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園の先生とのコミュニケーションはどうする?連絡帳の書き方や悩みの伝え方

この記事を書いた人

アリサ アリサ

アリサ

  • 幼稚園教諭
  • 保育士

保育現場で約10年間働いていました。

1歳児~5歳児のクラス担任、障がい児加配の経験があります。

現在は、2歳と5歳のパワフルな息子たちの子育てに奮闘するかたわら、WEBライターとして活動中です。

一筋縄にはいかない子育ての中で、保護者の皆様の心が少しでも軽くなる情報を発信していきたいと考えています。

好きなものは絵本、読書、お花、柴犬です!

春は入園や進級で環境が変わり、子どもはもちろん親も不安や緊張に見舞われる時期ですよね。

「担任の先生とコミュニケーションをとりたいけれど、どうやって取ればいいのか分からない」「園の連絡帳に何を書けばいいのか分からない」、そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、元保育士の筆者が園の先生とのコミュニケーションのとり方細かくコミュニケーションをとるメリット連絡帳の書き方を解説します。

実際に私が自分の子どもが通っている園の先生と、コミュニケーションをとるときに心がけていることも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 

目次

1.園の先生と密にコミュニケーションをとるメリットは?

保育園

相手とどのような間柄であってもコミュニケーションをとるのは大切ですよね。園の先生と日頃からコミュニケーションをとることで、親子で様々なメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。

 

1-1.子どもの様子が分かる

園の先生と密にコミュニケーションをとると、園での子どもの様子がより分かるようになります。

保護者にとって、子どもが園でどのように過ごしているのかは一番気になることではないでしょうか。園での子どもの姿を聞くことで、保護者の安心につながるでしょう。

集団の中での子どもの姿は、家庭での姿とはまた違うものです。家庭では見られない子どもの姿から新たな発見や成長を感じることができるかもしれませんよ。好きな遊びや好きな歌、絵本など園で楽しんでいることが分かれば、家での関わりのヒントにもなります。

 

1-2.保育士・保育園と信頼関係を築くことができる

入園、進級したての頃は、保育士や園のことがよく分からず、お互いに探り探りな状態が続きますよね。

園の先生とコミュニケーションをとることで、先生や園との信頼関係を築くことにつながります。信頼関係は一日や二日で築けるものではありません。毎日少しずつコミュニケーションをとることで、徐々に信頼関係を築いていきましょう。

「信頼関係は築きたいけれど、何を話せばいいのか分からない」という保護者の方もいらっしゃるかもしれません。筆者も人見知りな性格のため、同様の悩みを抱えている方の気持ちがよく分かります。

保育士目線から言うと、保護者から話しかけてもらうのはとても嬉しいため、どんな内容でも大歓迎です。子どものことはもちろんですが、保護者の方自身のこと、お仕事のこと、その日の天気の話などどんなことでも問題ありません。

時間があるときには、日々の挨拶にプラスして何か一つでも話ができれば、毎日の積み重ねで信頼関係を築くことができるでしょう。

 

1-3.保護者の思いや困っていることを保育士に相談できる

保育士や園と日頃からコミュニケーションをとっておくと、保護者自身の子どもに対する思いや今困っていることを保育士に伝えやすくなります。

子育てをするうえで「子どもにこんな風になってほしい」「こんなところを大切にして子育てしていきたい」という思いは多かれ少なかれ、どの保護者にもあるのではないでしょうか。園生活の中で「こんなところに気を付けてほしい」「こんな姿を大切にしてほしい」という思いもあるでしょう。

園の先生とコミュニケーションをとっておくことで、このような保護者目線での子どもへの思いが伝えやすくなります。園や家庭での子どもの姿で気になること、困っていることについても同様に、毎日の会話の延長で伝えやすくなりますよ。

 

1-4.園と同じ方向を向いて、子どもと関わることができる

園の先生とコミュニケーションをとることで、先生がどのような思いやねらいを持って子どもにその対応をしてくれているのかが明確になります。

保育士の言葉がけや援助にはどれも意味があります。保育士は、子どもの発達やそのときの状況、子どもの個性に合わせて援助を考えているため、一人ひとりに合わせた個別の関わりをしています。

