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子どもの「聞く力」が大切なのはなぜ?トレーニングや遊びで「聞く力」を伸ばそう!

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haru*(はる) haru*(はる)

haru*(はる)

  • 養護教諭
  • 心理カウンセラー

養護教諭として小・中学校に7年間勤務し、妊娠を機に退職。

現在は4歳の子どもを育てながら、フェルト生地を使った知育玩具のハンドメイド作品販売「sewing_haru*」の運営と、子育てメディアなどで記事の執筆をおこなっています。

子どもの「好き」をたくさん見つけて増やしていく子育てを目指しています!

お子さまと話をしていると、「子どもが途中で話をさえぎってしまい、話を最後まで聞けない」ということはありませんか?

幼稚園に入園をする前の3歳頃は特に、「先生の話がきちんと聞けるか心配」「お友だちとうまく会話ができるのか不安」と感じる親御さんも多いのではないでしょうか。

でも、大丈夫!

他者とコミュニケーションをとれるようになる3歳頃は、「聞く力」を身につけるのに適している年齢です。

・子どものうちから「聞く力」が大切なのはなぜか
・「聞く力」を身につけることで、話を聞く以外にどのような力が育つのか

という視点に加えて、「聞く力」のトレーニングにおすすめの遊び3選を紹介します。

おうちで日常的にできる声かけ方法も紹介しているので、ぜひ「聞く力」を育てるための参考にしてください。

 

目次

1.子どものうちから「聞く力」が大切なのはなぜ?

「聞く力」とは、相手の話を集中して聞き、話の内容を正しく理解できる力のこと。

「聞く力」はすぐに身につくものではなく、くり返しトレーニングをして育っていくものです。

幼児期は「聞く力」を定着させるための練習期間であり、小学校生活に向けて「聞く力」の土台づくりをするための大切な期間でもあります

 

1-1.「聞く力」を身につけるには3歳頃がおすすめ

1~2歳頃になると、お子さまは「自分以外の人は、自分とは違う考えや気持ちを持っている」ということを理解し始めるといわれています。

つい最近まで赤ちゃんだと思っていたお子さまも、自他の区別がつくようになってきます。

3歳頃になると言葉のやりとりがスムーズになり、
子ども「これはなに?」
おとな「これはカメさんだよ」
子ども「カメさんって、ゆっくり歩くんだね」

のように、会話のキャッチボールができるようになります。

会話のキャッチボールができると、「相手の話を最後まで聞く」というルールを理解できるようになります

そのため、「聞く力」の土台を身につけるには3歳頃がおすすめなのです。

 

1-2.3歳児の「聞く力」とは?おとなが心がけたい4つのポイント

3歳児はまず「聞くこと」を「楽しむこと」が大切です

電車が大好きなお子さまに電車の話をすると「それってどんな電車?」「この電車もカッコイイよね!」と、会話のキャッチボールがいつもよりスムーズになることはありませんか?

大好きな種類の遊びはずっと続けていられるのと同じように、3歳ごろになると興味のあることに対しては集中して「聞く力」を発揮します

興味を持つ内容の話をして、お子さまが「聞くこと」を楽しめるようにしましょう。

お子さまが「聞くこと」を楽しむために、内容に加えて、おとなが心がけたい話しかたは4つあります。

●ゆっくりとていねいに話す
●お子さまが想像をしやすいように具体的な例を入れて話す
●落ち着いた気持ちのときに話す
●お子さまが話す言葉をしっかりと聞き、共感をする

親御さんが上記の話しかたを気をつけることで、お子さまは安心して会話のキャッチボールをすることができ、「聞くこと」を楽しむことにつながります。


言葉のやりとりがスムーズにできるくらい成長しているとはいっても、まだ3歳児なので飽きてしまうこともあります。

「聞く力」は一朝一夕に育つものではなく、くり返しトレーニングをすることでゆっくりと育っていきます

お子さまの成長に合わせたペースで「聞く力」を身につけていきましょう。

 

2.「聞く力」を身につけるとどのような力が育つ?

「聞く力」を身につけるということは、「話を最後まで聞くことができる」だけではありません。

ここでは、「聞く力」を身につけることで伸びる力を5つ紹介します。

 

2-1.集中力が育つ

「話を聞く」ということは、相手の話を集中して聞き、その内容を正しく理解しようとすることをいいます。

外出をしたときに、まわりにたくさんの音が流れていても、お子さまの声ははっきりと聞こえるということはありませんか?

