【3・4歳】モンテッソーリ教育のおもちゃは手づくりできる!オススメのおもちゃをご紹介
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garden
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- 保育士
現役保育士です。
幼稚園教諭資格も所持しています。
自然を生かした保育や絵本の読み聞かせ、食育が得意です!
「モンテッソーリ教育が良いと聞いたけれど、おうちでできないの?」「モンテッソーリのおもちゃは手づくりできるの?」。そんなお悩みをもつ保護者も多いと思います。
今回は、手づくりできるモンテッソーリ教育おもちゃ5選に加えて「モンテッソーリ教育」「モンテッソーリ教育の敏感期」「おうちでモンテッソーリを取り入れる際のポイント」「3、4歳児の発達」についてもお伝えします。
モンテッソーリ教育は、お子さんの成長を手助けします。ぜひおうちでも試してくださいね。
目次
1.モンテッソーリ教育について
そもそも「モンテッソーリ教育」とは一体どういった教育なのでしょう。
「難しそう」「厳しそう」といったイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、全くそんなことはありません。
ここでは「モンテッソーリ教育とは」「おうちで取り入れる時のポイント」「3・4歳の発達」についてまとめました。
モンテッソーリ教育について知り、お子さんの発達に即して取り入れていきましょう。
1-1.モンテッソーリ教育とは
「モンテッソーリ」とは、お医者さんであり教育者でもあった「マリア・モンテッソーリ」の名前です。彼女が提唱した教育法が「モンテッソーリ教育」です。
障害のある子を治療する過程でこの教育法を確立させましたが、健常児にも有効であることがわかっており、100年経った現在でも110カ国の教育施設で支持されています。
「子どもには、自分を育てる力=自己教育力が備わっている」という考え方がモンテッソーリ教育の前提となっています。この自己教育力が充分発揮できるよう、環境を用意することが大人の役割です。
環境とは、単におもちゃを用意するだけでなく、集中しやすい空間づくりや片付けのしやすい場所に配置するなども含まれます。
おうちの環境を工夫し、子どもの「やってみたい」という気持ちを引き出しましょう!
1-2.モンテッソーリ教育で大切にされている「敏感期」とは
「敏感期」とは、ある特定のことに強い興味をもち、学んだことを効率よく吸収することができる時期のことです。
子どもが同じあそびをずっと繰り返している姿を見たことはありませんか。
「折り紙でハートばかり折っている」「庭でひたすらダンゴムシを捕まえている」などなど。
大人としては、「ひとつのことより、いろいろなことに興味をもってほしいなぁ」とも思いますが、今はじっと見守ってあげてください。
それがお子さんの「敏感期」の訪れです。
モンテッソーリ教育では、この敏感期をとても大切にしています。
その子が興味を持っていることを満足するまで体験することで、できることが自然と増え、その子のもつ能力を伸ばすことができます。
子ども自身も敏感期を経てできることがひとつずつ増えるたびに、自信を持って生活を送れるようになります。敏感期は大人にとっても子どもにとっても大事にしたい時期ですね。
1-3.4歳児の発達
それでは改めて3、4歳児はどんな時期か見ておきましょう。
モンテッソーリ教育では0〜3歳児を前期、3〜6歳児を後期と分けて考えるため、3、4歳児はちょうど分かれ目にあたる年齢です。
0〜3歳児は体全体の動きを獲得する時期です。歩く、登る、握るなどたった3年もの間に、様々な動きができるようになります。
3〜6歳になると、それまでに獲得した動きが更に微細になります。走り方に力強さが出てきたり、握る動きがつまむ、回す、などもできるようになってきます。
また、少しずつ周りも見えてきて、友だちと共同してあそぶことも増え、けんかの原因も複雑になってきます。憧れをもつようになり、年上の子のあそびに惹かれることもあります。
この時期にその子のレベルよりほんの少し難易度が高いあそびを用意すると、喜んで取り組むことがありますよ。
1-4.モンテッソーリ教育5つの分野とは
モンテッソーリ教育では、3〜6歳の子どもの力を発揮させる環境として5つの教育分野が用意されています。
①日常生活の練習 生活をしていくうえで必要な動きです。切る、縫うなどのほか、身だしなみやマナーも含まれます。
②感覚 視覚、触覚、聴覚など五感を、おもちゃを通して印象づけます。
③言語 モンテッソーリ教育では、聞く→書く→読む→文法の順に活動していきます。
④数教育 数量、数詞(数えること)、数字が一致してはじめて数を理解したことになります。
⑤文化 モンテッソーリ教育では宇宙にあるものすべてを伝えていきます。地球、時、生命、美術、音楽など多岐に渡ります。
今回はこの中から、「日常生活の練習」「言語」「数教育」のおもちゃを紹介します。
