習い事をさせない子育てのメリットとデメリット、充実した時間の過ごし方
この記事を書いた人
猪狩はな
- 司書教諭
- 中学校教諭
- 高等学校教諭
- 小学校教諭
- 保育士
2児ママ× 現役国語科教員×ライター!
持続可能に「好き」を楽しむ生き方をしたくて転職。
・国語科(専門は古典文学)
・私立中高一貫校講師、公立中学校フルタイム教員を経て私立高校講師として勤務
・3歳と5歳の男児を育児中
キャリアに悩む人の助けになれるような発信を目指しています。
「幼稚園入園~小学校入学くらいの年齢になると、習い事を始めるご家庭も増えてきます。
習い事をさせていない保護者の方からすると、周りの子どもたちの動向が気になってしまう場面もありますよね。
「習い事をさせていないけれど、本当にそれでいいのかわからない」 「習い事をさせる予定がないので、家庭でできることを知りたい」
そんなふうにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「習い事をさせない子育て」についてご紹介します。
習い事をさせない子育てのメリット・デメリット、習い事に行っていない時間を有意義に過ごす方法について、具体的な例もあげながら解説していきます。
習い事についてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.子どもに習い事をさせないメリットは?
習い事をしない子育てにはどんなメリットがあるのでしょうか。
習い事をするメリットのほうがパッと浮かびやすいですが、実は習わないメリットもあるのです。
1-1.日々の生活にゆとりがもてる
習い事をしないことで、時間に縛られずにゆとりのある生活を楽しむことができます。
習い事をしていると、決まった日時に予定が必ず入ることになります。
幼稚園・小学校から帰って来てから再度送迎をしたり、土日に習い事をする場合は、土日をまたいだ旅行や家族の予定などが立てにくくなったりと、制約が出ることが多くなります。
学校の宿題や行事の準備、地域の活動など、習い事以外でも忙しいのが最近の子どもたちの日常です。習い事をしないと、予定を詰め込みすぎず、子どもと家族がペースを保ちながら生活することができます。
1-2.宿題や練習でイライラすることがない
習い事にもよりますが、習い事の時間外に宿題や練習を求められる場合があります。
親のサポートや声かけをする必要があったり、子どもがなかなか真面目に取り組まずにイライラしたりすることは大いにあり得ます。
私自身、息子が教室で出された宿題を全くやらずに悩んだ経験があります。まず机に座らせるところから声をかけて、プリントをやるときにも手取り足取り教えたり褒めたりしながら最後まで付き添うことは、正直なところかなりの労力でした。
こういった「期日までに課題を終わらせなければならないプレッシャー」に追われることがないのは、習い事をしない子育てのよさだと言えるでしょう。
1-3.親子の時間を大切にできる
習い事によって時間を制約されることがないので、親子の時間をたっぷりとって過ごせます。
習い事の時間だけを取り出してみると、1時間程度かもしれませんが、前後に送迎の時間が入ったり、その時間にあわせて予定を組み、支度をするとなるとかなりバタバタします。
また、宿題や練習をする時間なども考慮すると、親子でのんびりする時間はその分削られてしまいます。
習い事をしないで、子どもとゆっくり話をしたり、このあとご紹介するような「家だからこそできる遊び」を取り入れてもよいでしょう。
習い事のスケジュールに縛られないため、長期の旅行の予定も組みやすいです。
1-4.費用がかからない
習い事に行かないことで、入会費や月謝、教材費、交通費など、習い事に関連する費用がかかりません。
その分、子どもが興味のある本を買ったり、知育教材を用意したり、家族で遊びに出かけたり、他の部分にお金をかけることもできます。
いつか本当にやりたいことができたときのために貯金しておく、というのもありかもしれません。
子どもが習い事に前向きでない場合、無理に通わせるよりも、その資金を別のところに投資するほうがご家庭にとってベストな選択になる場合もありますね。
2.子どもに習い事をさせないデメリットは?
