image-6303

『リビング学習』いつまでする?学習効果は?レイアウトも紹介! 東大生・慶応大生等へのアンケート結果大公開!

家族が団欒したり、食事をしたりして過ごすリビングで勉強する『リビング学習』。

耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

東大生には、リビング学習をしていた子が多いらしい」「リビングで勉強すると成績がアップする!?」など、気になる情報も多く見られます。

そこでCONOBASでは、東大をはじめ、慶應大学や早稲田大学、京大などに通う現役大学生アンケートを実施。どれくらいの人がいつまでリビング学習をしていたのか、実際にやって感じたメリットやデメリットなど、リアルな声をご紹介します!

(文責:CONOBAS編集部)

目次

1.そもそも、『リビング学習』とは?

 

子ども部屋などの自室ではなく、リビングやダイニングなどで勉強する学習スタイルを『リビング学習』と呼びます。

親の目が届きやすいこともあり、「学力向上につながりやすい」「頭のいい子が育つ」などと注目を集める学習スタイルです

特に、「東大生や京大生の中にはリビング学習経験者が多い!」とメディアに取り上げられたことで、大きな話題となりました。

 

2.東大生や京大生の約90%がリビング学習をしていた!

今回CONOBASでは、東京大学をはじめ、京都大学や早稲田大学・慶應大学・明治大学・一橋大学などに通う現役大学生・大学院生318名ににアンケート調査を実施しました。

その結果から見えてきた『リビング学習』にまつわるデータをご紹介します。

 

Q1. あなたは子どもの頃、『リビング学習』をしていましたか?

実に、90%近くの学生がリビング学習の経験があることがわかりました。

全国の学生との比較データはありませんが、いわゆる有名大学へ通う学生の多くがリビング学習をしていたことに、「やっぱり!」と思った方も多いかもしれませんね。

 

Q2. どんな机・椅子で『リビング学習』をしていましたか?

『リビング学習』というと、食事や団欒をするテーブルと椅子をそのまま学習にも使っている様子を思い浮かべます。そのイメージの通り、全体の約60%の人が、「食事をする時と同じ机や椅子」を使って学習していたようです

一方で、「リビングに置いた学習机」で勉強していた人も10%近くおり、空間はダイニングやリビングでも、学習スペースは線引きをしていたことがうかがえます。

また、ユニークな回答としては、

「机は食卓、椅子はバランスボールに乗りながら」
「本棚の上を机にして、立って勉強していた」
「机や椅子は使わない」
「床に寝そべって」

などの独特なスタイルもありました。

「小学生の時は食卓、中学生からは学習机で」
「オンライン授業が始まってからは、リビングに学習机を置いた」

など、成長や状況の変化に合わせてリビングの中で学習スペースを移動させている人もいました

 

Q3. 『リビング学習』をするにあたり、リビングには何が置いてありましたか?

Q2の回答のように、『リビング学習』といえど、専用の学習机で勉強していた人が多いですね。

それに加えて、学習のための「本棚」や「手元照明」などで環境を整えたり、「学習用ポスターや地球儀、図鑑や辞書など」学習の効率や意欲を高めるアイテムも揃えたりしていた家庭が多いことがうかがえます。

その一方で、「勉強の時だけ、自室から勉強道具を持ってきていた」という声も。この場合、ONとOFFをしっかりと切り替える、という点でメリットがありそうです。

 

3.東大生や慶大生の『リビング学習』現場をチェック!

今回のアンケート調査では、数字だけでは見えてこないリアルな様子を探るため、どんな部屋で『リビング学習』をしていたのか、実際のレイアウトを書いてもらいました!

いくつかピックアップしてご紹介します。

 

Q4. 『リビング学習』をしていたリビングのレイアウトを教えてください。

東京大学Iさん

慶応大学Aさん

東京大学Wさん

一橋大学Tさん

上智大学Kさん

東京大学Hさん

 

4.約束事は不要!?リビングでも集中して学習していた人が多数!

『リビング学習』では、個室での学習以上に、家族の理解や協力なども大切になりそうです

リビングで学習する中で、家族とどんなコミュニケーションをとっていたか、また学習の質が落ちないための約束事などはあったのかなども探ってみましょう。

 

Q5. 『リビング学習』をするにあたり、家庭内でのルールはありましたか?

 

『リビング学習』をする際に、特別なルールや約束事を設けていない家庭が50%近くあったようです。

一方で、ルールを作っていた家庭も同じく約50%。とはいえ、基本的な内容がほとんどで、その点では『リビング学習』のハードルはさほど高くないかもしれません。

「そのほか」に含まれている、特徴的なルールをいくつかご紹介しましょう。

「お菓子をたべながら勉強しない」
「勉強に関係のないものは、机上に置かない」
「スマホやタブレットは親に預ける」
「勉強する教材だけ、自室から持ってくる」
「わからないことは家族に聞く」
「家族が必ずそばにいる」
「家族と喋らない」

学習をする際の基本的な留意点や心がけ以外にも、『リビング学習』ならではのルールも見られました。

家族がすぐそばにいることを活かせると、リビングで学習するメリットが広がりそうですね

 

Q6. 『リビング学習』をする際、家族は声をかけてくれましたか?