2.モンテッソーリ教育をおうちで取り入れる時のポイント
モンテッソーリ教育、敏感期、そして3、4歳児の発達について理解が深まったところで、おうちで取り入れる際の道具や材料の選び方と子どもへの接し方のポイントをご紹介します。
道具や材料の選び方のポイント
①サイズが合うか
子どもが扱いやすい大きさ、重さの物を用意しましょう。取り出しやすさや片づけやすさも大切です。自分で出し入れできることで子ども自身があそびをえらべるようになり、自主性が育ちます。
②子どもの興味を引く形、色か
モンテッソーリではキャラクターの物は使いません。キャラクターの方に意識がいってしまうからです。しかし、キャラクターでやる気が出る子もいますよね。お子さんに合わせてセレクトしてください。
③できるだけ大人と同じ素材のものを用意する
ガラスや陶器は割ってしまう心配がありますが、だからこそ子どもが気をつけて使うようになるという側面もあります。また、大人が美しいと思える物は子どもも美しいと思います。
④子どもの発達にあっているか
子どもの好奇心をくすぐるような物を用意しましょう。
接し方のポイント
①「提示」をする
提示とは、あそびの前にやりかたを見せることです。正しく、ゆっくり、丁寧にやって見せます。子どもは見たことを真似、何回も挑戦するうちに身につけていきます。
ここで大切なことは言葉で教えようとしないことです。見て、自分なりに考え、自然とできるようになります。
②無理強いしない
やりたがらない時や途中でやめた時も尊重しましょう。
以上がポイントになりますが、絶対に守らなくてはいけないわけではありません。まずはできる範囲でやってみましょう。
お子さんが気に入ってくり返しあそぶようであれば本物を用意する、でも大丈夫です。目をかけ、気持ちをかけ、どのようにあそぶか見守ってあげましょう。
3.おうちで手作りできるモンテッソーリ教育おもちゃ5選!
おうちでも工夫すればモンテッソーリのおもちゃが作れます。
3、4歳児にピッタリのおもちゃをご紹介します。
3-1.~日常生活の練習~「はさむ」フェルトボールとトングのあけ移し
トングを使って、薬ケースの中にフェルトボールをひとつずつ入れていくおもちゃです。
■遊びの目安:スプーンで落とさず食べられるようになったら…
スプーンが上手になり、大人の使う箸に興味をもちはじめたら、ぜひ挑戦したいあそびです。
■材料
フェルトのボール、1週間分の薬が入るケース、薬味トング
■遊び方
トングを使って、フェルトボールを1つずつマスに入れていきます。
全部のマスにフェルトボールが入ったら終わりです。
■遊ぶときのポイント
あけ移しあそびは、トング→ピンセット→箸と難易度を上げることができます。子どもの様子に合わせて難易度を調整しましょう。
マスとフェルトボールの数は合わせてください。
数が多いですが、終わりが見えるので最後まで集中しやすいです。フェルトの色を揃えて入れるなど、秩序をもたせてあそぶ子もいますよ。
3-2.~日常生活の練習~「切る」 ハサミでちょきちょき
さまざまな線に沿って紙をハサミで切って遊ぶおもちゃです。
■遊びの目安:座ってあそびに集中できるようになったら…
簡単なパズルやお絵かきであそべるようになったら、ハサミも取り入れてみましょう。
大人がハサミを使っている姿を見て、自分もハサミを使いたがる時もあそびを始めるチャンスです。
■材料
画用紙、ハサミ、ペン、入れ物
■遊び方
まずはハサミの使い方と、ハサミの刃が危険なことを確認しましょう。その後画用紙に線を書き、それに沿ってハサミで切っていきます。
一回切り→直線切り→曲線→二つ折りとレベルに合わせて用意しましょう。
切り終わった画用紙はままごとや工作にも使えますよ。
■遊ぶときのポイント
切り終えた画用紙を入れる入れ物を用意することで、切ったものを大切にする気持ちや片付けへ意識が向きやすくなります。
ハサミは子どもの手に合った大きさのものを用意しましょう。
左利きの子には左利き用のハサミがあります。
3-3.~日常生活の練習~「縫う」 縫いさし
画用紙に穴を開け、針と糸を使って縫うおもちゃです。普段は元気いっぱいの子も、針を使うので「ちょっと特別なあそび」と認識し、気をつけてあそびますよ。
■遊びの目安:危ないことにも気をつける力がついてきたら…
ハサミなども上手に使えるようになり、日常生活で、火や刃物、自動車などに気をつけ、ふるまえるようになったら、少し危険を伴うものも取り入れてみましょう。
危険なもの、難しいものに触れることで集中力と「危険なことも任せてくれる」という自信につながります。
■材料
編み物とじ針、画用紙、コットン糸、マット、目打ち、針山、ゴミ入れ、箱、ハサミ、セロハンテープ、ペン
■作り方
①画用紙に線や絵を書く
②1〜1.5cm間隔で点を書く
※材料について
針は、先の丸いとじ針が怪我のリスクが少ないでしょう。毛糸でもできますが、毛羽立ちが少ないコットン糸の方が作業がしやすいです。
目打ちがない場合はニッパーなどでも代用できます。
