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【2歳・3歳】ジャンプができない?!原因とおすすめの遊びをご紹介

この記事を書いた人

横山ミノリ 横山ミノリ

横山ミノリ

  • 中学校教諭
  • 高等学校教諭
  • 小学校教諭
  • 児童発達支援士

小1と年少、2人の男子の母です。

ASD(自閉スペクトラム症)の長男への関わり方を学ぶため、「児童発達支援士」と「発達障害コミュニケーションサポーター」の資格を取得しました。

自身が産後うつと育児ノイローゼになった経験から”ラクに生きる”がモットーに。

子どもには「自分で決めた!」「自分でできた!」という経験をたくさんしてほしいと思っています。

子どもとの好きな遊びは工作。子育てで好きな本は、高濱正伸著の「こどもの可能性を伸ばす「しない」子育て」です。

「うちの子、まだジャンプできないけど大丈夫?」

2歳~3歳のお子さんをお持ちのママで、こんなお悩みをお持ちの方はいませんか?

同年代のお友達がジャンプしているのを見たり、健診のチェック項目に含まれていたりすると、我が子の発達が遅れているのではと不安になりますよね。

一般的にジャンプができるようになるのは、2歳頃だと言われています。しかし、からだの発達には個人差があるので、心配し過ぎなくて大丈夫です。

この記事では、子どものからだの発達をふまえて、ジャンプができない原因とジャンプができるようになるまでのステップについて解説します。

ジャンプが苦手な子どもと一緒に楽しめる遊びも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!

 

目次

1.【2歳・3歳】ジャンプができない原因

ここでは、2歳~3歳の子どもがジャンプができない原因として考えられるものを3つ紹介します。

 

1-1.からだの発達が未熟

この年齢の子どもがジャンプできない原因の1つは、からだの発達が未熟だからです。ジャンプには、筋力や関節の成長など、ある一定の身体機能の発達が必要なのです。

たとえば、お子さんのつま先や足首の力はいかがでしょうか。何かにつかまってでも良いので、子どもが背伸びやつま先立ちができるかチェックしてみましょう。また、ジャンプには、膝関節の柔軟性も不可欠です。

ジャンプに必要な身体機能が備わるのは、だいたい2歳頃と言われています。からだの発達には個人差があるため、年齢は目安と考えましょう。

 

1-2.空中に浮くのが怖い

子どもがジャンプできない原因には「空中に浮くのが怖い」という気持ちが関係しているかもしれません。

たとえジャンプに必要な身体機能が備わっていても、恐怖心が邪魔をしてなかなかジャンプできない子どももいるのです。

ジャンプへの恐怖心がある子どもは、慎重な性格で、足が地面から離れることに怖さを感じているのかもしれません。また、周りにジャンプをしているお友だちがいないため、からだの動きをイメージできないという子どももいるでしょう。

 

1-3.発達障がい

子どもがジャンプができない原因として、発達障がいの1つである「発達性協調運動障がい(DCD)」の特性が関係している可能性もあります。

発達性協調運動障がいとは、からだの複数の部位を協力させて動かすことが難しい障がいです。この場合、ジャンプだけでなく、寝返りやハイハイ、歩行などもうまくできないといった様子が見られるでしょう。

筆者のASD(自閉スペクトラム症)の息子も、ジャンプできるようになったのは、5歳くらいのときでした。ASDも発達障がいの1つで、体幹が弱く、運動全般が苦手という特徴があります。

お友だちのまねをしないという特性も、ジャンプできるようになるのが遅かった原因の1つと考えられます。

このように、ジャンプができない原因が発達障がいにある場合、他の運動機能にも問題が出ているはずです。乳幼児からの発達を振り返り、気になる点がないかチェックしてみましょう。

 

2.ジャンプができるようになるまでのステップ

ここでは、子どもの身体機能の発達をふまえて、ジャンプができるようになるまでの3つのステップを解説します。

記載した年齢は目安ですので、お子さんの身体機能の成長がどのレベルなのかに注目するようにしましょう。

 

2-1.【ステップ1】膝の曲げ伸ばしができる

ジャンプには膝の屈伸運動が不可欠です。子どもが歩き始める10か月~1歳半頃になると、膝の曲げ伸ばしを含めて、ジャンプに必要な身体機能が備わってきます。

この時期に1人で自由に歩いたり、ママと手を繋ぎながら階段の昇り降りをしたりして、たくさんからだを動かすことが大切です。バランスをとりながら自由に膝の曲げ伸ばしができるようになると、まもなく、ジャンプもできるようになるでしょう。

 

2-2.【ステップ2】腰を落としてから跳ぶことができるようになる

1歳半~2歳頃になり、歩行が安定し走れるようになると、いよいよジャンプできるようになります。

ジャンプの始まりは膝を伸ばした状態で、その場で小さく跳び上がるだけかもしれません。次第に、腰と膝を使ってジャンプできるようになります。膝を曲げて腰を落としてから大きく跳び上がるジャンプです。

また、最初は片足ずつ上がって、片足ずつ着地するジャンプですが、徐々に、両足をそろえたジャンプができるようになるでしょう。

 