園の先生がどのような思いで子どもに関わっているのかを知ることで、家庭で子どもと関わるときのヒントになるかもしれません。

また、保護者の方がどのような思いで日々子育てをされているのか、どのように関わっておられるのかを知ることで、園側も毎日の保育をする上でのヒントになります。

親からすると「こんなこと?」と思うような些細なことでも、保育士からすると貴重な情報であることも。家庭で話していたことや遊びの様子、できたことや興味をもっていることなど、どんなことでも構いません。

園の先生とコミュニケーションをとることで、今の子どもの姿や子どもに合った関わりが共有できるため、園と協力しながら子育てすることができますよ。

特に、1歳児~2歳児ごろは基本的生活習慣を育てていく時期です。食事や排泄、衣服の着脱など、園と家庭での関わり方が違うと子どもが混乱してしまったり、せっかくの成長のチャンスを見逃してしまう場合も。園と家庭で協力し合い、同じ関わりができると子どもの混乱も少なく、「自分でやってみよう!」という意欲を育てていくことにつながります。

 

2.どうやって保育園とコミュニケーションをとればいいの?

メモ書き

園と日頃からコミュニケーションをとることで子どもにも保護者にもメリットがあります。

具体的にどのような方法でコミュニケーションをとればいいのでしょうか。保育園か幼稚園か、また送迎方法やその時間によっても方法は異なります。

ここでは、具体的な4つのシチュエーションをあげて園とのコミュニケーションのとり方を紹介します。

 

2-1.送迎時

保護者が園まで送迎する場合には、送迎時に園の先生とコミュニケーションをとりましょう。担任の先生が出勤後の時間に送迎できる方におすすめの方法です。直接顔を合わせて話すことで、先生の表情や言葉選びから子どもの姿や先生の思いも読み取りやすくなります。

タイミングは登園時でも降園時でも、もちろん両方でも問題ありません。ゆっくり話したいことがあるときや「朝はバタバタしているから、お迎えのときに先生と話したい!」という場合は、登園時に「お迎えのときに少しお話できますか?」とお願いしておくといいでしょう。

体調面で不安があるときや病み上がりのときには、必ず登園時に伝えるようにしましょう。早朝保育などを利用していて担任の先生に会えない場合にも、早朝保育担当の先生に伝えるようにしてくださいね。早朝保育担当の保育士が子どもの体調の変化に気付きやすくなります。

 

2-2.電話

電話は、降園後や園を休んだ日に明日まで待たずに聞きたいことがある方や園の先生が時差勤務をしていてなかなか直接話せないという方におすすめの方法です。

しかし、時差勤務を行っているからこそ、電話したときには先生がもう退勤してしまっている場合があります。また、園によっては問い合わせ可能時間が決まっている場合もあるので注意が必要です。

 

2-3.手紙

保育園やこども園の場合、送迎時は担任の先生に出会えない場合が多いですよね。そんなときにおすすめなのが手紙です。もちろん、早朝保育や延長保育の先生に「担任の先生に伝えてください」と言葉での伝達をお願いしても大丈夫です。

しかし「自分の言葉で伝えたい」「話を細かく書いておきたい」という場合には、手紙を書くことで思いを直接担任の先生に伝えることができます。

筆者も担任の先生によく手紙を書きました。息子は幼稚園に通っていますが、先生の出勤時間が息子の登園の後だったため、体調面はもちろん降園後や休み中の姿、心配に思っていることなど細かく伝えておくようにしました。

先生は降園時に私が手紙に書いた内容に答えてくださったり、会えない場合には先生からお手紙をいただいたこともあり、子どもも親も、そして先生も安心して過ごすために有効な手段だったと感じています。

 

2-4.連絡帳

保育園の0歳児~2歳児の場合は、連絡帳がある場合がほとんどです。そのような場合には、連絡帳を有効活用しましょう。しかし、限られたスペースの文面だけではうまく伝わらない、伝えられない部分もあると思います。連絡帳でのやりとりに加えて、たまには直接顔を見て話す機会も作れるといいですね。

ただし、体調に関することは必ず口頭でも伝えるようにしましょう。担任が連絡帳を確認するのは早朝保育の時間を終え、各クラスでの保育が始まってからの時間帯です。子どもたち全員の分を順番に確認するため、多少のタイムラグが生じます。

