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【小学校低学年】アクティブラーニングで子どもの能力を伸ばそう!家庭での実践方法もご紹介

この記事を書いた人

まさ まさ

まさ

  • 高等学校教諭
  • 保育士
  • 中学校教諭

中学校教諭、高等学校教諭、保育士の資格所持

大学卒業後、海外ボランティアや日本の療育センターにて、障害のあるお子さんと関わってきました。

現在は、育休を取得し、0歳と2歳の子どもの子育てに奮闘しています。

得意なことは、手遊び、工作です。

最近よく耳にするようになった「アクティブラーニング」

教師が一方的に進める授業ではなく、子どもが主体となって活動を展開することで、子どもの能力を伸ばせる学習法です。

2020年に改訂された学習指導要領にもアクティブラーニングの導入が明記されました

そんな注目を浴びているアクティブラーニングですが、

  • 具体的にはどんな風に学ぶの?
  • どんな効果があるの?
  • 家庭でも実践できるの?

と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、アクティブラーニングの学習法や身につく力、家庭での実践方法をご紹介します。

ちょっとしたポイントをおさえることで、家庭でも実践することができるので、ぜひ参考にしてください。

目次

1.アクティブラーニングとは?

アクティブラーニングは、子どもが能動的に学習に参加する学習法です。

何を学ぶか」よりも「どのように学ぶか」が重要視されています

アクティブラーニングが注目されるようになった背景には、世の中の変化があります。

ここ数十年の間にも、スマートフォンの普及や、AIを活用したサービスが増えてきたのを感じている方も多いですよね。

子どもたちが大人になるころには、さらにグローバル化やIT化が進んでいくでしょう。

そんな未来では、ただ知識を蓄積するのではなく、能動的に問題を解決していく力が必要です。

そのため、学習指導要領改訂では、「主体的・対話的で深い学び」を重視したアクティブラーニングが推進され、生きる力を身につけることを目指しています。

ここでは、アクティブラーニングで重視されている「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」の3つのポイントについて解説します。

 

1-1.主体的な学び

主体的な学びには、自らの学習状況やキャリア形成の見通しを立てたり、振り返ったりする活動が挙げられます。

学びのポイントは以下の3つです。

  • 学ぶことに興味や関心を持つ
  • キャリアの方向性と関連づけて見通しを持って学ぶ
  • 学習状況を振り返り次の学習につなげる

例えば、身の回りの植物をテーマに、図鑑などを活用して植物の種類や育て方を学びます。
その後、自分が育ててみたい植物を選び、どのように育てていくか、どのように関わっていくかを考えることが「主体的な学び」につながります。

 

1-2.対話的な学び

対話的な学びには、大人の話を聞いたり、自分の考えをもとに周りの人と意見交換する活動が挙げられます。

対話的な学びのポイントは以下の3つを手がかりに自分の考えを広げ深めることです。

  • 子ども同士の対話
  • 先生や地域の方との対話
  • 先哲の考え方

例えば、自分が育ててみたい植物について、子ども同士でなぜその植物を選んだかを意見交換したり、実際に植物を育てている大人や園芸店の店員さんに話を聞いたりすることで、自分の考えを広げ深める「対話的な学び」につながります。

 

1-3.深い学び

深い学びでは、感性を活かして意味や価値を創造したり、課題の解決を目指して探求したりする活動が挙げられます。

深い学びのポイントは以下の4つです。

  • 知識を関連づけて理解を深める
  • 問題を見つけて解決策を考える
  • 情報を精査する
  • 思いや考えを基にして創造する

例えば、図鑑や周りの人から学んだ知識をもとに、実際に植物を育てます。さまざまな知識を関連させて学んでいくことが「深い学び」につながります。

 

2.アクティブラーニングで身につく力とは?

