境からだけでなく、ポジティブな環境からも影響を受けやすいと言われています。

ある研究によると、HSCはその気質を活かせる環境に置かれたとき、HSCではない子どもに比べてよい結果を残せたそうです。

これにより、HSCにとって良い環境におかれることの重要性が明らかとなりました。

このように、ポジティブな面への反応性の良さもまた、HSCの特徴のひとつなのです。

近くにいる大人は、そんなHSCが才能を発揮して自己肯定感を高められるよう、サポートしていきたいですね。

「習い事」は、そんな自己肯定感を育むチャンスとして、うってつけです。

 

2.HSCが習い事を選ぶときに大切にしたいこと

ここからは、HSCに合った習い事を選ぶときに大切にしたい5つのことをご紹介します。

自己肯定感を伸ばせるかどうかに着目しながら、チェックしてみてくださいね。

 

2-1.本人の意思で始める

まず、最も大切にしたいことは、本人の意思で始めることです。

これは、HSCに限らず、多くの親御さんが大切にされていることかと思います。

しかしながら、HSCはその特性から、親の顔色を伺いながら返事をしてしまうことが少なくありません。

本人も嬉しそうに始めたはずなのに、実は「ママが、これが良さそうだったから」となっては本末転倒です。

「水泳は、みんなやってるみたいだよ」「ピアノは弾けたほうがいいかもね」というように、親御さんの価値観を暗に伝える言葉がけにならないよう、配慮しましょう。

 

2-2.「できる」や「好き」を伸ばせる

HSCの習い事は、できないことを補ったり、克服させたりするためではなく、「できるところを伸ばす」といった部分に焦点を当てて選ぶのがおすすめです。

まずは、お子さんの「好き」や「得意なこと」に着目し、「楽しい!できる!」の経験を積み重ねることを目標にしましょう。

子育ての中では苦手を克服することも大切ですが、自信を失いやすいHSCは「自己肯定感」を育むことを目指すのが先決です。

「私ならできる」という揺るがないベースがあれば、苦手なことや難しいチャレンジにも臆すことなく取り組めるようになるでしょう。

「なってほしい」「してほしい」という気持ちは……
字が上手になるように、書道教室に通わせたい
いつも家の中で遊んでいるから、体操教室で身体を動かしてほしい

↓  ↓  ↓

「好き」や「できる」というプラスの面に置き換えて考えてみる!
絵を描くのが好きだから、絵画教室に行ったらもっと楽しめるかも
足が速いから、陸上教室に行ったら熱中しそう

 

2-3.子どもの能力を決めつけない

HSCに限らず、子どもにどのような習い事が合っているかは、やってみないとわからないものです。

「ぴったり合う習い事はすぐには見つからない」と割り切って、気長に探しましょう。

とくに、HSCの気質を心配して子どもの能力や可能性を狭めてしまうのは、大変もったいないことです。

親御さんが予想もしていなかった能力を発揮することもあるので、範囲を狭めず、様々なことにチャレンジするのがおすすめです。

あくまで、子どもを習い事にフィットさせるのではなく、子ども主体に「合う習い事」を探しましょう。

そのためにも、親御さん自身が「合わなかったら、また次を探せばいい」という前向きな気持ちでいることが大切です。焦らず進めていきましょう。

 

2-4.先生や教室の雰囲気が合っている

新しい人間関係に馴染むのに時間がかかるHSCにとって、先生や教室の雰囲気が合っているかも重要です。

実際にお子さんと一緒に見学や体験に行き、念入りに試してみましょう。

様々な刺激によって疲れやすいHSCにとっては、習い事に行くこと自体が負担になることもあります。

「混んでいる電車に乗らない」「行くまでに時間がかからない」など、道のりにも配慮しましょう。

先生や教室の雰囲気、そして習い事へ行くまでの負担のバランスを考慮しながら、よりわが子に合う教室を選べるといいですね。

 

