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地図は何歳から?知育に一役!幼児期から親しめるコツを保育士が紹介

この記事を書いた人

宮先惟之 宮先惟之

宮先惟之

  • 保育士

保育所や子ども園にて15年間勤務。

主に、3〜5歳児のクラス担任や障がい加配保育士をしてきました。

2児の父でもあり、子育ての大変さや楽しさを感じながら、日々子どものやる気を引き出す環境作りや言葉のかけ方を工夫しています。

「地図って何歳から分かるの?」「子どもが地図に興味を持つ方法ないかな?」と思ったことはありませんか?

幼児に地図の理解は難しくても、興味を持つことで、何となくプラスの効果が期待できそうですよね。

実際に保育現場でも家庭においても、地図に親しむことは知育につながり、様々な面で子どもの能力を伸ばしてくれると感じています。

本記事では、現役の保育士であり2児の父親でもある筆者が、自身の経験をもとに、幼児が地図に親しむ方法や身につく力についてお伝えします。

簡単に楽しく実践できるものですので、ぜひ試してみてください!

地図に固いイメージを抱いている方でも、きっと「おもしろい!」と感じますよ。

それではまず、地図が分かる年齢をみていきましょう!

 

目次

1.何歳から地図が分かるの?

子どもが地図に興味を持つ目安は、6歳頃と考えられています。

個人差はあれど、6歳前後になると地図が分かる子どもが増えると感じたのは、保育で散歩をするときです。

園の周辺施設を簡単に描いた地図を用いて行うと、年長クラス(5歳児クラス)はよく分かっていました。

「地図」と聞くと、小学校で学ぶ日本地図を思い浮かべる方もいますが、地図にはいろいろなものがありますよ。

お子さんが、お店の店内MAPや公園の地図をじっと見ることはありませんか?

実は、地図は身近にあります。

幼い頃から地図に親しむ方法もたくさんあるので、紹介しますね。

 

2.幼児期から地図に親しむ方法7選

それでは、具体的な方法をお伝えします。

どれも筆者が保育現場や家庭で効果を実感したものです。これまで述べた原因も踏まえながらご覧ください。

 

2-1.子どもと地図を描いてみよう!

紙と筆記用具を用意して、子どもと話しながら家の周りの地図を描いてみましょう。お絵描きする感じで、ゆったり会話しながら行うと楽しくできますよ。

就学前のお子さまなら、「家から学校までの道を描いてみよう!」と伝えて取り組んでみてはいかがでしょう?

注意する点は、親が子どもの話をじっくり聞いたり、考えを引き出すような問いかけをすることです。

正しく描けなくても大丈夫ですよ。会話を楽しみながら、子どもなりの地図を作ってみましょう。

こちらが、筆者の5歳の子どもが描いた地図です。

子どもが描くのをためらっている場合は、親が地図を描いてもいいですよ。

見たり考えたりする中で、地図に十分親しめます。

[活動のおすすめポイント]

・場所を想像することが空間を把握するきっかけになる。
・学校にいくイメージを持てる。

 

2-2.おでかけするときに、地名を伝えよう!

こちらも、すぐに行える方法です。

おでかけしたときに、「ここは、○○だね」と地名を伝えましょう。

筆者は、目的地につくまでに市が変わったら「ここは○○市だよ」と子どもに話しかけています。

教えるのではなく、楽しい会話の1つと考えて関わってみてください。

好奇心が強い子どもは、自分の住んでいる街の名前や、祖父母や親戚などの身近な人が住んでいる場所を尋ねるかもしれません。

のちに地図で見たとき、自然と覚えた地名があると嬉しくなり地図の理解も深まりますよ。

[活動のおすすめポイント]

・街の名前を覚えられる。
・やりとりを重ねるうちに、「ここは○○市で、そのお隣は○○市だよね?」と位置関係にも興味を持つこともある。

 

2-3.地図を見て、行った場所をチェックしよう!

地図を用意し、行った場所を子どもと一緒に印をつけてみましょう!