 

家族が集まる部屋で学習をしていても、「会話や声かけはなかった」という回答が60%以上を占めました。

しかしこれは、親が我が子の学習に関心がないというわけではなく、「邪魔にならないように」「集中できるように」話しかけなかった、静かにしていた、という親の気遣いが背景にあるようです。

では、会話や声かけがあった場合の具体的な内容を見てみましょう。

 

また、リビングで学習している際に会話はなくとも、家族がどんなふうに過ごしていたのか、その様子がわかるコメントをご紹介します。

 

5.『リビング学習』で集中力、学習習慣が身についた!

『リビング学習』に何らかのメリットを感じたと答えた人が90%以上いました。

では、どんなメリットがあるのでしょうか。実際に経験してみた人が感じた「良かったこと」を整理してご紹介します。

 

Q7. 『リビング学習』をして良かったと思うことは?

多くの人が『リビング学習』を通じて養われた力として「集中力」を挙げています。

これはつまり、「環境を問わず、どこでも学習できる力」だと回答した人が多く、生活音がしたり、テレビが点いていたりする中でも、目の前の学習に取り組む姿勢がしぜんと培われたと実感しているようです。

また、「サボらない(サボれない)」という回答は、親がいることがある種の“強制力”や“監視力”として働き、自ずと勉強することができた、モチベーションを保てたと考える人が多く『リビング学習』のメリットとして捉えていることが見受けられます。

さらに、「学習習慣が身につく」と感じた人も多くみられました。

自室での学習ほど誘惑や気がゆるむ要因が少ないことはもちろん、暮らしの中心にあるリビングでの学習は、勉強“せねばならない”というハードルを下げ、勉強を日常にグッと近づける力をもっているといえそうです。(※複数回答)

加えて注目したいのは、家族が同じ空間にいることに心理的なメリットを感じていた人が多いこと。

気になるコメントを、ピックアップしてご紹介します。

リビングでの学習は、勉強の仕方や効率に影響するばかりでなく、「家族がそばにいる安心感」や「家族とのコミュニケーションの楽しさ・大切さ」を感じることができる点も、大きな特長なのですね。

 

6.自分の子にも『リビング学習』を勧めたい学生が約80%も!

自身が『リビング学習』をしていた人に、もし自分に子どもがいたら『リビングで学習』をさせたいかどうかをたずねました。

 

Q8. 自分の子どもにも『リビング学習』をさせたいと思いますか?

80%近い人たちが「させたいと思う」と回答しました

また、「どちらともいえない」という答えには、「子どもの意志に任せたい」「子どもが望めばさせる」「その子の適性によって」などのコメントが添えられており、すべての子どもに『リビング学習』が最適!だと手放しで勧められるワケではない、という考えも伺えました

そんな背景も踏まえながら、「『リビング学習』をさせたい」と考える人の理由を見てみましょう。

 

Q9. 自分の子どもにも『リビング学習』をさせたいと思う理由は?

ちゃんと勉強してほしいから・できるから」など、自身が『リビング学習』を通じて学習の質や成績の向上につながったことを理由に挙げる人が多いですね。

加えて、親の助けがまだまだ必要な時期や自室にこもりがちな時期に『リビング学習』をすることは、それだけで家族の時間をもつことになると考えている人もたくさんいることがわかりました。

一方で、「『リビング学習』をさせたいと思う」という人の中には、「低学年のうちは」「高校生くらいまでは」と期限を設ける人も少なくありませんでした。

学習習慣の土台を固めるには『リビング学習』が適しているけれど、それ以降は自主性を尊重したい、という考えが滲んでいますね。

 

7.幼児期に、『リビング学習』を試してみる価値はアリ!

アンケート結果から、有名大学に通う学生の実に90%近くが『リビング学習』をしていたことがわかりました。

そのきっかけや期間は様々ですが、『リビング学習』を経験したからこそ実感するメリットには、なるほど!と思えるポイントがいくつもありましたね。

どんな学習場所や環境にも一長一短はあり、向き・不向きも子どもによって違うもの。

けれど、学習姿勢の基盤をととのえる時期(主には幼児期や小学校低学年)には、親がそばで見守り、導くことができる『リビング学習』は本領を発揮すると言えそうです

どこで勉強をさせるか迷っている、自室をいつから用意するか考えている、というご家庭は、まずは『リビング学習』を試してみるのも良いですね。

「勉強は◯◯◯でするのも」という固定概念を取り払って、子どもはもちろん親にとっても安心できる学習場所を探していきましょう

 

参考文献
厚生労働省「食を通じた子どもの健全育成(-いわゆる「食育」の視点から-)のあり方に関する検討会」報告書について

 

ランキング

カテゴリー一覧

人気のタグ