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外遊びのメリットやたくさんした子の特徴は?運動神経を伸ばす外遊び5選

この記事を書いた人

宮先惟之 宮先惟之

宮先惟之

  • 保育士

保育所や子ども園にて15年間勤務。

主に、3〜5歳児のクラス担任や障がい加配保育士をしてきました。

2児の父でもあり、子育ての大変さや楽しさを感じながら、日々子どものやる気を引き出す環境作りや言葉のかけ方を工夫しています。

「子どもの運動神経が伸びる外遊びを知りたい」「外で遊ぶメリットは?」「外遊びをたくさんした子は何か特徴があるのか」と疑問を抱いたことはありませんか?

実際に、外で子どもと遊ぶ時にどう関わったらいいか、迷うことってあるでしょう。

本記事では、現役の保育士である筆者が、運動神経を伸ばす外遊び5選をご紹介します。どれも実際に筆者が子どもと遊んで効果を感じた遊び方です。ご紹介する外遊びは身近にある物を使って実践でき、親子で楽しい時間を過ごせるので、ぜひ試してみてください。

子どもへの接し方のコツもお伝えするので、お子さまの成長の後押しに役立ててもらえたらうれしいです。

 

目次

1.「外遊び」は子どもの運動神経を伸ばすのにメリットがいっぱい!

「外遊び」は子どもの運動神経を伸ばす貴重な機会につながります。

それでは、具体的なメリットをみていきましょう。室内遊びでは、得られない外遊びならではのメリットに注目です。

 

1-1.外遊びなら全身を使った遊び方がしやすい

外遊びは、思いきり体を動かして遊べるのが魅力でしょう。

  • 全力で走る
  • 力いっぱいボールを蹴る
  • 道具を使って遊ぶなど

このように、室内ではしづらいことが外遊びでは可能です。

室内だと、どうしても周りの物や壁に気を付けて遊ぶ必要があるでしょう。また、外の開放的な空間が子どもの気持ちを盛り上げることから、自然と動きも大きくなり全身を使って遊べます。

 

1-2.運動量が増えるから、体力がつく

外では、長い距離を移動したり、いろいろな遊具や道具を使って遊んだり、広いスペースでだからこそできることがたくさんあります。

夢中になって遊ぶ中で、たくさん動けば、その分、体力もついてくるでしょう。

幼児期に外遊びをよくしていた児童は日常的に運動し,体力も高い」と文部科学省も調査結果(*)とともに以下のように公表しています。

入学前の外遊びの実施状況別に,10歳(小学5年生)の新体力テストの合計点を表したグラフでは、男女ともに,入学前にたくさん外遊びをしていた子どもほど優れた結果を残しています。

 


*) ”平成28年度体力・運動調査結果の概要及び報告書について”. スポーツ庁 https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/chousa04/tairyoku/kekka/k_detail/1396900.htm

 

1-3.自然に触れることで、体を守る力がつく

外で過ごすことにより暑さや寒さを感じることは、体温を調整する機能が働く機会になるため良い影響を与えると考えられています。

夏は冷房、冬は暖房の聞いた場所で多くの時間を過ごすと体温の調節機能の衰えにつながると懸念されており、外の空気に触れるのは大切ですね。

また、日光を浴びることも子どもの成長には重要です。

太陽の光を浴びることで体内に生成されるビタミンDは、免疫の向上、骨の成長といった働きを助ける役割を担っています。

一方で、体の内側から強くなる貴重な機会ですが、熱中症にはお気をつけください。

 

1-4.自然の中で心がリフレッシュする

公園に咲く花や木、森、芝生など外で遊ぶ際には、自然物を目にしますね。

自然と触れ合うことでストレスが減り、気持ちが軽くなるといったことはいくつもの研究で実証されています。

外でたっぷりと自然が持つ癒し効果を感じながら、運動ができれば心のリフレッシュにもなるでしょう。

子どもと一緒に楽しい時間を過ごせば親子の繋がりも一層強くなりますね。

自然の効果についてもっと知りたい方は以下の記事をご覧ください。

【保育士直伝】自然体験が育む子どもの力とは?気軽にできる自然遊びと親の心がけ

 

2.親子で楽しめる!おすすめの外でできる遊び方一覧【7選】

それでは、子どもの運動神経を伸ばせる外遊びをご紹介していきます。

運動神経を伸ばす上で意識したいポイントや、遊びがさらに楽しくなるポイントもご紹介します。気になるものがあったら、チェックしてみてくださいね!