地図は、インターネットから入手することができます。

「お住まいの県の地図(市が分かりやすく描かれているもの)」や、「日本地図(県が分かりやすく描かれているもの)」を印刷して、子どもと会話しながら行った場所にペンや色鉛筆で色を塗ります。

地図を見ながら「ここは冬に旅行したところだよ」など、具体的に話すと盛り上がりますよ。

[活動のおすすめポイント]

・日本地図に親しみながら色塗りが楽しめる。
地図に色がついていくと、ちょっとした達成感を味わえますよ。
・行った街の位置関係が何となく分かる。
・行ったことがない場所に興味を持つなど、子どもの世界が広がる。

 

2-4.地図に親しめる絵本を見よう!

絵本が好きなお子さんには、地図に親しめる絵本がおすすめですよ。

保育現場で子どもたちが好きな遊びの時間によく手にとり、友達と楽しく会話しながら眺めていた2冊をご紹介します。

 

さがして見つけて日本一周!くろくまくんの にほんちずえほん(作:たかいよしかず)

くろくまくんと一緒に日本一周しながら日本のことが分かる絵本です。地図を通して、各地方のことや日本の動物、食べ物、乗り物について知ることができますよ。

にほんいちクイズでは、高い山や広い湖、深い湖などを知ることができます。

[絵本のおすすめポイント]

・くろくまくんと一緒に出かけているような気分で見れるため、話が固くなく自然と理解できる。
・説明が端的であり、読みやすい。
・絵が大きく、各県の特徴を捉えたイラストが分かりやすい。
・絵本のクイズもおもしろい。

 

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はじめてのにほんちずえほん(絵:てづか あけみ/監修: 赤澤 豊)

こちらもイラストが多く、地図を通して日本のことがよく分かります。

[絵本のおすすめポイント]

・視覚的に分かりやすい工夫がたくさんある。
例えば、日本の川の長さを比べっこするページでは、長さの違いがよく分かるように描かれていたり、各地方の特産物は大きく描かれていますよ。

 

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2-5.ボードゲームで遊ぼう!

ボードゲームが好きな家庭は、「どこでもドラえもん日本旅行ゲーム」でぜひ遊んでみてください。日本列島を舞台にしたすごろくで、5つの遊び方で楽しめます。

ここではおすすめの[かんたん日本旅行ゲーム]を紹介しますね。

○遊び方
北海道からスタートし、全国7つの地方にあるカード(どこドラカード)を集めて沖縄にあるゴールを目指します。早くゴールした人の勝ちです。

遊びにはおこづかい(お金)の要素があり、カードをゲットするときや、船・飛行機・新幹線などに乗るときに使用します。

おこづかいは、分かりやすいルールで筆者の5歳の息子でも理解して遊べましたが、難しい場合はおこづかいは使用せずに遊んでも良いでしょう。

ゲーム中に「九州ってところは果物がいっぱいとれるんだね!」と我が子がつぶやいたときには、おどろきました。

遊びを通して「ここは○○したところだよ」「ここはお母さんが子どもの頃にいた所だよ」と会話も広がるのでさらに地図が身近になるでしょう。

[活動のおすすめポイント]

・遊びの中で自然と日本地図に親しめる。
・勝敗には運の要素が大きく誰でも勝つチャンスがあるため、家族で繰り返し遊ぶことができる。
・カードやマップにはその地方に関する絵柄や豆知識が描かれているので学びになる。

 

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2-6.地図のパズルを楽しもう!

パズルが好きな子どもにとっては、日本地図のパズルがおすすめですよ。
保育の現場では、パズルが好きな子は難しそうに見えるものでも意欲的に取り組んでいます。

人気だったのが、こちらのパズルですよ。

 

学研の遊びながらよくわかる 木製パズル日本地図(学研ステイフル)

[おすすめポイント]

・木製である。
保育の現場では、木製のパズルはぬくもりがあり、子ども達は大事に遊んでいました。
・ひらがな表記がされている。
パズルをはめる位置に、ひらがな書かれているところがポイントです。字に興味が出てくる5歳頃の子ども達は、ピースをはめるときに、よくつぶやいていました。
・都道府県(パズルのピース)が実際の形にかなり近い。
日本地図のパズルはいくつかありますが、より正確な形を目にしたり触れたりできるのは、小学校になってからの学びにもつながります。

 

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2-7.地球儀を置こう!

