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「電車でじっとしていられない」原因と対策、現役ママの暇つぶしアイデアを紹介

この記事を書いた人

猪狩はな 猪狩はな

猪狩はな

  • 高等学校教諭
  • 小学校教諭
  • 司書教諭
  • 保育士
  • 中学校教諭

2児ママ× 現役国語科教員×ライター!

持続可能に「好き」を楽しむ生き方をしたくて転職。

・国語科(専門は古典文学)
・私立中高一貫校講師、公立中学校フルタイム教員を経て私立高校講師として勤務
・3歳と5歳の男児を育児中

キャリアに悩む人の助けになれるような発信を目指しています。

「電車でのお出かけのとき、子どもが動き回ってしまう…」 「他の乗客に対して迷惑をかけたくないけど、どうしたらいい?」

そんなふうにお悩みの方は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、3歳~5歳頃の子どもが電車内で動き回ってしまう理由、声かけの方法や対策をまとめています。

公共交通機関を利用することにハードルを感じる方、いろいろ対策を試してみたけれどうまくいかない方も、チェックしてみてください。

5歳と3歳の兄弟を育児中のママが実践してきた暇つぶしのアイデアもご紹介しますので、気になるものがあったらぜひお試しくださいね。

 

目次

1.子どもが電車の中で動き回ってしまう理由

子どもが電車内で動き回ってしまう理由の1つとして、「子どもの体の作り」が考えられます。

私たちの体には、外部からの刺激を感じる「感覚」が存在します。

動き回るのが好きな子どもは、「感覚」を通じて受けとる刺激が大きいと言われています。

また、子どもは電車の揺れに合わせて体を動かせません。倒れないようにバランスを取ろうとした結果、大きく体を動かしてしまうことがよくあります。

この現象は、子どもの脳と筋肉が、体の構造上「本能的に刺激を求める」傾向があるためです。

椅子に座ったままでもできる、子どもの「動きたい」「筋肉や関節を刺激したい」という欲求を満たす動きを取り入れてみましょう。

 

2.電車内で子どもが楽しく過ごすための工夫

では、具体的にはどのように電車内の時間を過ごせばよいのでしょうか。

お出かけ前やお出かけ中に実践できる工夫をご紹介します。

 

2-1.出かける前の準備

持ち物を子どもに選ばせる

お出かけの前に、持って行きたいものを子どもに選ばせる時間を作ってみてください。「お気に入りのおもちゃやグッズを自分のカバンに詰めて持っていく」という作業があると、お出かけに対するワクワク感が高まります。

■「電車に乗るよ、○○まで行くよ」と確認する

出かける前に、行く場所とその経路を伝えておきましょう。なにをしに、どこにいくのか?そのためには電車に乗る必要があることを知っているだけで、子どもも心の準備ができます。

電車に乗るときの約束を伝える

お約束ができる年齢であれば、事前に「電車に乗るときの約束」も伝えておくとよいでしょう。「乗るときは、降りる人が先」「車内では走らない、大きな声を出さない」「静かに座って過ごす」など、無理せず、少しずつ増やしてみてください。

声の大きさを練習しておく

「小さな声で」と言われても、子どもにとってはイメージしにくいものです。「電車内ではこれくらいの声の大きさで話そうね」というボリュームを、事前に親子で共有しておくとよいでしょう。

 

2-2.声かけのポイント

電車に乗る前に約束を確認する

出発前に約束を確認した場合であっても、電車に乗る前にもう一度確認するタイミングを作りましょう。 テンションが上がってしまったり、ぐずってしまったりしたあとでは、話はなかなか入りません。「フラットな状態で約束事を確認しておく」ことが大切です。

「ダメ!」と言わない

安全に関わること、周囲に迷惑がかかることについては「ダメ!」と即時的に止める場面も必要です。しかし、基本的には否定語はなるべく使わず、お子さんの気持ちを受け止める声かけを意識してみてください。

<例>

肯定的な言い方に変換する。
「動かない!」ではなく「座ろうね」

あれもダメこれもダメ、と止めるだけではなく、代わりの行動を提案する
「ここに座ってシールで遊ぼうか」

 

 

