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いつまで続く?3歳で人見知りがひどくなる原因と克服方法

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  • 保育士
  • 子育て支援員

保育士として、自身の子育てを挟みながら17年ほど勤務。

異年齢の一時預かりクラスを担当したこととをきっかけに、発達障害や親子関係が子どもの発達にもたらす影響について、改めて学び始めました。

現在は福祉関係の機関で、子育て支援のための相談員として、子育て中に起こるいろいろな悩みに寄り添いながら、たくさんのことを学ばせてもらっています。

その経験を活かしてwebでも発信していきます。

好きなことは、料理やお菓子作り、レース編みなどのものづくり。美大生と美大志望の高校生の娘たちの母です。

「3歳を過ぎても人見知りが続いている」
「今まで人見知りはなかったのに、幼稚園や保育園の入園を前に急にひどくなった」

そんなお悩みはありませんか? 子どもの人見知りには個人差があり、3歳過ぎてから突然人見知りが始まるお子さんも少なくありません。

この記事では、保育士経験のある筆者が、実際に受けた親子の相談実例をもとに、3歳で人見知りをする原因と対処法を紹介します。

「3歳過ぎても人見知りが終わらない」と悩む親御さんの気持ちが少しでも楽になれば嬉しいです。

親子で楽しんで過ごせるように、できることから試してみてください。

 

目次

1.人見知りとは?いつからいつまで続くの?

人見知りが始まる時期には、個人差があります。

生後5〜6ヶ月頃から始まる子もいれば、3〜4歳頃に突然人見知りが表れたり、ひどくなったりする子もいます。

たいていは2歳頃に落ちつく子が多いですが、いつ終わるとは一概にはいえません。

大人になっても人見知りの人はいますが、少しずつ上手に対処できるようになってきます。

一方、まったく人見知りをしない子もいるなど、性格や家族構成など環境によっても、さまざまです。

 

1-1.赤ちゃんが人見知りする原因

赤ちゃん時期の人見知りは、生まれたばかりの頃はよく見えなかった目の機能が発達し、いつも一緒にいる「家族」と「他人」を、はっきり区別できるようになることで起こるといわれています。

最近の研究では、赤ちゃんは生後4〜6ヶ月頃になると次第に脳が発達し、知らない人に対して「警戒心」「恐怖心」などのネガティブな感情だけでなく、「興味」「好奇心」などのポジティブな感情も抱くようになることも明らかになっています。

赤ちゃん時期の人見知りは、「他人に興味はあるけど怖い」という心の発達から生じる現象とも考えられています。

人見知りは、一般的に7〜9ヶ月頃に最も強くなります。その時期は「ママが見えなくなると泣き続ける」など片時も離れられないくらい、人見知りが激しい子もいます。

 

1-2.3歳の人見知りの原因

3歳で人見知りがひどくなる原因は、幼稚園や保育園への入園による「環境の変化」が大きく関係しています。

3歳は、活動範囲が広がる時期です。ママにべったりだった生活から一変して、幼稚園や保育園での集団生活が始まります。新しい環境に慣れないなか、注意深く様子を伺うお子さんもいます。

また、2歳のイヤイヤ期を経て、3歳は気質や性格がはっきりと表れる時期でもあります。

感情表現が豊かになる分、幼稚園や初めて行く公園などの慣れない場所で、不安や緊張から激しく泣いたり、固まって動けなくなったりする姿も見られるでしょう。

 

2.人見知りが激しい子にみられる特徴

人見知りが激しい子には、「ママ、パパなど家族以外を嫌がる」「他人がいる場所で大泣きして逃げる」「他の人がいると笑わない、とても緊張して固まってしまう」などの特徴が多くみられます。

同じ年齢くらいの子どもがいるからと公園に遊びに行っても、人見知りで泣いたり、固まったりしてお友達とうまく遊べないことが続くと、ママも不安になってしまいますよね。

そんな時、お子さんの心の中では、どんなことが起こっているのでしょう?

 

2-1.恥ずかしがりや

3歳になると、「自分と他人の違い」に少しずつ気づくようになることで、人見知りが激しくなる場合があります。

「ほかの子にはできるのに、自分にはできない」「他人にどう思われているんだろう」など、周囲との比較から「恥ずかしい」「緊張」などの感情が表れるためです。

恥ずかしがる子どもの心には、繊細な感情が芽生えつつあると言えるでしょう。

 

2-2.一人でいるのが好きな子

3歳は、一人遊びから集団遊びへ徐々に広がってくる時期ですが、そのペースには個人差があります。

大人でも一人でゆっくり過ごすのが好きな人がいるように、自分のペースでじっくりと一人遊びをするのが好きなお子さんもいます。

また、この時期の子どもは、他の子が遊んでいる様子を見たり、おしゃべりを聞いたりすることで「みんなで遊ぶ方法」を学んでいるとも言えます。

周囲をじっと観察するだけで何もしていないように見えるお子さんでも、どんな場所で、誰と、どんなふうに遊ぶか、自分で選ぶ力も育くまれているのですね。

 

2-3.新しいことに取り組むのが苦手

目新しい事が大好きで、次々躊躇無く飛び込む子がいる一方、それが苦手な子もいます。

人見知りをする子は、安心できる人間関係を足がかりに、自分の世界を少しずつ広げていきます。

人見知りは、生まれつきの性格や家族関係など環境に起因しているため、身近な大人など「安心できる心の基地」があると、そこから世界が広がっていくでしょう。

 