 

2-1.キーパーごっこ

ボールを使った遊びで、状況に応じて体を動かす力や体幹が鍛えられます。

[準備]

ボール

[遊び方]

子どもは、キーパー役(ゴールを守る人)になり、大人はボールを蹴ったり転がしたりしてゴールを狙う役になります。

まず、ゴールの場所を決めます。ゴールの広さは5m程にし、土のグラウンドの場合は線を引き、芝生の場合は、目印となるものをゴールの両脇に置くといいでしょう。

大人の場所は、ある程度子どもから離れていたらどこでも構いません。

それぞれの位置が決まったら、ゲームスタート。子どもキーパーからゴールを奪いましょう!

 

遊びのポイント

  • 左右に子どもが動けるようにいろいろな所に蹴ったり、転がしたりしましょう。
    慣れてくると、ボールの動きに合わせて動けるようになってきます。
    私の子どもの場合、全身を使ってボールを止める様子もありましたよ。
  • 1回ごとに、守った方か蹴った方のどちらかに点が入るようにしたら盛り上がるでしょう。
    子どもは点が増えると喜びます。
  • 遊び慣れてくると、役割を変えても良いですね。
    ボールを蹴ることで、脚力もついてきます。
    投げたり転がしたりしても良いでしょう。腕の力もつきますよ。

 

2-2.鬼ごっこ(色鬼、高鬼)

鬼ごっこと聞けば、走り続けて大変なイメージがありますが、これらは休む時間も適度にとれるので、安心して遊べます。

ここでは、視覚的にも分かりやすく、大人も遊びやすい2つの鬼ごっこをご紹介します。

[準備]

特になし

[色鬼の遊び方]

色鬼は、鬼が決めた色の物を探す遊びです。指示された色の物に触れていると鬼に捕まりません。色の所に行く前に捕まると鬼役の交代です。

[高鬼の遊び方]

鬼は、平地にいる人は捕まえに行けますが、高い所にいる人は捕まえに行けません。タッチできたら、鬼役が変わります。広場や公園などで、段差があれば、十分に楽しめるでしょう。

 

遊びのポイント

  • たくさん走る経験の中で、自然といろいろな体勢をとるため、運動能力の発達には効果的です。
    ただ走るのではなく、頭の中でイメージしたり考えたりして走るので遊び応えがあるでしょう。
  • 色鬼は、鬼を決めなくても一人ずつ言った色を探してタッチする遊びにしても楽しめますよ。

 

2-3.バドミントン

羽を打つのが、楽しい!空間を把握する力も身につきます。

[準備]

ラケット、羽(シャトル)

[遊び方]

ラケットを持ち、少し距離を空けて向かい合って立ち、大人から子供に向かって打った羽を子どもは打ち返します。

何回ラリーが続くか数えてみると、遊びが盛り上がりますよ。

 

遊びのポイント

  • 羽の動きに合わせて動く、ラケットを振るなど、様々な動きを体験することで運動能力が伸びます。
  • 子どもが扱うのは、柄が短い子供用ラケットがおすすめですよ。
    初めは、羽を打つのが難しいですが、続けて遊ぶとラケットに当たるようになるでしょう。
  • 打つことを楽しめるように、羽にひもをくくり付けて大人が前から打ちやすい所に投げるのも遊び方の1つですよ。
    ※バドミントンは、風がない日に遊ぶようにしましょう。風が強いと羽が不規則に動くので、遊びづらいです。

 

2-4.シャボン玉

思いきり走ったり、ジャンプしたり手足を伸ばすなど全身を使った動きが自然にできます。

[準備]

シャボン玉

[遊び方]

広場でたくさんのシャボン玉を作って遊びましょう。ストロー型の吹いて作るタイプや、手に持って腕を動かして作るタイプがあります。両方で遊べるといいですね。

 

遊びのポイント

  • 吹いて遊ぶ場合は、肺や口の運動能力が高まり、手を動かして遊ぶ場合は、腕を回したり手首を動かしたりなど様々な体の使い方を経験できます。
  • シャボン玉を追いかけるのもいい運動になるでしょう。
    思いきり走ったりジャンプしたり、しゃがんだりできるのがいいですね。
  • シャボン玉は、風が程よく吹いている日や雨上がりに特におすすめですよ。
    作ったシャボン玉がよく動いたり、湿度が高いことで割れにくかったりするためです。

 

2-5.乗り物遊び

乗り物にチャレンジ。バランス感覚が大きく育ちます。

[準備]

自転車、ストライダーなど

[遊び方]