2-5.習い事を増やしすぎない

数ある習い事の中から、1つに絞るのはなかなか難しいですよね。

子ども自身が「ピアノと水泳、両方やりたい!」と言うこともあるかもしれません。

しかし、まずは1つの習い事に絞って様子をみるのがおすすめです。

「楽しい」と感じる刺激も疲れの原因になるので、3ヶ月〜半年かけてゆっくり慣らしていきましょう。

また、HSCに限らず、子どもの習い事の数は2つまでが適当だと言われています。

親御さんとしては、色々なことを経験させてあげたい気持ちもあるかと思いますが、増やしすぎないよう配慮しましょう。

ピアノや英会話などの「静」の習い事と、プールや体操などの「動」の習い事というように、バランスを重視した組み合わせも、選び方のひとつとしておすすめです。

 

3.HSCにおすすめの習い事の特徴

ここからは、HSCの気質に合ったおすすめの習い事の特徴を、具体的な習い事を挙げてご紹介します。

特徴が重複している習い事や、他の特徴と矛盾する習い事もありますが、わが子のタイプにより合ったものをチェックしてみてくださいね。

 

3-1.一人でできる習い事

周囲の刺激を過剰に受けやすいHSCは、大人数で1つのものを作り上げる習い事より、1人で落ち着いてできるものがおすすめです。

周りと比べて「できる・できない」を気にせず自分のペースでできるので、負担が少ないでしょう。

ただし、1人でできることであっても、教室に大人数が集まるような場合は注意が必要です。

落ち着かない空間が負担になることも少なくないので、教室の雰囲気が合っているか、念入りにチェックしてみましょう。

1人で極める、HSCおすすめの習い事!

書道・水泳・体操・陸上・オンライン英会話 など

 

3-2.自分を表現できる習い事

感受性が豊かなHSCは、自分の感性を表現できる芸術系の習い事がとくにおすすめです。

ささいなことにも気付ける繊細さや敏感さがあり、表現力も豊かなので、音楽系や美術系の習い事では長所を存分に活かせるでしょう。

また、周囲の状況を機敏にキャッチし、自分の気持ちを押し殺してしまうことの多いHSCは、ストレスをためやすい傾向にあります。
自分を表現する習い事は、HSCの内に秘めた想いを発散する機会としても、有効です。

自己表現できる、HSCおすすめの習い事!

ピアノ・バイオリン・絵画・ボーカルレッスン・ダンス など

 

3-3.勝ち負けにこだわらない習い事

習い事の中には、勝ち負けが決まるものや、グループの中で優劣がつきやすいものが多くありますが、傷つきやすく繊細な気質のHSCには、勝ち負けにこだわらない習い事がおすすめです。

とくに、先生の動きに習って「型」を追求するような習い事は「心が落ち着く」「集中力が身につく」といった声も聞かれ、内省的なHSCにぴったりです。

わかりやすい結果が現れにくいので忍耐力が必要になりますが、小さな変化に気づける敏感さや完璧主義の傾向を持つHSCは、そんな小さな「できた!」の積み重ねも楽しみに変えられるかもしれません。

勝ち負けにこだわらない、HSCおすすめの習い事!

茶道・合気道 など

 

3-4.習っている人が少ない習い事

競技人口、演奏人口などが少ない「珍しい習い事」もHSCにおすすめです。

できること自体が貴重なので、上手かどうか判断されづらく、習っているだけで自信がつくメリットがあります。

友だちと楽しさや大変さを共有することは難しいですが、誰かと比べられることもなく、自分のペースでのびのびと取り組めるでしょう。

珍しい習い事は教室の少なさから、集まる生徒の年齢層も幅広く、遠くから通う人も多い傾向にあります。

普段出会えない人と出会えるチャンスにもなるので、子どもにとってもいい経験になるでしょう。

ちょっと珍しい、HSCおすすめの習い事!

