【低学年】おこづかいは何歳から?おこづかい帳を活用してお金を学ぼう
この記事を書いた人
よつば
- 幼稚園教諭
- 小学校教諭
- 保育士
幼稚園で2年、保育所で3年の勤務経験があります。
現在は小学2年生の息子と4歳(年少)の娘の子育てをしながら、記事執筆をしています。
毎晩寝る前に子ども達に絵本を読み聞かせるのが日課です。
子どもが小学生になると、「そろそろおこづかいを渡した方がいいの?」という疑問を抱く親御さんも多いのではないでしょうか。
子どもにおこづかいを渡すことは、お金の教育の観点からも多くのメリットがあります。しかし、おこづかいを渡す時期や適切な金額についてはわからないことが多いですよね。
この記事では、おこづかいを貰っている子どもの割合や、おこづかいのメリット、注意点について詳しく紹介します。また、おこづかい帳の活用方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.子どものおこづかいはいつから渡す?
小学校入学を機に、「そろそろおこづかいを渡し始めようかな?」と考える親御さんも多いのではないでしょうか。
しかし、おこづかいをいつから渡せばいいのか、いくら渡せばいいのかなど、多くの疑問もつきものです。
ここでは、学研教育総合研究所の小学生白書WEB版の調査結果をもとに、おこづかいの時期、金額などについて詳しく解説します。
1-1.おこづかいを貰っている子どもの割合は?
小学生白書WEB版2023年10月調査によると、小学生の約4割がおこづかいを貰っているという結果が出ています。
小学1~2年生の低学年の子どもでは、2~3割の子どもがおこづかいを日常的に貰っており、低学年の段階ではおこづかいを貰っている子どもの割合は比較的低い傾向が見られます。
低学年のうちはまだ友達と出かけたりすることも少なく、お金を自分で使う機会が少ないためおこづかいを貰う子も少ないのかもしれません。
この結果を見ると、低学年のうちはまだお金に触れる機会が少ないことが分かります。そのため、お金の教育のためには、親が意図的に子どもたちにお金に触れる機会を提供する必要があります。
1-2.おこづかいを渡す時期は?
小学生白書WEB版2022年9月調査によれば、子どもがおこづかいを貰い始めるタイミングは、3年生から4年生に上がる時期が多い傾向があることがわかっています。中学年に入ると、子どもたちは自分でお金を使う機会が多くなります。
例えば、友達との外出や遊びの際におやつを買ったり、自分の興味や趣味に合わせた商品を購入する機会が増えます。これにより、おこづかいを貰い始める子どもたちも増えるのではないでしょうか。
ただし、おこづかいを渡す時期は、子どもの年齢で一律に決めるのではなく、子どもの状況や家庭の状況など、必要に応じて時期を選ぶことが大切です。子どもの成長や環境によっておこづかいを貰うタイミングは異なるため、子どもの個々の状況を考慮しながら、おこづかいを渡す時期を見極めましょう。
1-3.子どものおこづかいの平均額は?
