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早生まれと遅生まれの差とは?メリット・デメリットや子育てのコツも解説

この記事を書いた人

みか みか

みか

  • 保育士

3歳の男の子を育てるアラフォーママです。

子育てしながら保育士資格を取得。

現在は、幼児教室に勤務する傍ら、フリーライターとしてキャリアを構築中です。

好きなことは絵本集めとアウトドア。

自然との繋がりを大切にしながら、子育てを楽しんでいます。

保育園や幼稚園に入園すると気になり始めるのが「早生まれ・遅生まれ」における発達の差ではないでしょうか。

なかには「早生まれだから心配」と、子どもの成長に悩むママ・パパも少なくありません。

この記事では、早生まれ・遅生まれの間にどんな発達の差があるのか解説します。あわせて早生まれの子どもが特に大事にしたい「非認知能力」を伸ばす遊びや、早生まれの子どものママ・パパが心がけたい子育てのコツを紹介します。

早生まれのお子様を子育て中の方は、ぜひ参考にしてくださいね!

 

目次

 

1.早生まれと遅生まれで発達の差はどのくらい?違いをわかりやすく解説

日本では、数え年を基準にし、4月2日生まれから翌年の4月1日生まれでひと学年が区切られます。

同じ学年の中でも、例えば遅生まれの4月生まれの子と、早生まれの3月生まれの子では、約1年の差があることになります。

以下に早生まれと遅生まれについてまとめます。

 

  • 「早生まれ」とは?
    1月1日〜4月1日に生まれた人のことを指します。同じ学年になる他の子どもに対し、生まれてから入園・入学するまでの期間が「短い=早い」ため、「早生まれ」と呼ばれます。
  • 「遅生まれ」とは?
    4月2日〜12月31日に生まれた人のことを指します。同じ学年の早生まれの子どもと比べ、生まれてから入園・入学するまでの期間が「長い=遅い」ため、「遅生まれ」と呼ばれています。

 

発達の差は、身体の発達だけでなく、言葉、遊び、表現力など、さまざまな局面で見られます。

4月生まれの子が1歳になり歩きだした頃、3月生まれの子は産まれたばかり、と思えば差があって当然です。

しかし、幼稚園・保育園での集団生活、その後の小学校での勉強、受験など将来を考えると「周りについていけるかな」「受験に不利なのでは?」など、早生まれであることは子育てをするうえで懸念材料にされやすいようです。

 

2.早生まれはなぜ「損」と言われるのか?

早生まれの子どもは、遅生まれに比べて「損」と言われることが多いようですが、その理由はなぜでしょう?

ここでは東京大学の論文を紹介しながら、早生まれがなぜ損と思われてしまうのか解説します。

 

2-1.早生まれは所得が低い?大人になっても苦労する?

2020年に、東京大学大学院経済学研究科の山口慎太郎教授より、「早生まれと遅生まれの差は大人になっても続く」という内容の研究が発表されました。

研究によると、早生まれは遅生まれに比べて学力・体力面、非認知能力が低く「早生まれの方が対人関係に躓きやすく、教師や同級生とより良い関係を築きにくい」「入学した高校の偏差値に4.5の差がある」といった内容が明らかにされています。

さらにその差は長期的で「30〜34歳の所得を比較したとき、早生まれのほうが約4%低い」という結果も明らかになっています。

この結果だけ聞くと、「早生まれという理由だけで大人になっても損だなんて……」とショックを受けてしまうかもしれません。しかし、これはあくまで統計データなので、早生まれ全員に当てはまるわけではありません。

一方、早生まれ・遅生まれの差には「親の関わり方」が関連しているとも教授は考察しています。

ここでポイントとなるのが、早生まれ・遅生まれの差のひとつ「非認知能力」です。

参考:独立行政法人経済産業研究所 Month-of-Birth Effects on Skills and Skill Formation

 

2-2.遅生まれとの差は「非認知能力」が関係している?

「認知能力」とは、いわゆる知能検査で測ることができるIQや学力などの知的能力を指します。

一方、「非認知能力」は、自己効力感・自己肯定感、集中力、忍耐力、コミュニケーション能力、など内面的なものを指します。

特に幼児期〜学童期には「遊び」を通じて育まれる力で、現代では社会的に非常に重視されている能力のひとつです。

先述した東大の研究によると、「認知能力」の差は、学年が上がるに連れて自然と差が縮まっていくことがわかりました。ところが「非認知能力」は、学年が上がっても、その差は自然に縮まらないことが明らかになりました。

その背景には、早生まれで子どもが不利にならないようにと、親や周りの大人が勉強など認知能力を優先しすぎたことが関連していると考察されています。

遅生まれの子に比べて、早生まれの子は、勉強を優先し、外遊びやスポーツをする時間、友だちと遊ぶ時間が少なかったのです。その結果「認知能力」「非認知能力」どちらも十分に伸ばせないために、早生まれの方が不利な状況になりやすいと、著者は指摘しています。

このような研究結果から、早生まれの子が自分の力を十分に発揮するために、土台となる「非認知能力」を十分伸ばしてあげたいですね。

 

3.子どもの「非認知能力」を高める遊び3選

「非認知能力」を伸ばすには、どんな遊びが効果的なのでしょうか。

実は特別なことは必要なく、普段の「遊び」の時間をたっぷりとってあげることが重要です。

ポイントは子どもの「やりたい!」「できた!」という気持ちを大切にすることです。ここでは幼児期から楽しめる非認知能力を伸ばす遊びを3つご紹介します。

 