では、習い事をさせないことによるデメリットにはどんなことがあるのでしょうか。以下3点にまとめました。
2-1.ダラダラとした過ごし方が増える
家で過ごす時間にゆとりができると、その分、なにもしないでダラダラする時間が増える可能性があります。
手持ち無沙汰になり、ずっと動画を見ている、ゲームばかりしている……ということであれば、週に1回でも習い事の時間を入れることでメリハリがついた過ごし方ができるかもしれません。
2-2.いろいろな経験や学びを得る機会が減る
習い事を通して、ご家庭や保育園・幼稚園・小学校では学べない専門的な知識を得ることができます。習い事をしないことで、そういったいろいろな経験や学びを得る機会が減る可能性があります。
しかし、子どもにとっての「学び」は習い事で先生から教えられるものばかりではありません。
子ども自身が興味を持っている分野に特化して、遊びに出かけたり、一緒に本を読んだりすることも大きな学びになるでしょう。
2-3.周りの人と交流する場が減る
集団で学ぶものであれば、他の生徒さんたちとの交流があったり、講師の先生との関わりが生まれたり、習い事を通して新しい人との交流が生まれます。
習い事をしないことによって、子どもが所属するコミュニティが減ることになります。習い事をしている子に比べると交流の機会は減る可能性があるでしょう。
習い事以外でも人と交流する場を作ることはできるので、周囲の人との関わり合いの機会が欲しい場合は、地域のコミュニティやサークルを探してみるのもオススメです。
3.習い事をさせない場合の有意義な過ごし方は?
習い事をさせない選択をした場合、気になるのが、家で過ごす時間の使い方ですよね。どんなふうに過ごすとよいのでしょうか。
3-1.習い事以外の体験をさせる
習い事以外にも、子どもにいろいろな体験をさせることはできます。
- 家族で旅行に行っていろいろな景色を見る
- 博物館や美術館に出かける
- 一緒に図書館に行き、本を選んで読む
- 公園で思い切り遊ぶ
習い事に行かないことで、時間や場所に囚われず、子ども自身が興味があることをやりたいタイミングで自由に取り入れられます。
3-2.家庭でできる知育を取り入れる
習い事に通わなくても、家庭の中でできる知育遊びはたくさんあります。
- 積み木・ブロック遊び
- パズル・迷路遊び
- 絵・工作・塗り絵
- 折り紙
- リトミック・リズム遊び
- ボードゲーム
知育遊びの教材やおもちゃを購入してもよいですし、お絵描きや工作、リズム遊びなど、子どもの興味にあった時間を作ってみてください。
ご家庭でのお手伝いなどもよいでしょう。低学年でもできるボードゲームを取り入れれば、家族で過ごす時間を充実させることもできますよ。
3-3.本人のやりたいことをとことんやる
子どもが興味があること、やりたいことにとことん時間を費やす、というのもよいかもしれません。
我が家の息子は、生き物が大好きなのですが、とにかく時間さえあれば、生き物の本を読んで情報収集をしてみたり、動画で生態を調べてみたりと、こちらがなにもしなくても自発的に学んでいます。
夏休みには「動画で見たカブトムシの罠を作ってみたい」と本人が発案し、実際に罠を作ってカブトムシを捕まえていました。
「習い事」の枠に縛られず、子どもが意欲をもったことを親がサポートするのも大きな学びになりますよ。
3-4.地域活動への参加
地域で行われている活動に積極的に参加することもオススメです。
子ども会に所属してイベント運営をしたり、自治体が主催する親子向けのサークルに参加したり、ボランティア活動に関わったりと、地域によってさまざまな活動が行われています。
近所に住む人との繋がりもできるので、習い事をしないことで人との交流が減る心配がある方は、一度調べてみてください。
4.習い事にこだわりすぎず、お子さんに合わせた選択を
「習い事」という形でなくても、子どもにさまざまな経験や学びを提供できる場所はたくさんあります。
大事なのは、子ども本人が楽しく過ごせるかどうかです。子どもの興味関心や本人の希望などを尊重し、子どもに合わせた選択をしてみてください。
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