次に、小学生白書WEB版2022年9月調査のデータによれば、子どもが毎月自由に使えるおこづかいの平均は、小学生全体で430.3円という結果が出ています。さらに、小学1年生では平均174.5円、小学2年生では239.3円でした。
この結果から、低学年のうちは少額のおこづかいで、学年が上がるにつれて金額も上がっていく傾向があることがわかりました。
低学年のうちは100円から200円程度の少額のおこづかいから始めるのがいいでしょう。
少額のお金を使うことにより、子どもたちはお金の価値や使い方を学び、お金を使う際の選択肢や優先順位を考える練習ができます。そして、年齢が上がるにつれて少しずつおこづかいの金額を増やしていくことで、子どもたちが責任感を持ってお金を管理し、上手にお金を使えるようになっていくでしょう。
2.子どもにおこづかいを渡すメリット
小学生白書WEB版の調査結果を見ると、低学年の子どもはまだおこづかいをもらっている割合は少ないことがわかりました。
しかし、低学年のうちから子どもにおこづかいを渡すことには様々なメリットがあります。ここでは、子どもにおこづかいを渡すメリットについて解説します。
2-1.金銭感覚が身につく
子どもがおこづかいを自分で管理するようになると、金銭感覚が身につきます。
買い物などでお金を支払う経験がないと、物の値段を知る機会は少ないです。おこづかいを渡すことで、自分で料金を支払うようになると、商品の金額に自然と注目するようになります。
スーパーやコンビニなど、様々な場所で値段を比較することで、販売されている商品の値段の相場や、高い安いなどの金銭感覚が身につくようになります。
また、金銭感覚が身につくと、無駄遣いを避けるようになります。限られたおこづかいの中で、本当に必要なものだけに使うという意識が芽生え、お金を大切にする気持ちが養われるでしょう。
2-2.計算力が鍛えられる
子どもがおこづかいを自分で管理するようになると、金銭感覚が身につきます。
買い物などでお金を支払う経験がないと、物の値段を知る機会は少ないです。おこづかいを渡すことで、自分で料金を支払うようになると、商品の金額に自然と注目するようになります。
スーパーやコンビニなど、様々な場所で値段を比較することで、販売されている商品の値段の相場や、高い安いなどの金銭感覚が身につくようになります。
また、金銭感覚が身につくと、無駄遣いを避けるようになります。限られたおこづかいの中で、本当に必要なものだけに使うという意識が芽生え、お金を大切にする気持ちが養われるでしょう。
2-3.計画力が身につく
おこづかいの使い道を子どもが自分で考えることで、計画力が身につきます。おこづかいを計画的に使うためには、先を見越して考えることが必要です。
例えば、1ヶ月に500円のおこづかいでやりくりするなら、「今週は買うのをやめる」「次のおこづかいまで待つ」といった計画ができるようになります。
また、「欲しいものがあるけれど、おこづかいが足りない」という場合、貯金をしたり、別の方法で調達したりといった解決策を考えるようになります。
これは、将来目標を達成するために必要な計画を立て、実行するという、重要なスキルを身につけるための大切な経験となるでしょう。
3.子どもにおこづかいを渡す際に気をつけたいポイント
子どもにおこづかいを渡すことは、金銭感覚や計画性を育むなど、多くのメリットがあります。
しかし、子どもにお金を渡すことで気をつけたいポイントもいくつかあります。ここでは、親が気をつけたいポイントについて詳しく解説します。
3-1.守ってほしい最低限のルールを決める
子どもにおこづかいを渡し始める時には、最初に子どもに守ってほしいおこづかいのルールを決めておきましょう。
おこづかいは子どもが管理することが基本ですが、お金に関するトラブルを避けるためにも、親子で共有するルールを設けることが必要です。
- 友だちにおごったり、お金の貸し借りはしない
- お金の使い道を報告する
- 前借はしない
こういったルールを家庭ごとに設けることで、お金に関するトラブルを未然に防ぐだけでなく、子どもがお金を計画的に使う手助けにもなります。これらのルールは親子で話し合い、双方が納得した上で決めることが大切です。
親がルールを一方的に決めるのではなく、子どもも意見を述べることができるようにしましょう。
3-2.渡すタイミングを決めておく
おこづかいを渡すタイミングは事前に決めておきましょう。
例えば、おこづかいは月に1回金額を決めて渡す「定額制」にするのか、それともお手伝いをした時などに渡す「報酬制」にするのか、は決めておく必要があります。