3.電車内での暇つぶしアイデア

事前に準備をしておいても、長い時間の電車移動では飽きてしまうこともありますよね。そんなときにおすすめの暇つぶしアイデアをご紹介します。

お子さんの好きなことに合わせて取り入れてみてくださいね。

 

3-1.おすすめアイデア

景色を見る

電車の窓から見える景色は、次々移り変わっていくので刺激があります。電車が好きなお子さんであれば、すれ違う電車や踏切、駅の表示などを一緒に眺めるのも楽しいです。
椅子に乗るときはくつをぬぐのを忘れないように注意しましょう。

絵本を読む

お気に入りの絵本を数冊選んで、電車内で読むのもオススメです。長距離移動の場合は、新しい絵本を用意しておいて、飽きてしまったタイミングで渡すのも効果的です。

しりとり

しりとりができる年齢のお子さんであれば、移動時間に家族でしりとりをするのも楽しいです。暇つぶしになるだけでなく、お子さんの語彙力を増やす知育にもなります。

指ずもう

指ずもうは、筋肉と関節を刺激するのにちょうどいい手遊びです。座ったままでも簡単に楽しめるので、ぜひ試してみてください。

手遊び

リズム遊びや手遊び歌は、小さいお子さんでも気軽に楽しめるのでぜひ取り入れてみてください。年齢が上がってきたら「おせんべやけたかな」「ちゃつぼ」「グリンピース」のようなゲーム性のあるものも盛り上がりますよ。

ハンカチ遊び

ハンカチが1枚あれば取り入れられる、お手軽な遊びです。ペンギンやうさぎなどの形を作ったり、手やおもちゃを隠して「なにが隠れているでしょう?」とクイズを出し合ったり、年齢に応じて幅広く楽しめます。

マグネットブック

お子さんの興味に合わせたマグネットブックを用意しておき、電車内で遊びます。シールブックと違い、繰り返し遊べるのが嬉しいポイントです。

お絵描き

小さい色鉛筆・クレパスとスケッチブックを用意しておき、お絵描きをして過ごします。お子さんが好きなキャラクターのぬりえもオススメです。

 

3-2.子どもがぐずって困ったときは

小さいサイズの小分けおかし

お子さんのお気に入りのおかしを持っておくと、いざというときのお守り代わりになります。量が気になる場合は、小分けになっているもの、個包装のものを選んで準備しておくとよいでしょう。

スマホで一緒にアルバムの写真を見る

スマホで撮影した写真を一緒に見るのもオススメです。自分や家族、友達が写った写真を見ながら、そのときの思い出話などをすると気がまぎれます。

一度降りて、再度別の車両に乗る

どうしても動き回りたいという気持ちが大きくなってしまった場合は、「電車が駅に停車した際に、一度ホームに降り、別車両に乗り換える」というのも選択肢としてありです。外の空気を吸うことで、気分転換にもなりますよ。

動画やゲームを活用する

移動中に動画やゲームをやらせることに抵抗のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、育児で一番避けたいのは親のストレスです。親子でのお出かけが苦痛になってしまうのは、親にとっても子どもにとっても望ましいことではありません。
いろいろ試したけどなかなかうまくいかない…とお困りの方は、動画やアプリを活用することも検討してみてください。その際には、使用時間やルールを一緒に決め、事前に説明しておくことが大切です。

 

 

4.5歳・3歳の兄弟育児中の我が家が実践!電車内での過ごし方

車がなく、電車移動が多い我が家。夫も私も子連れ外出が好きなので、公共交通機関を使ってよくお出かけに行きます。

兄弟2人を連れた電車移動は、慣れるまでは試練の連続でした。特に長男はじっと座っているのが苦手なタイプで、電車内での過ごし方には試行錯誤してきた過去があります。

ここでは、私が試みてきた対策の一部をご紹介します。電車内での過ごし方にお悩みの方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

 