マットは目打ちで傷がつかない厚みがあれば大丈夫です。フェルトを重ねたものやコルクマットがおすすめです。
縫いさしの道具が全て収納できる箱を用意しましょう。ゴミ入れは糸端を入れるのに使いますが、箱の蓋などで代用してもよいでしょう。
■遊び方
①あそぶ前に、道具の名前や使い方、気をつけることについて話しましょう。
②目打ちを使って、マットの上で点に穴を開けます
③縫う長さの2倍くらいの糸を針に通し、玉留めをします
④画用紙の端から並縫いをします
⑤端まで縫い終わったらハサミで糸を切り、セロハンテープで糸端を画用紙に留めます
■遊ぶときのポイント
針に糸を通す、玉止めを作る際は最初は大人が手伝ってあげましょう。
針を表から出すか、裏から出すか難しいようであれば、印をつけてあげるとわかりやすいです。
最初は縫い目が揃っていなくても最後までできたことを認めましょう。
直線縫い→イラストの周りを縫う→二枚の画用紙を縫い合わせ、バッグを作る等、難易度を上げるとやりたい気持ちが更に増します。
3-4.~言語教育~「読む」 絵と文字合わせ
見本のカードと同じように、絵のカード、文字のカードを並べていくおもちゃです。全てのカードを並び終えると、「文字が読めた」という自信に繋がります。
■遊びの目安:絵本や図鑑の文字を読もうとし始めたら…
好きなものの名前は、文字数や形から読めるようになることが多いです。文字に興味を持ちだしたら、ぜひ挑戦したいあそびです。
見本と同じ単語を選ぶことで文字をよく観察し、理解が深まります。
■材料
画用紙、絵本や図鑑のコピー、ハサミまたはカッター、のり、ペン
■作り方
①コピーを切る
②画用紙に貼る
③文字を書く
■遊び方
①絵と文字のカードを並べます
②絵のカードを下に並べます
③文字のカードを下に並べます
■遊ぶときのポイント
恐竜や車など、子どもが興味のあるものを中心に作るとやる気が湧きますよ。
動物、果物などカテゴリーごとに5〜6枚のカードを作りましょう。
文字をよく見てほしいので、文字は丁寧に書きましょう。
テプラやラミネーターがあればよりきれいに仕上がります。
3-5.~数教育~「数える」どんぐりあそび
カードに書かれた数の分だけどんぐりを取るあそびができるおもちゃです。数が数えられるようになったら子ども同士でもあそべます。大人と一緒にゲーム感覚であそべるので何歳になっても楽しめますよ。
■遊びの目安:ものを数えだしたら…
ものを1、2、3…と数えることがあそびの中に出てきたら、おすすめのおもちゃです!
■材料
どんぐり、画用紙、ペン、シール、入れ物×2
■作り方
①どんぐりをたくさん集める
②三つ折りした画用紙に数字を書く
③画用紙の表紙にシールを貼る
■遊び方
①じゃんけんで勝った方からカードを引きます
②ひいたカードの数分のどんぐりを取ります
③交互にカードを引き、カードに書かれた数の分どんぐりを取っていきます
④最後までカードを引き終えたら1から数え、どんぐりが多かった方の勝ちです
■遊ぶときのポイント
必ず「1、2、3」とひとつずつ数えましょう。ゆっくりひとつずつ数えることで数量と数詞、数えることの理解が深まります。また、ミスが少なくなります。
どんぐりはぴったり分、入れ物に入れます。
シールは6と9を間違えないように上下がわかるものを用意しましょう。
どんぐりの代わりにおはじきなどでもOKですが、どんぐりなどの自然物を使うことでモンテッソーリ教育の領域の一つ「感覚」も養われます。自然物ならではの肌触りもぜひ体感してください。
4.敏感期を逃さず、手作りおもちゃで自信を育もう
モンテッソーリ教育は家庭でも取り入れることができます。
日頃からお子さんの様子を観察し、興味がありスポンジのように吸収してしまう「敏感期」を見逃さないことが大切です。
用意したおもちゃで充分に力を発揮できるよう、環境を整えることも大切です。道具の使い方を説明する、見本を見せる「提示」をしたら、子どもを信じて見守りましょう。
今回ご紹介した5つのおもちゃは準備することが比較的簡単で、子どもの様子に合わせてあそびを応用・展開することができます。
お子さんがあそびを楽しみながらできることを増やし、自信をもって生活できるように手助けしていきましょう。
参考文献
・日本モンテッソーリ教育綜合研究所 モンテッソーリ教育について
・書籍:東京書籍編集部 , 新浦安モンテッソーリ子どもの家・協力 , 「集中」すれば子どもは伸びる! モンテッソーリ園 , 東京書籍
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モンテッソーリ玩具といえば、「木のおもちゃ」は定番です。
「美しく魅力的なデザインで、興味を引くこと」
「目的がわかりやすいこと」
「難しいポイントが1つに絞られていること」
「次の成長のステップに繋がっていること」など。
木のおもちゃは、モンテッソーリ玩具の原則にも当てはまっています。
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