親御さんは、自然と「聞くべき音」を選んでいるため、たくさんの音のなかでもお子さまの声だけを拾うことができるのです。

同じようにお子さまの場合も、まわりにたくさんの音が流れているなかで、親御さんが話しかけたとき、集中力がなければ「聞くべき音を拾って正しく聞くこと」ができません。

相手の話を聞こうとすることで「集中力」が鍛えられ、たくさんの音のなかでも「聞きたい音」「聞き流していい音」を取捨選択することができるようになります

 

2-2.想像力・共感力が育つ

相手の話を集中して聞くことで、言葉に隠された「相手の考えや気持ち」を想像することができるでしょう

また、相手の言葉に「なるほど!」と共感することにもつながります。

相手の考えや気持ちを正しく理解しようとするため、想像力や共感力が育ちます。

 

2-3.語彙力が育つ

相手の話をしっかりと聞くことで、たくさんの言葉にふれることができます。

集中して聞いた言葉は脳にインプットされて、語彙力が増えることにつながります

 

2-4. 読解力が育つ

相手が話した文章を「どんな内容で、なにを伝えているのか」と分析して理解することで、読解力が身につきます

読解力は、幼児期にすぐに役立つ力ではありませんが、自分で絵本や教科書などを読むようになると大きな力を発揮するでしょう。

 

2-5.コミュニケーション力が育つ

相手の話をしっかりと聞き、内容を理解したうえで会話のキャッチボールをすることで、人とコミュニケーションをとる機会が増えます。

「聞く力」が身につけば、相手の話の内容理解や応答(リアクション)がスムーズにおこなえて、ゆたかなコミュニケーションができることにつながります

 

3.子どもの「聞く力」はトレーニングで育つ!おすすめの遊び3選

子どもの「聞く力」は、生涯にわたって大切な役割を果たす力です。

そしてそれは、幼児期からトレーニングを通じて育てていくことができるのです

トレーニングをくり返し続けることで、「集中力」「想像力・共感力」「語彙力」「読解力」「コミュニケーション力」も鍛えられます

トレーニングといっても、難しい理論や技術・道具はいりません。

ここでは、3歳のお子さまの「聞く力」がトレーニングできる、おすすめの遊び3選を紹介します!

ぜひお子さまと一緒に楽しみながら「聞く力」のトレーニングをしてみましょう。

 

3-1.「ハンカチあげゲーム」

「ハンカチあげゲーム」は、指示をする人(指示役)と、指示を聞いて行動にうつす人(行動役)にわかれておこなうゲームです。
指示役がハンカチの色を指定し、「あげる」「さげる」など、行動役の手の動きを指示してそのとおりに動くゲームです。

<準備をするもの>
・異なる2色のハンカチまたは折り紙

(1)「ハンカチあげゲーム」の遊びかた
① 行動役は、左右の手に1色ずつハンカチを持ちます。
② 指示役は、「赤あげて」のように動きを指示します。
③ 指示を聞いたあと、行動役は聞こえた指示のとおりに動きます。
今回の場合、赤を持っているほうの手をあげます。
④ 行動役の動作が終わってから、指示役はつぎの指示を出します。
行動役が動きに慣れてきたら、「赤あげないで、白あげて」のように2つの複雑な指示を出していきましょう。

(2)「ハンカチあげゲーム」で育つ力
指示された内容を正確に理解して行動にうつすことで、「集中力」「想像力・共感力」「読解力」「コミュニケーション力」が鍛えられます。

(3)遊ぶときに気をつけること
折り紙を使う場合、裏面が白色だとお子さまが「これは何色だったかな?」と混乱してしまう可能性があります。
半分に折り曲げるなどして、両面の色が同じになるようにしてから遊びましょう!

息子が3歳のときに実際に遊んでみました!

最初は、「指定された色を考える」「手をあげる動作」の2つを結びつけることが難しくて、「もうやらない!」とすぐに挫折をしていました。
そこで、持つハンカチを片手の1色のみに変更して練習をしたところ、「指定された色を考える」と「手をあげる動作」が結びついていき、スムーズにハンカチあげができるようになりました。
慣れた頃に2色に増やしてみたら、最初よりもスムーズにハンカチあげができました! いまでは指示役をやることもあり、「くり返しトレーニングをしたおかげで指示の仕方も学習していたのね!」とびっくりしました。

 

3-2.「命令ゲーム」

「命令ゲーム」も「ハンカチあげゲーム」と同様、指示をする人(指示役)と、指示を聞いて行動にうつす人(行動役)にわかれてゲームをおこないます。 指示役が「絵本を床に置いてください」のように具体的な行動の指示を出し、行動役が指示のとおりに動くゲームです。

(1)「命令ゲーム」の遊びかた
① 指示役は「赤い積み木をひとつ取ってください」のように具体的な内容の行動を指示します。
② 行動役は指示を聞いたあと、聞こえた指示のとおりに動きます。今回の場合、赤い積み木をひとつ取る行動をします。
③ 行動役の動作が終わってから、指示役はつぎの指示を出していきます。
行動役が動きに慣れてきたら、「青い積み木を床に置き、赤い積み木を青い積み木の上に乗せてください」のように2つの複雑な指示を出していきましょう。

(2)「命令ゲーム」で育つ力
「命令」された言葉を理解し、その命令に従った行動をすることで「集中力」「想像力・共感力」「読解力」「コミュニケーション力」が鍛えられます。

息子が3歳のときに実際に遊んでみました!

最初は物を使わずに、「鼻をさわってください」「肩をなでてください」のように、簡単な「命令」から始めました。
指示されたことを行動にうつす、ということを理解し始めてから、「リビングの電気を消してください」という具体的な指示を出していきました。いまでは「玄関にある、3つ並んでいるスイッチの真ん中を押して、2つ並んでいるスイッチの上のスイッチも押してください」という複雑な指示も理解して行動できます。
複雑な指示も理解できるようになると、お手伝いの流れをスムーズに理解してくれるので、とても助かっています!