アクティブラーニングにはどのような効果があるのでしょうか。
ここではアクティブラーニングで身につく力を紹介します。

 

2-1.主体的に学ぶ力

アクティブラーニングは、子どもが主体的に学ぶ力を育てられます。

小学校の授業の中でアクティブラーニングを取り入れる場合は、教師が中心に授業を進めるのではなく、子どもが自分で考えながら授業を進めていきます。

また、主体的に学ぶことで学習が身につきやすくなったり、理解をより深めたりすることが可能です

親御さんから「勉強しなさい」と言われなくても、自ら学習したり、課題に取り組むことにつながるでしょう。

子どもが主体的に学ぶ力は、大人になってからもさまざまな場面で活かすことができます。

 

2-2.問題を見つけて解決する力

アクティブラーニングを通じて、子どもが自ら問題を見つけて、解決する力が身につきます。

学習を進めていく中で、「どうしてできないのだろうか」「どうすればうまくいくのだろうか」と考えることで、自分で解決策を見つけられるようになっていきます。

また、他の人との関わりや体験、問題を解決する過程などで、新たな問題に気づくこともあるでしょう

そんな体験が、社会に出ても自ら課題を見つけてよりよい社会を形作ることに役立っていきます。

 

2-3.周囲の人と協力する力

アクティブラーニングでは、周囲の人とコミュニケーションを取りながら学習をすすめていきます。

話し合いを通じて、自分と異なる意見に触れたり、新たな考えを生み出したりすることで、周囲の人と協力する力が身につきます。

また、「どのように伝えると分かりやすいのか」「意見が対立したときにどう振る舞えば良いのか」などのコミュニケーションの方法も学ぶことが可能です

周囲の人と協力する力は、子どもたちがチームで問題を解決したり、ひとつの目標に向かって活動するときに、役立つスキルです。

 

3.アクティブラーニングの主な種類3つ

アクティブラーニングにはいくつもの種類がありますが、ここでは主な3つをご紹介します。

 

3-1.課題解決型学習(PDL:Project Based Learning)

課題解決型学習は、子どもが自ら課題を見つけ、その課題を解決する過程で、さまざまな知識を身につける学習法です。

グループワークやディスカッションなどグループで協力して学習を進めます。

自ら仮説を立て、調査し、検証することが重視されています。

課題を解決する中で、思考力や表現力、調べた情報が正しいかどうかを見極める情報リテラシーを身につけられます。

【課題解決型学習の例】

「学校の魅力を発信する」という課題を設定したとします。

まずは、どのようにすれば魅力が伝わるかを考え、実際に調査します。

そして、ポスターやガイドブック等を作って、保護者の方や地域の方に発表します。

 

 

3-2.探求学習

探求学習では、子どもが自ら課題を設定し、情報を集めたり、整理しながら答えを導いていきます。

小学校では教科にとらわれない「総合的な学習の時間」に探求学習が取り入れられています。

【探求学習の例】

「宇宙飛行士になるには」というテーマで探求学習を行うときには、
・本やインターネットで調べる
・博物館に行く
・直接質問する
といった活動を通じて、何を学んだか、これからどう行動すれば良いのかをまとめます。

 

 

3-3.ジクソー法

ジクソー法とは、ジクソーパズルのように協同学習を促す学習法です。

ジクソー法では、課題を決めた後に、課題を細分化しグループごとに理解を深めます。

そして、最後に各グループ同士の考えを組み合わせて再編成することで、大きな課題の解決をはかります。

【ジクソー法の例】

「地元の海をきれいに保つには?」という大きな課題の解決をはかるとします。

最初に、課題の解決のために必要な「地元の海の水質」「周辺の環境」「住んでいる生き物」などの小さな議題を設定します。

そしてグループごとに異なる議題を割りあて、議題について調べたり、話し合ったりします。

最後に、グループを再編成し、異なるグループからやってきた人の意見をまとめて結論を出します。

 

 

4.家庭でできるアクティブラーニングのアイデア

アクティブラーニングは、学校だけでなく、家庭でも実践できます。
ぜひ、子どもの興味・関心や周囲の環境に合わせて、実践してみてくださいね。

 

4-1.学校での出来事を説明してもらう

学校での出来事を説明してもらうのも気軽にできるアクティブラーニングのひとつです。

自分の経験したことや感じたことを分かりやすく相手に伝えるよい練習になります

1人で説明するのが難しそうな場合は、「一番面白かった授業は?」「休み時間には何をして遊んだ?」などと質問をしてあげて、そこから話を広げていくのもよいですね。

親御さんが会社での出来事や、近所の方との触れ合いなど、1日の出来事を話してみるのもおすすめです。

 