2-3.【ステップ3】脚の関節を使って着地できるようになる

2歳を過ぎると、足首、膝、腰をうまく使って、ジャンプができるようになります。

着地のときの衝撃を和らげ、バランスを崩すことなく着地できるようになると、少しの段差から飛び降りることもできるようになります。さらに腕の振りも加わって、ダイナミックなジャンプもできるようになるでしょう。

ジャンプに慣れてくると、ジャンプしながら前後左右に移動できるようにもなります。片足でジャンプしたり、からだをひねりながらジャンプしたり、いろんな動きで楽しくジャンプできるようになるはずです。

なお、子ども家庭庁が発行している母子手帳の内容を見ると、「階段の2、3段目の高さからとびおりる」は4歳頃の項目となっています。年齢の目安として参考にしてみてください。

 

3.ジャンプで得られる効果

全身運動であるジャンプは、さまざまな運動の基礎となる動きです。ここでは、ジャンプで得られる効果を3つ紹介します。

 

3-1.瞬発力や柔軟性が身につく

ジャンプで得られる効果の1つ目は、瞬発力と柔軟性です。ジャンプは、下半身の筋肉を一瞬で伸縮させる動きのため、瞬発力が鍛えられます。また、足腰の関節をバネのように使って跳び上がり着地するため、柔軟性を身につけることもできるのです。

瞬発力と柔軟性は、サッカーや、野球、テニスなどの多くのスポーツで役立ちます。

 

3-2.バランス感覚が身につく

ジャンプではバランス感覚を身につけることもできます。空中で姿勢を保ち、転ばないように着地するためには、バランス感覚が不可欠です。けんけんや、からだをひねりながらのジャンプでは、よりバランス感覚を鍛えることができるでしょう。

バランス感覚が磨かれると、運動能力が高まり、パフォーマンスの向上に繋がります。

 

3-3.足腰の筋力がつく

ジャンプには、足腰の筋力がつくという効果もあります。ジャンプは、下半身、特に太ももやふくらはぎの筋力を使う動きだからです。

下半身の筋力を鍛えるとさまざまなスポーツに役立ちます。また、足腰の筋力がつくと、転びにくく怪我をしにくいからだになるというメリットもあります。

 

4.ジャンプができない子どもと一緒にできる遊び

子どもが楽しくからだを動かしながら、ジャンプの動きをマスターできる遊びを紹介します。ジャンプの練習とは思わずに、普段の遊びに気軽に取り入れてみてください。

4-1.カエルさんごっこ

「カエルさんごっこ」は、子どもの手首を大人が下から持って、上に引き上げたり下ろしたりする遊びです。地面から足が離れるのが怖い子どもは、つま先立ちからスタートしてもOKです。

「せーの」の掛け声で持ち上げれば、子どもが地面や床を蹴るタイミングがつかめるでしょう。ただし、合図なく急に子どもの腕を引っ張ると、肘の亜脱臼の危険があるので注意が必要です。

「カエルさんごっこ」は、トランポリンの上でやってみるのもおすすめです。親子のタイミングが合うと気持ちよくジャンプができますよ。

 

4-2.ロープまたぎ

「ロープまたぎ」は、床上10センチほどのところに張ったロープをまたぐ遊びです。慣れてきたら、ロープの本数を増やして、ハードル走のように走りながらロープをまたいでみましょう。

先ほど紹介した「カエルさんごっこ」とあわせて、ジャンプしてロープを跳び越えてもいいですね!前後左右にジャンプする動きを身につけられるでしょう。

 

4-3.リズムダンス

リズムダンスも、ジャンプが苦手な子どもにおすすめの遊びです。最初はジャンプにこだわるのではなく、音楽に合わせて楽しくからだを動かすことから始めてみてください。しゃがんだ状態から思いっきり伸びたり、からだを大きく動かしたりする踊りが良いでしょう。

子ども番組のダンスには、全身を使うものがたくさんあります。ジャンプが苦手な子どもも、リズムダンスで楽しくからだを動かしているうちに、ママやお友だちをまねしてジャンプができるようになるかもしれません。

 

5.ジャンプに練習は不要!楽しくからだを動かしながら「ジャンプのまね」から始めてみよう!

子どもがジャンプできない原因の多くは、身体機能の未熟さにあります。特別な練習をするよりも、一緒に楽しくからだを動かしながら、子どもの成長を見守っていきましょう。

ヒーローごっこの最中や、パパとママと手を繋いでお散歩しているときなどに、気づいたらジャンプできるようになっていることもよくあるものです。

「跳び上がって喜ぶ」という言葉があるように、ジャンプは身体表現の1つでもあります。必要な身体機能と「ジャンプしたい」という気持ちが揃ったときに、子どもは自然とジャンプできるようになるでしょう。お子さんがこれからどんなジャンプを見せてくれるのか、楽しみですね!

 

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参考資料
・日本アスレティックトレーニング学会誌 第4巻 第1号 3-10,飯田 悠佳子「身体の発育と発達」,2018

 

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