3-1.外遊び・自然遊び

子どもの知的好奇心や創造的な思考を育むため、外遊びは幼児期に大事にしたい時間のひとつです。

草花や虫を見つけて「これなあに?」と興味を持ったり、落ち葉や小枝など自然の中にあるものを使ってごっこ遊びをしたり、子どもは遊びを無限に広げていきますよ。

また、外遊びは社会的なコミュニケーション能力の発達にも役立ちます。公園などで他の子どもと交流することで、挨拶や順番待ち、物の貸し借りなど様々なコミュニケーションの場が生まれます。

鬼ごっこなどルールのある遊びをすれば、子どもの社会性を自然と育んでくれますよ。

学年に関係なく異年齢の子と遊ぶことで、早生まれの子でもリーダーシップや思いやりを育むきっかけを得られるかもしれません。安全面に考慮しつつ、子ども同士の関わりを見守ってあげたいですね。

 

3-2.積み木遊び

積み木を一つひとつ丁寧に積み上げていく作業は、創造力を育むだけではなく、集中力や忍耐力を鍛えられます。

自分が作りたいと思ったイメージを再現しようとしたり、「どうやったら上手く積めるかな?」と試行錯誤することは、問題解決能力にも繫がります。

一般的に、3歳頃から本格的な積み木遊びを楽しめるようになるので、年齢に合わせて数や形の種類を増やしてあげると、より創造の世界を広げていくことができますよ。また、友達と一緒に遊べば、コミュニケーション能力や協調性を養えます。

積み木の他にもブロック遊びや、同じく手先を使うという点で、工作遊びも非認知能力を伸ばすのにおすすめです。

早生まれの子の場合、遅生まれの子と作品の完成度を比較しがちですが、子ども自身が達成感を得られるように、前向きな言葉をかけてあげましょう。

 

3-3.絵本の読み聞かせ

子どもたちは絵本を通じて、登場人物がどんな動きで、どんな表情をしているのか、頭の中であれこれ想像を巡らせながらお話を楽しみます。登場人物のさまざまな感情を経験することは、他者を思いやる心や共感力など、コミュニケーション能力の土台となります。

早生まれだからといって、大きい子向けの絵本を無理に読む必要はありません。子どもの興味やペースに合わせて、ゆったり楽しめる絵本を読んであげましょう。

子どものリアクションをありのままに受け止めて、共感してあげることが大切です。

 

4.早生まれの子どもの両親が心がけたい子育てのコツ

ここでは早生まれの子どもを育てるうえで、ママ・パパが心がけたい子育てのコツを3つまとめました。

 

4-1.「早生まれだから」と決めつけない

子どもが早生まれであることはひとつの事実ですが、何かにつけて「早生まれだから」と決めつけるのは避けましょう。

親が早生まれを気にしすぎるあまり、子ども自身が「自分は早生まれだから◯◯できない」と思い込んでしまえば、好奇心やチャレンジ精神を抑制してしまうかもしれません。

実際、統計に関係なく、早生まれであっても社会的に成功を収めている人はたくさんいます。まずは親が早生まれであることに固執せず、フラットな気持ちで子どもと向き合いましょう。

 

4-2.周りと比べずその子自身の成長を見る

「あの子は◯◯できるのに、うちの子は……」と、子どもの成長を周りの子どもと比べてしまう親は少なくありません。

特に早生まれの子は周りに比べて身体も小さく、心配になってしまうでしょう。しかし、人の成長は個人で異なるものであり、それは早生まれ・遅生まれということだけで判断できるものではありません。

大切なのは、子ども自身が今までどれだけ成長したのかを見守り、その進歩を認めてあげることです。子どもに得意なことがあれば、たくさん褒めて伸ばしてあげましょう。

 

4-3.子どもの自己肯定感を高める声掛けをする

子どもの自己肯定感は、健全な成長にとって、とても重要です。

保育園・幼稚園における生活の中で、早生まれの子どもは、遅生まれの子どもと比べて劣等感を感じることがあるかもしれません。

家庭では積極的に肯定的な言葉をかけ、子どもが自信を持てるようにサポートしましょう。

例えば制作物を持ち帰ってきたら、「上手だね!」で終わるのではなく「きれいな色だね!どうやって作ったの?」「前よりも糊がきれいに貼れているね!」など作成の過程に触れると、「また何か作ってみよう!」と前向きな気持ちを引き出せます。

自己肯定感を高めるには、自分が愛されていることや必要とされていることを実感することが大切です。

「ありがとう」「大好き」など感謝や愛情は言葉にして、積極的に伝えてあげましょう。

 

5.子どものペースを大切にしながら成長を見守ろう

保育園・幼稚園での生活が始まると、早生まれ・遅生まれの差を感じることがあるかもしれません。

しかし、親の心配とは裏腹に、子どもは園生活をのびのびと楽しんでいるのではないでしょうか?

早生まれ・遅生まれに関わらず、子どもの成長の早さはそれぞれ異なります。幼児期は、先回りしすぎず、子どものペースや興味に合った遊びや声掛けを実践し、非認知能力を伸ばしてあげることが大切です。

早生まれだからと落ち込まず、子どもが自信を持って人生を歩めるよう、しっかりサポートしていきましょう。

 

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