3.3歳の人見知り、こんなところで困った

急に人見知りが始まったり、ひどくなったりすると、戸惑うこともありますよね。

ここでは、筆者が保育園勤務時代に親御さんからよく見聞きした「3歳のお子さんの人見知りで困ったエピソード」をご紹介します。

 

3-1.固まったり、泣いたりする

今まで普通に遊んでいたのに、見知らぬお友達が来た途端、固まって動けなくなってしまったり、泣き出してしまったり…。その時、人見知りしている子はたいてい相手をじっとみています。

自分のペースで遊んでいた空間に、見知らぬ人が現れて、一体これからどうなるのだろうと、体の動きを止めて相手を観察したり、先が想像できずどうして良いかわからずに、泣き出してしまうお子さんもいます。

 

3-2.お友だちと一緒に遊べない

お友だちのいる公園に出かけて、わが子も一緒に遊ぶかなと思ったら、じっとその場にとどまってお友だちの遊ぶ様子を見ているだけ…。

わが子の様子に、ママは焦ったり、がっかりしてしまいますよね。

でもそんな時でも、人見知りの子は実はしっかり遊びの中にいる、と考えられます。

感受性が強い人見知りの子は、お友だちの遊ぶ様子を見て、自分も一緒に遊んでいることを想像したり、どのきっかけで遊びの輪の中に入っていこうかとシュミレーションしているのです。

「遊びに参加する」ということは、「友だちと一緒のことをする」「おしゃべりする」「遊んでいる様子をみている」「一緒の場にいる」など、子どもにとってそれぞれの形があります。

 

3-3.恥ずかしがる

久しぶりにおじいちゃんおばあちゃんに会い、「〇〇ちゃん、大きくなったね!」などと話しかけられても、恥ずかしがって、ママの後ろに隠れてしまい挨拶すらできない…。

家ではあんなにおしゃべりなのに、気まずいし、空気も悪くなってママも対応に困ったということも、人見知りの子のママやパパに多い悩みではないでしょうか。

 

実は、恥ずかしがり屋の性格は3割ほど遺伝が関係すると考えられています。ママかパパ、もしくはその両方が小さい頃恥ずかしがり屋だった人もいるのではないでしょうか?

また、色々なことを長い間覚えていられるようになった3歳頃のお子さんは、以前に起こった失敗や恥ずかしかった体験を思い出し、物おじして思い切った行動を躊躇してしまったり、ママの後ろに隠れてしまったりする子もいるようです。

 

4.3歳の人見知りを克服するための工夫とヒント

人見知りを少しでも克服してお友達と関わってほしい、久しぶりに会う人ともしっかりと話をしてほしい、というのはママやパパの願いですね。

ここでは、人見知り克服のための工夫やヒントを紹介します。心に留めておけば子どももママ、パパもちょっぴり楽になるかもしれません。

 

4-1.子どもの心に寄り添う

人見知りをする子どもに対して、「どうして挨拶できないの?」「ほら、みんなのところに行って遊ばなきゃ」などと、大人は焦りや気まずさからつい子どもを急かすような言葉をかけてしまいがちです。

人見知りをしている時、子どもは不安を感じています。

そんな時は子どもが安心するまで待ったり、無理をさせすぎないなど、子どもの気持ちを受け止めることで、かえって早く人見知りがなくなることもあるようです。

「この子は、今どんなことを思っているんだろう」とその時の子どもの様子をよく観察するとわかってくることがあります。

 

4-2.予定を伝えて、見通しが持てるようにする

「知らないところや、親しくない人と会うときに人見知りが出てしまう」と知らない場所や人に対して不安を感じやすい子どももいます。

そんな時には先に予定や会う人を伝えておくと、お子さんの不安を和らげられるかもしれません。

「今日はこの前行ったレストランで、〇〇ちゃんとご飯を食べるよ」とこれから行く場所や、会う人をあらかじめ伝えておいたり、写真を見せて楽しみなことを一緒に考えたりして、気持ちの負担を減らしてあげてください。

 

4-3.身近な大人が余裕を持って子どもと接する

周囲の大人がイライラしたり余裕がなかったりすると、敏感な子どもは、不安からますます人見知りが強くでてしまうこともあります。

そんな時には自治体が運営する育児相談や、一時預かり・ベビーシッターなど子どもの預かりサービスを利用して、ママ自身もリフレッシュの時間をつくるのがおすすめです。

育児相談で悩みを話すことで気持ちを一旦整理できるとともに、良い対応方法が見つかるかもしれません。

託児サービスは、初めは複雑な思いもあるでしょうが、ママやパパがリフレッシュして笑顔いっぱいで過ごせれば、気持ちに余裕もでき、子どもにとってとても良い環境となります。

 

5.3歳の人見知りは、成長の証!1人で悩まずに、みんなで乗り切ろう

3歳頃に人見知りが起こる理由や対処法についてお伝えしてきました。

3歳の人見知りは、子どもが大きくなるにつれ広がってくる行動範囲と人間関係の中で、経験する一つの成長の証として、ママやパパなど身近な大人は、余裕を持って接しましょう。

大人もリフレッシュの機会を作ったり、子育ての悩みをシェアしたりしながら、お子さんの人見知りの時期を笑顔で乗り切っていきたいですね。

 

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