意外な方法と感じましたか?地球儀は幼児の目を引き、好奇心をくすぐります。

保育室に置いてみると、子ども達は、独特の形や回して見れることにおどろきながら喜んでみていました。

日本の形が分かる子どもは、日本を見つけて他の大陸と比べて小ささにビックリしていましたよ。

また、オリンピックやワールドカップがある年だと、世界の国を知った子どもがその国のある場所を知るきっかけにもなっていました。

[活動のおすすめポイント]

・他のものでは味わえない眺める面白さがある。
・地図に親しみながら、視野が広がる機会を持てる。

 

3.幼児期から地図に親しむメリット3選

続いて、幼児期から地図に親しむメリットを紹介します。

子どもの育ちにとって大切なものが入っていますので、チェックしてくださいね。

 

3-1.空間認知能力や方向感覚が育つ

子どもに「〇〇(スーパーや公園)まで行くにはどういったらいいの?」と尋ねると、ゆっくりながらも説明してくれませんか?

何となくでも伝えられるのは、頭の中で場所と道順がイメージできているからです。

具体的には、目的地までどの方向に進むか、どこを曲がるかが分かっているんですね。

これは、空間認知能力や方向感覚が育っているからでしょう。

地図に親しむ中で、ぼんやりしたイメージがよりはっきりすることが、力につながるでしょう。

 

3-2.興味が広がり、知識が増える

地図には、いろいろな絵や字が描かれているものがありますね。

例えば、先ほど紹介した「2-5.どこでもドラえもん日本旅行ゲーム」や、「2-6.学研の遊びながらよくわかる 木製パズル日本地図」には、県の特産品や有名な建造物が描かれており、子どもの興味を引きます。

地図に親しむ中で、「なんでここにりんごが描いてあるの?」と疑問が生まれたり、絵をみて「富士山ってここにあるんだね!」など発見があったりするでしょう。

子どもから特に疑問が出ない場合は、「日本で一番大きい山は、ここに描いてある富士山だよ」と伝えたり、「金色の建物はどこにあるでしょう?」と尋ねたりするといいですよ。

子どもとのやりとりの中で、親の知っていることを教えてあげたり疑問を一緒に調べたりすると、さらに知識が増えていくでしょう。

 

3-3.探求心が芽生え、自己肯定感が向上する

地図に親しむことで、子どもの心の育ちも期待できますよ。

特に、身の回りのことを知りたいと思う探求心や自己肯定感を育むのに効果的です。

保育の現場であったことをお話させてください。

日本地図が描かれた絵本を見た子どもが、「北海道に行くにはどうしたらいいの?」といった疑問を口にすると、友達が「飛行機とか船じゃないん?」と伝えました。

すると、「じゃあ飛行機はどこから乗れるの?」とさらに尋ねていました。

このやりとりは、地図をみているからこそではないでしょうか。

結局このお子さんは、日本のいろいろなところに空港があることも知りました。

新しい学びから満足感を得たり、人から「よく知っているね。」と褒められることもあるでしょう。

自分の成長を実感できると、自己肯定感が高まりますよ。

 

4.地図に親しんで世界を広げよう!

幼児にとって地図は、成長につながる経験がたくさんできる貴重なものでしたね。

記事の中で紹介した地図に親しむ方法は、親子で楽しみながら関わることができますよ。

地図を通して、学びを得るのは子どもも大人も一緒です。

新しいことを知ると、また別の疑問が浮かぶことはよくあることで、筆者の家庭では、地図をきっかけに会話が増えました。

子どもの世界は、こんな形でも広がるんだと実感しています。

ぜひ、地図に親しむきっかけを作ってみてください。

学ぶ楽しさを味わいながら、子どもと関わっていけたらいいですね。

 

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