4-2.分からないことを一緒に調べる

分からないことを一緒に調べるのもおすすめです。

生活の中のふとした疑問や、もっと深く知りたいと思ったことを、とことん追求することで、学ぶことの楽しさに気づくでしょう。

また、一緒に図鑑やインターネットを使って調べていく中で、人と協力する方法や、情報を精査する方法も身につけられます。

休日には、博物館や動物園などに出かけて疑問を解決するのも面白いですよ。

親御さんにとっても、子どもと一緒に何かに取り組む充実した時間となることでしょう

 

4-3.本や映画の感想を話し合う

お気に入りの本や映画の感想を話し合うのもアクティブラーニングのひとつです。

人に説明することで、さまざまな表現の方法を学べます

また、意見交換を通じて、自分とは異なる見方があることを感じられます。

図書館を利用すれば、お金をかけずにたくさんの本に触れることも可能です。

 

4-4.料理の作り方を調べて作る

自分が好きな料理や食べてみたい料理の作り方を調べて作るのも、たくさんの学びが得られる活動です。

どんな材料が必要か、どんな手順があるのか、調理のポイントは何かなど、調べて実践することはまさにアクティブラーニングといえます

また、たとえ満足できる出来映えでなかったとしても、何が原因か、次はどうするとよいか、試行錯誤する機会にもなるでしょう。

子どもの興味に合わせて、普段何気なく食べている食べ物がどこからくるのか、どんな栄養が含まれているのかといったことに話題を広げるのもおすすめです。

 

5.アクティブラーニングを実践するときのポイント

アクティブラーニングは、ポイントをおさえることで、学習の効果を高められます。
家庭で実践するときに心がけたい3つのポイントをみていきましょう。

 

5-1.子どもに考えさせる

アクティブラーニングで大切なのは、子どもに考えさせることです。

どんな問題があるのか、どうすれば解決できるのか、ついつい大人は答えを出しがちです。

しかし、アクティブラーニングでは、答えに到達するまでの過程が大切です

そのため、1人で考えるのが難しそうな場合には、「図鑑で調べてみようか」「お店の人に聞いてみよう」など、答えを見つけるためのヒントを与えてあげるとよいでしょう

 

5-2.子どもの言葉を受け止める

アクティブラーニングでは、自分の意見を相手に伝えたり、相手の意見を聞く練習にぴったりです。しかし、小学校低学年頃の子どもは、まだまだ上手に自分の考えを伝えられないことも多いです。

そのため、発言を直接否定されると、話すのが億劫になりかねません。

まずは子どもの言葉を受け止めてあげましょう。

また、親御さんが話すときに、相手に伝わりやすい方法で話したり、ときには絵や写真を交えたりとコミュニケーションのよい例を見せるのもおすすめです。

安心できる環境で、たくさん経験を積むことで、次第に上手にコミュニケーションをとる方法を学んでいきますよ

 

5-3.子どもに決定権を与える

子どもに主体的な姿勢を身につけさせるには、子どもに決定権を与えることが大切です。

例えば、何の洋服を着るのか、何時にお風呂に入るのか、日常生活のちょっとしたところから自分で決める、選ぶ経験を積みましょう

自分で決める経験を積むことで、アクティブラーニングの学びがよりスムーズになるでしょう。

 

6.アクティブラーニングで子どもの能力を伸ばそう!

アクティブラーニングでは、子どもが主体的に周囲の人と協力しながら学習を進めることで、変化の多い世の中で役立つ生きる力を身につけられます。

家庭では、子どもにとってより身近な生活に根付いた疑問を解決したり、休日にじっくりと時間をかけて活動に取り組めるでしょう。

学校で学んだテーマをさらに掘り下げて学んだり、意見を交換するのもよいですね。

親子で一緒に取り組むことで、子どもの成長に気づいたり、大人も新たな発見や学びがありますよ。

アクティブラーニングは、学校だけでなく、家庭でも気軽に実践できるので、ぜひ親子で試してみてくださいね。

 

・非認知能力がどうして大事なの?効果は?

・情報を知ることがどうして大切なの?

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参考文献
・『新しい学習指導要領等が目指す姿』文部科学省
・『アクティブラーニングに関する議論』文部科学省

 

 

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