クライミング・民族楽器・伝統楽器・乗馬・陶芸 など

 

3-5.思考力を活かした習い事

様々なことを深く考える傾向にあるHSCは、その優れた思考力を活かした習い事もおすすめです。

目的を達成するために物事を順序立てて考え、結論に向けて計画的に実行していくプロセスは、物事を慎重に進めるHSCに向いています。
解決へのステップを着実に進められるので、物事をネガティブに捉えやすいHSCの思考パターンをいい方向に導く訓練にもなるでしょう。

習い事によっては勝負がつくものもあるので、ここはお子さんと要相談です。

思考力を研ぎ澄ます、HSCおすすめの習い事!

プログラミング・将棋・そろばん・科学 など

 

4.HSCの習い事にどう向き合う?〜親の心得3つ〜

では、実際に習い事をスタートさせたとき、親はどのようにサポートしていったらよいでしょう。

ここからは、親御さんへ「心得3つ」をお伝えします。

 

4-1.成果を求めない

お子さんが習い事を始めると、最初は「楽しく通ってくれれば」と思っていても、だんだん欲が出てしまいますよね。

「できれば長く続けて欲しい」という想いから、「何か成果があったほうが、本人のやる気にもつながるのでは?」と考えることもあるかもしれません。

しかし、HSCはそんな親御さんの気持ちを敏感に察知します。

ただ褒めただけのつもりでも、「次も頑張らなくちゃ」とプレッシャーに感じてしまうこともあるでしょう。

まずは本来の目的に立ち返り、本人が楽しく通えていることや、「自己肯定感」を伸ばす助けになっていることに価値を置きましょう。

 

4-2.続けることにこだわらない

「習い事を簡単に辞めさせたら、なんでもすぐに投げ出す子になってしまうかも」と思っていませんか?

「辞めグセ」といった言葉もあり、親御さんとしては心配になってしまいますよね。

しかし、そんなことはありません。

むしろ、親御さんが続けることにこだわりすぎてしまうと、子どもは「中途半端で投げ出すのは悪いこと」「続けられない自分はダメなんだ」と感じてしまい、自己肯定感を下げる原因となります。

無理やり続けさせたり、途中で辞めることを責める方が悪影響ですので、子どもの意思を尊重する姿勢を見せましょう。

もし子どもが習い事を辞めるか迷っている場合は、「辞めるか・続けるか」の他に、「休会する」という選択肢を設けておくのもおすすめです。期限を設けて、お子さんと話し合いましょう。

 

4-3.先回りしすぎない

HSCのわが子のために、とこちらのページを開いた親御さんは、傷つきやすい性質のお子さんを心配されていることでしょう。

しかし、先回りしすぎて子どもが失敗するチャンスや、そこから這い上がるチャンス、学ぶチャンスを奪わないことも重要です。

あくまで、習い事の主体は子どもです。

親御さんは、何かあったときに目一杯フォローできる体制を整えておきましょう。

場合によっては、教室の先生にわが子がHSCであることを伝え、苦手な環境や対応などを共有しておくのもおすすめです。

パパやママが「自分の気持ちに共感してくれる」「味方でいてくれる」ということがわかると、子どもは安心して外の世界に飛び出せます。

難しい課題にチャレンジする意欲や「失敗しても大丈夫」という自信につながるので、あたたかく見守りましょう。

 

5.習い事でHSCの才能と自己肯定感を伸ばそう!

HSCの繊細で敏感な気質は、いわば才能のひとつ。

幼稚園や保育園、学校ではマイノリティとして生きづらさがあるかもしれませんが、自分に合ったものを選べる「習い事」は、そんな気質を長所として活かせる貴重なチャンスです。

子どもを親の理想の姿に近づけようとしすぎず、ありのままの姿を受け入れながら、自己肯定感を伸ばすサポートをしていきましょう。

 

主な参考文献
岐部 智恵子,敏感性の高い子どもと環境からの影響:感受性反応理論からの示唆, 子ども未来紀行~学際的な研究・レポート・エッセイ~,チャイルド・リサーチ・ネット,2019

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