体調面での変化や不安なこと、病み上がりの場合は、登園時に口頭で子どもの姿を伝えておくと早朝保育担当の保育士や担任が配慮しやすくなります。

 

3.【書き方の例文】連絡帳は何のために書くの?書くコツ3つ

ペン

0歳児から2歳児は、連絡帳がある場合が多いでしょう。「何か伝達事項がある場合はいいけれど、普段は何を書けばいいのか分からない」という保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、連絡帳を書く目的や書くときのコツを紹介します。

 

3-1.連絡帳を書く目的

連絡帳を書く目的は「子どもの園での姿を伝えること、家庭内での姿を伝えること」です。保護者が育児や園生活での不安が軽くなるよう、また保育士が子どもに必要な援助ができるように連絡帳を活用します。

保護者が記入する欄には、起床時間や就寝時間、食事の内容や排泄の様子を記入する場合が多いでしょう。「こんなことを聞いて一体どうするんだろう?」と思われるかもしれません。

例えば、起床時間や就寝時間から「今日少し眠そうなのは、今日早起きしたからかな?早めに昼寝ができるようにしよう」、「昨日は家でうんちが出ていないから今日は園で出るかもしれないな」など、全ての情報が子どもに対する配慮や援助のきっかけになります。

連絡帳を書くのは朝のバタバタした時間帯になるかとは思いますが、きちんと記入しておくことで子どもが心地よく園生活を送ることにつながります。

 

3-2.連絡帳には何を書けばいい?

連絡帳の「自由記入欄」に何を書けばいいのか迷う保護者の方も多いでしょう。保育士は自由記入欄の情報を園での子どもとのコミュニケーションのきっかけにしたり、園生活を送るうえでの配慮につなげたりしています。というと、難しく思われるかもしれませんが、結論から言うとどんなことを書いても大丈夫です。

具体例をいくつか挙げて解説しましょう。

  • 帰宅後していた遊びのこと、最近好きな遊びやおもちゃ
  • 園でのことを話していた様子
  • 帰宅後のちょっと困った姿
  • ついつい笑ってしまった面白いエピソードやかわいいエピソード
  • 休日であればお出かけした先での話

上記のように楽しいことから困っていること、先生にぜひ聞いてほしいかわいい姿やつぶやきまで、どんなことでも大歓迎です。保育士からすると、自由記入欄は保護者の方とコミュニケーションをとれる大切な場です。あまり肩肘張らず、家族や友達に話すような雰囲気でお子さんの姿を書いてほしいと思います。

記入するのはパパでもママでも問題ありません。イラストが得意な方は、イラストでわかりやすく記載するのもひとつの方法です。一言だけでも、もちろん長くなってもいいので、「一言日記」を書くつもりで書いてみてくださいね。

 

3-3.困ったことがあったとき、連絡帳に書いてもいいの?

困ったことや悩んでいること、先生の意見が聞きたいことなども、ぜひ連絡帳に書いてみましょう。園での姿を教えてもらったり保育士目線でのアドバイスをもらったりすることで、心が軽くなることがあります。

また「連絡帳には書ききれない…」という場合には、「少しお話をしたいので、お時間いただけますか?」と書いておくといいでしょう。直接話す機会を設けてもらえます。

しかし、先ほども少し触れたように、体調に関することは直接伝えておくようにしましょう。もちろん、連絡帳にも記入しておいてもいいですが、登園から連絡帳の確認までにはタイムラグもあるため登園時に直接口頭でも伝えるようにしましょう。

体調が不安なときや病み上がりの場合、以下のようなことを伝えておくと保育士が配慮しやすくなります。

  • 熱の経過
  • 飲んでいる薬
  • 受診の有無、受診時に先生に言われたこと
  • 鼻水や咳、便の状態
  • 睡眠はとれているか、食事量はどうか
  • その他、配慮してほしいことなど

 

4.悩みや困りごと…気になることを先生にどうやって相談すればいい?