4-1.100円ショップのシールブックを持ち込む

我が家は長らく、100円ショップのシールブックにお世話になりっぱなしです。今まで何冊買ったのかわかりません。

一緒にシールを選んで貼ったり、お話を作ったりしながら過ごします。

次男はまだ「親と一緒に遊ぶ」感じですが、長男は1人で黙々と遊ぶことも増えました。

100円ショップにはたくさんの種類のシールブックが売っているので、そのときの子どもの関心に合わせて選べるのも嬉しいです。

お子さんと一緒にお店に行って「お出かけのときに使うシールブックを選ぼう!」とイベントに組み込んでしまうのもありですよ。

 

4-2.目的地での過ごし方を一緒に考える

「今日は大きな公園に行くよ!どんなことをして遊ぼうか?」「着いたらお昼にしようね。何を食べたい?」など、到着した先でなにをするかを話して、ワクワク感を高めます。

ガイドブックやホームページを一緒に見ながら話すとより一層盛り上がります。

 

4-3.電車内の広告を見る

広告に書いてある文字や写真を見ながら語り合います。語り合う…といっても、難しい内容である必要はありません。

「牛さんがいるね」「電車が書いてあるね」といった、書かれている内容を単純に指摘するだけでも、気持ちがまぎれます。

お子さんの年齢や性格に合わせて「どんな場所かな?」「おいしいかな?」「行ってみたい?」などの質問を交えるのも楽しいかもしれません。

 

4-4.景色の実況中継をする

最近の長男は実況中継がお気に入りです。

靴を脱いで窓の外を見ながら「踏切がありました!」「あの建物は一体なんなんでしょうか?!気になりますね…」気分は動画配信者なのでしょうか?目に見えたものをそれらしく紹介してくれます。

小さなお子さんの場合は、抱っこして景色を一緒に見ながら親が中継してあげるのもオススメです!長男にも次男にも、よくやっていました。

 

4-5.一緒に車内を探検する

奥の手です。どうしても動き回りたい!じっとしていられない!というときは、電車が揺れないタイミングを見計らって車内を移動していました。

ほんの少しの移動であっても「じゃあちょっと探検してみようか」「あっちの写真に何が書いてあるか、ちょっと覗いてみようか⁉」など、ワクワクするような言葉で伝えます。

やりすぎると、もっと移動して!とますます移動を要求する可能性があるためご注意ください。

 

4-6.あと何駅かな?すごろくを作る

少し手間がかかるのですが、効果があった作戦です。

乗車駅から目的の駅までの数の丸と駅名を書いて、1駅移動するごとに子どものコマが進める…というすごろくを作って渡しました。

「この駅には、ドーナツ屋さんがあるからドーナツ書いて」と情報を書き込んで地図にしてみたり、色をぬってみたりと、到着する頃にはかなり賑やかなすごろくに変身しています。

視覚的にも「あと何駅で着くか」がわかりやすいので、「見通しが立っていたほうが待てるタイプの子」にオススメしたいです。

 


お子さんの年齢や性格、タイミングによって「なにが有効か」は変わるかもしれません。だからこそ、手札をたくさん持っておき、その時々で対応方法を変えてみるのがオススメです。

動き回れないと大号泣していた長男も5歳になり、今では騒がず座って目的地まで行けるようになりました。

発達段階も影響しているかもしれませんが、いろいろな方法を試し、一緒に練習した成果もあるのかなと思っています。

暇だなと思うと、自分から車内の面白そうなものを探したり、しりとりに誘ってくれたりと、「長男の中の手札」も増やせているように感じます。

ぜひ、ご家庭にあったやり方、お子さんに合った方法を探してみてくださいね。

 

5.電車内の過ごし方のコツを知って、おでかけをもっと楽しもう!

ぐずりやすい子や動き回りたい子の親御さんは、長距離になればなるほど、子連れ外出に対して気持ちが下がってしまいがちです。

子どもの対応が大変なのはもちろんですが、電車内での周囲からの視線も気になりますよね。

逆に言うと、移動の時間を楽しくできたら、おでかけのハードルが下がり、目的地に到着してからもご機嫌で過ごせると思います。

出かけるまでの準備の工夫、電車内での過ごし方のコツを取り入れることで、みなさんのお出かけがもっと楽しいものになることを願っています!

 

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参考文献
無理なく着実に才能を伸ばす! 脳に任せるかしこい子育て』菅原 洋平 (著), 菅原 未涼 (著)

 

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