 

3-3.「質問ゲーム」

「質問ゲーム」は、質問をする人(質問役)と、質問の内容に答える人(回答役)にわかれてゲームをおこないます。 質問役が質問をして、その内容を正しく理解して回答役が答えていくゲームです。

(1)「質問ゲーム」の遊びかた
① 質問役は「好きな色は、何色ですか?1つ答えてください」のように具体的な内容の質問をします。
② 質問を聞いたあと、回答役は質問された内容を考えて回答をします。今回の場合、「赤色が好きです」のように、好きな色を答えます。
③ 回答役が答え終わってから、質問役はつぎの質問を出していきます。

回答役が答えることに慣れてきたら、「好きな食べ物の名前を、2つ答えてください」のように2つ回答を考えるような、複雑な質問を出していきましょう。

(2)「質問ゲーム」で育つ力
質問された内容を正しく理解し、答えを考えて言葉を発することで「集中力」「想像力・共感力」「語彙力」「読解力」「コミュニケーション力」が鍛えられます。

息子が3歳のときに実際に遊んでみました!

最初は「好きな色」「好きな食べ物」「好きな動物」のように、子どもが答えやすい質問をしました。
親が知っている「子どもの好きなもの」を質問することで、子どもが回答に困ったときに、ヒントを出すことができます。
慣れてきた頃に、子ども自身がすすんで質問役にまわり、「ママの好きな色はなに?」と聞いてきました。
質問役と回答役を交互にやっていくと、会話のキャッチボールがリズミカルになり、やりとりが楽しいですよ!

 

我が家では、日常的に3つのゲームを取り入れていたおかげで、子どもは「聞いたことを相手に正しく伝える」ことが上手になりました

幼稚園での会話を再現してくれるため、「先生とどのような会話をしたか」「どんなお友だちがいるのか」など、幼稚園での生活の様子が具体的に伝わり、親としても安心できます。

また、幼稚園で聞いた内容をしっかりとおうちで伝えてくれるため、急な日程変更があっても、幼稚園から連絡がくる前に余裕をもって対応ができます。

今回紹介した3つのゲームは、単なるゲームではなく「聞く力」を育てるためのトレーニングにつながります。

ぜひ、お子さまと楽しみながらゲームを続けていき、「聞く力」を育てていきましょう!

 

4.子どもの「聞く力」を伸ばすために家庭で心がけたいこと

ゲーム以外でも、親御さんがいくつか意識してくり返すことで「聞く力」はしっかりと身につけることができます。 ここでは、「聞く力」を身につけるために、家庭で日常的に心がけたいことを2つ紹介します。

 

4-1.聞いた話を要約する

絵本の読み聞かせをしたあとに、お子さまに「いま読んだ本は、どんな話だったかな?」と質問をしてください。

テレビを見ていたときであれば、「いまのテレビは、どんな内容だったかな?」と質問をしてみましょう。

日常の会話に「どんな話だったかな?」を取り入れることで、「聞く力」を鍛えられます

また、いま聞いた絵本や見ていたテレビの内容をお子さま自身が要約して話すことで、「集中力」「想像力・共感力」「語彙力」「読解力」のトレーニングになります。

<親御さんに気をつけてほしいこと>
「どんな話だったかな?」と聞いたあとに、答えがすぐに出ないお子さまもいます。 お子さまが答えるまで、親御さんはあせらず気長に待ちましょう。

 

4-2.褒め言葉をたくさん使う

子育てをしているなかで、「早くして!」「なにしてるの!」と、叱る言葉を多く使っていませんか?

親御さんが叱る言葉をたくさん使っていると、お子さまは嫌な気持ちになり、自分自身を守るために「言葉を聞き流す」ようになってしまいます。

お子さまが言葉に耳をかたむけるようにするには、褒めるべきところでたくさん褒めるということが大切。

褒める際は「靴下を自分で履けて、すごいね!」のように、具体的に行動を褒めるように心がけましょう。

たくさんの褒め言葉をかけてあげると、お子さまは自然と話を聞く姿勢が身についていき、相手の話に耳をかたむけるようになります。

<親御さんに気をつけてほしいこと>
褒めるときには、お子さまの目をみて褒めましょう。
目をみて褒めることで、お子さまは「自分のことをしっかりとみてくれている」と嬉しい気持ちになり、一層、聞く姿勢を持てるようになります。 親御さんはあせらず気長に、お子さまの成長をうながしましょう。

 

5.トレーニングや声かけで「聞く力」を伸ばしていこう

「聞く力」の成長はゆっくりで、すぐに結果が出るものではありません。

大切なのは、お子さまの成長に合わせた「聞く力」のトレーニングを選び、日常的に続けること

あせらずに気長にくり返しトレーニングをして、親子で楽しみながら「聞く力」を伸ばしていきましょう。

 

・非認知能力がどうして大事なの?効果は?

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こちらで詳しく解説中です!

 

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