先生

家庭での姿や先生から聞いた園での姿、子ども自身が話していることから、保護者が不安になったり疑問に思ったりすることがありますよね。そんなとき、「園の先生に伝えたいけどその伝え方が分からない」、「先生にどんな風に思われるか心配」と悩む保護者の方もいるでしょう。

ここでは、先生に相談したいけれど伝え方に迷う悩みについて、柔らかく伝える方法や具体的な伝え方を紹介します。

 

4-1.生活面での困りごと

食事や衣服の着脱、トイレトレーニングなど生活面での困りごとは、ぜひ先生に相談してみましょう。

  • 「食事の途中で飽きてしまいます。園ではどうですか?」
  • 「服の着脱を自分でしようとしません。どうしたらできるようになりますか?」
  • 「トイレに誘っても、行かないといいパンツにしてしまいます。どのように進めたらいいでしょうか?」
  • 「ベッドに入ってもなかなか寝ようとせず、時間が過ぎてしまいます。何かいいアイデアがあれば教えてください」

このように、「困りごと+先生にどうしてほしいのか?」を書くのがポイントです。園での関わり方を教えてもらうことで、家でも実践できるような言葉がけや援助がきっと見つかります。

家での困りごとや保護者の方が疑問に思っていることが分かると、保育士側もアドバイスがしやすく園での子どもの様子も伝えやすいため、遠慮せずにどんどん相談してくださいね。

 

4-2.友だち関係で気になること

「〇〇ちゃんに~された」「〇〇くんが遊んでくれない」など、子どもが友だちとのトラブルについて話すと親としては気になりますよね。また、見覚えのない傷ができていたときも心配になるものです。そんなときには、こんな風に先生に聞いてみるといいですよ。

  • 「〇〇ちゃんに~された、と話しているのですが、何かトラブルがありましたか?前後の流れが分からず何とも言えないのですが、先生が知っておられることがあれば教えていただけると嬉しいです」
  • 「手の甲に傷があったのですが、何か友だちとトラブルになったでしょうか?逆に、相手の子に怪我をさせていないか心配です」
  • 「〇〇くんが遊んでくれないと話しているのですが、友だちとうまく関わりながら遊べていますか?教えてください」

友だち関係で気になることは、聞き方によっては先生にどう思われるか心配に思われる保護者の方も多いでしょう。しかし、もやもやとした気持ちのまま、園に通わせるのは親にとっても子どもにとってもしんどいものです。

「状況が分からないのですが…」「もしかしたらうちの子がきっかけかもしれないのですが…」というスタンスで先生に尋ねることで、少し言いにくい話題も柔らかくなり、伝えやすくなります。

少しのニュアンスで意味が変わってしまうこともあるため、友だち関係の悩みは先生と直接顔を見てやり取りをする方が安心できますよ。

 

4-3.発達面で気になること

発達面で気になることがあるときは、保護者の方が考えていることをありのまま、先生に伝えるのをおすすめします。

身体面、言葉、対人関係、情緒など「大丈夫なのかな?」「こんなときどうやって関わればいいのかな?」と疑問に思ったことや悩んでいること、感じたことを相談してみましょう。

集団の中での子どもの姿や保育のプロならではの多角的な視点から、どのような関わりが適切なのか、また必要な援助はどのようなものか、一緒に考えてくれるでしょう。

 

5.園の先生とコミュニケーションをとって、親子で充実した園生活にしよう

幼児

園の先生と進んでコミュニケーションをとることで、子どもにとっても保護者にとっても快適な園生活へとつながります。

子育てをするうえで、園の先生はいわば一緒に頑張るチームのような存在です。子どものかわいいところや心と体の成長はもちろん、困っていることやつまずいていることも共有して、一緒に手立てを考えていけるといいですね。

園の先生とコミュニケーションをとるには、送迎時に会話をする方法以外にも電話や手紙、連絡帳など様々な方法があります。生活リズムや話したい内容に合わせて臨機応変に組み合わせるのがコツです。少し伝えにくい内容も、言い方を工夫するだけで伝えやすくなりますよ。

「こんなことまで話していいのかな?」と迷うことがあるかもしれませんが、あまり深く考えすぎなくても大丈夫です。家族や友達に話すような感覚で子どもの姿や困りごとを話してもらえると、保護者の方の思いや園以外での子どもの姿が分かり、保育士としてはとても助かります。

園の先生と密にコミュニケーションをとりながら、親子で充実した園生活を送ってくださいね。

 

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