乗り物が安定して乗れるように、安全な所で遊びましょう。安心して見守れるようになったら、自然豊かな公園の中を走ってみるのがおすすめです。たくさん体を動かして遊べるきっかけになりますよ。

 

遊びのポイント

  • 長い距離を移動するうちにバランス感覚が身につきます。
  • ストライダーやコマ付きの自転車でたくさん遊ぶと、コマなしの自転車にもすんなりと乗れるようになるでしょう。
  • 子どもに、自分たちが移動した距離を伝えると満足感や達成感に繋がり、自信を持って楽しむようになりますよ。

 

2-6.遊具遊び

特に、ジャングルジムなどの自分の体を支えながら登る遊びは運動効果が高いです。

[準備]

特になし

[遊び方]

公園の遊具で、自由に遊びます。

 

遊びのポイント

  • 公園の遊具遊びは、体の使い方を覚えるのに最適です。
    登って遊べるものは、「どうやったら上がれるか」を考えながら、自分の体の動きをイメージしたり、体勢を維持しながら動いたりすることで、体幹や全身の筋力が鍛えられるでしょう。
  • 様々な遊具で遊ぶ経験の中で、体のバランス感覚も育つのがいいですね。

 

2-7.登山、ハイキング

[準備]

水筒、絆創膏などの救急用品

[遊び方]

近場の山を歩いて登ってみましょう。山頂まで行くと達成感や爽快な気分が味わえます。

 

遊びのポイント

  • 自然を感じられるところが最大のポイントです。
    マイナスイオンを浴びると、心がリフレッシュしますよ。
  • 山道を歩くことで子どもは刺激をたっぷり受けます。
    舗装されているコンクリートの道と違い、凸凹の道を歩き続けることで、バランス感覚や体幹が鍛えられ、体力もつくでしょう。

 

3.子どもの運動神経が伸びる関わり方は?意識したい3つのポイント

ご紹介した遊びだけでも十分な運動効果は得られますが、親御様の関わり方により、更に子どもの成長を後押しすることができます。

続いて、意識したい3つのポイントを解説しますので、参考にしてみてください。

 

3-1.大人も子どもと一緒に「外遊び」を楽しむ

外で遊ぶ際には、大人も積極的に遊びましょう。子どもは側にいる大人がしていることに興味を持ち、楽しそうな姿をみると、「もっと遊びたい!」と感じます。

反対に、一緒にいる人が淡々としていたらどうでしょうか?大人の表情を感じとり「面白くないのでは?」と考え、遊びが続きにくい状況ができるでしょう。笑顔で子どもと接することが大切です。

 

3-2.外遊びをしているときに他の子どもと比べない

広場や公園で遊んでいると、近くで遊ぶ子どもをみて、我が子と比べることはありませんか?

同じくらいの大きさだと遊ぶ様子を見てしまいますよね。

しかし、比べても子どもは伸びません。励ますつもりで、「ほら、あの子はあんなことできるよ」と声をかけてしまうと、子どもは自分が否定されたと感じて気持ちが沈んでしまいます。

挑戦していることを応援したり、できるようになったことを一緒に喜んだりすることで子どもはやる気になります。

結果的に運動もできるようになりますので、他の子どもと比べないようにしましょう。

 

3-3.次も外で遊びたくなる言葉をかける

実は、遊んでいる最中と同じくらい遊び終わりにかける言葉も大切です。

意欲を引き出すような言葉がかけられると、さらに子どもがやる気を持って臨めるようになりますね。

具体的には、公園や登山、ハイキングをして遊んだ場合は「〇〇って所もおもしろいみたいだよ。今度行ってみようか!」と伝えたり、キーパーごっこやバドミントンをして遊んだ時には、「今日は、〇点とったね。(〇回続いたね。)上手になったから次はもっとできそうだね!」など話したりすると効果的です。

すると、子どもの方から「次いつ遊ぶの?」と聞いてくるようになり、運動神経が伸びるきっかけが自然と作れるでしょう。

 

4.親子で一緒にいろいろな「外遊び」に挑戦しよう!

外遊びにはたくさんのメリットと様々な遊びがあります。

ご紹介した遊びを含め、気になった遊びはぜひ一度やってみてください。

子どもの興味は変わりやすく、その時々によって好きなことが変わるかもしれませんが、いろいろな遊びを経験することで体の動かし方を体得し運動能力は育っていきます。

その時々で、子どもが楽しめるものを見つけて熱中できたらいいですね。

前向きに何でもやってみれるよう背中を押したり、一緒に楽しんだりしていきましょう。

 

・非認知能力がどうして大事なの?効果は?

・情報を知ることがどうして大切なの?

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