定額制の場合は、月に一定の金額を決め、その金額と渡す日を決めます。親はその日を守り、子どももその金額を受け取ることができるというルールを守るようにします。子どもが定期的にお金を受け取ることで、責任感や計画力を養えます。
一方、報酬制の場合は、お手伝いや成績などの働きやがんばりに対しておこづかいを渡します。この場合も、おこづかいが発生するタイミングと金額を明確に決めておきましょう。
いずれの方法を採用するにせよ、親子で話し合って決めることが大切です。子どもの生活や家庭環境に合わせて、自分たちに合った方法を考えてみてくださいね。
3-3.親が干渉しすぎない
おこづかいのルールや渡し方を決めたら、親はなるべく子どものおこづかいの使い道に干渉しないように心がけましょう。
子どもが自分のお金を管理し、使うことで、責任感や計画力を身につけることができます。ただし、まだお金の使い方がわかっていない子どもは、無駄遣いをしたり、お金が無くなってしまう場合もあるかもしれません。その様子を見ると親は口を出したくなる気持ちになりますが、お金の使い道にはなるべく口を出さないようにするのが大切です。
特に、子どもは失敗した体験を通して、お金の使い方を学んでいきます。自分のお金を管理することで、お金の価値や使い方についての理解を深めることができますし、時には失敗から学ぶことも大切です。親は子どもの経験を尊重して見守り、必要な場合にだけ助言したり手助けしたりするようにしましょう。
4.おこづかい帳でお金を学ぼう
子どもにおこづかいを渡すなら、単にお金を与えるだけでなく、お金の大切さや計画的な使い方を学ぶ機会として活用したいですよね。
子どものおこづかいをお金を学ぶ機会として活用したいなら、親子でおこづかい帳をつけてみましょう。ここでは、おこづかい帳の使い方や活用方法について解説します。
4-1.おこづかい帳の使い方
おこづかい帳を使うことで、子どもはお金の流れをよりわかりやすく把握できるようになります。日付や金額を記録することで、自分がいつ、どのくらいのお金を受け取り、何に使ったのかが一目でわかるようになります。
これにより、子どもはお金の使い方をより意識するようになり、無駄遣いを減らしたり、予算を守るようになります。
おこづかい帳を選ぶ際には、子どもが使いやすいものを選びましょう。
- 日付
- 収入
- 支出
- 残高
これらが記録できるようなシンプルなおこづかい帳がおすすめです。
子どもと一緒に選ぶことで、おこづかい帳への愛着が湧き、積極的に記録をつけるようになるかもしれません。
書き方や計算が難しい場合は、慣れるまでは親子で一緒に記録しましょう。親が子どものサポートをしてあげることで、お金に対する理解が深まり、計画的なお金の使い方が身につくでしょう。
4-2.親子で定期的に振り返りをしよう
おこづかい帳をつけたら、定期的に親子で振り返りをする時間を持ちましょう。
週に1回または月に1回など、振り返りを行う日を決めておき、親子でおこづかい帳を見ながらおこづかいの使い方について話し合います。
振り返りでは、まずは子どもに1週間または1ヶ月間のおこづかい帳の内容を説明してもらいます。使ったお金や残高、貯金など、それぞれの項目について、どのように使ったのか、どのように感じたのかなどを話してもらいましょう。
そして、子どもが説明を終えたら、良かった点と反省点を共有します。良かった点については、具体的に褒め、反省点については、なぜそうだったのか、どのように改善すれば良かったのかなどを一緒に考えましょう。
振り返りを終えたら、次のおこづかいの使い方の目標や気をつけたいことを考えます。例えば、「今月はお菓子を買いすぎたので控える」「来月は〇〇円貯金する」などの目標を設定するとよりお金の使い方を意識できるようになります。
この振り返りの時間は、親の一方的なダメ出しの時間にならないように気をつけましょう。子どもの意見をしっかりと聞き、共感しながらアドバイスをすることが大切です。
振り返りは、お金の使い方について話し合うだけでなく、親子間のコミュニケーションの機会にもなります。子どもと意見を交換しながら、親子でお金の教育を進めていきましょう。
5.おこづかいで楽しくお金の教育を始めよう
おこづかいを子どもに渡し、子どもが自分で管理することは、お金の使い方を学ぶ良い機会になります。
一般的に低学年のうちはおこづかいを貰っている子どもは少ないという調査結果が出ていますが、低学年であってもおこづかいを渡すのが早すぎるということはありません。
低学年のうちは、親がサポートしながら親子で一緒にお金について学ぶことが大切です。
今回、紹介したおこづかい帳の使い方を参考にして、親子で楽しくお金の教育を始めてみてくださいね。
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