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【後編】年齢別!子どものやる気を伸ばす褒め方のコツをご紹介【3歳~8歳】

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遠藤さおり 遠藤さおり

遠藤さおり

  • 社会福祉士

30代主婦・小2の女児の子育て中です。

社会福祉士の資格を持っています。

児童や高齢者などを対象とした福祉の分野に従事しており、

相手の心に寄り添いながら、その人の力を引き出せるような援助を心がけてきました。

現在は、子どもの可能性を伸ばすことを第一に考えながら子育て奮闘中です!

子どもを褒めて伸ばしたいと思いつつ、具体的にどのように声掛けをしたらいいのか、迷うことがありますよね。

とくに、年齢によって理解力も違えば、褒めるシーンも様々。

今回は、前編の「やる気がグングン育つ!正しい「褒め方」で子どもを伸ばそう〜効果的な実践のコツをご紹介します〜」に引き続き、実践的な褒め方のコツを詳しくご紹介します!

本記事では3~8歳の子どもを「幼児期後期3・4・5・(6)歳」と「学童期6・7・8歳」に分け、「あるある」のシチュエーションを取り上げながら、年齢別のポイントをご紹介しています。

なんとなくリアクションしたり、いつも単調な言葉を選びがちになってしまうなと感じたときは、ぜひチェックしてみてくださいね。

発達段階ごとに褒め言葉がどのように子どもに響くのかを確認しながら、子どものやる気を伸ばすためのコツを掴みましょう!

 

目次

1.「正しい褒め方」を効果的に使うためのポイント

まず、前編でご紹介した「あるがまま褒め」と「できたね褒め」の2つの褒め方について、効果や実践のコツを簡単に振り返ってみましょう。

 

1-1.「あるがまま褒め」と「できたね褒め」その効果とは?

「あるがまま褒め」
行動の良し悪しに関わらず子どもの存在そのものを認める褒め方
「できたね褒め」
何かを達成できたとき・頑張って取り組んだときなど、成果や望ましい行動に対して褒める褒め方

褒め方は大きくこの2種類に分けられます。

「あるがまま褒め」は「あなたは大切な存在だよ」というように、存在そのものを褒める・肯定する言葉掛けを指します。

一方「できたね褒め」は「諦めずに取り組めてすごいね」など、何かを成し遂げたとき・頑張ったときに褒める言葉掛けが当てはまります。

どちらも子どもの自己肯定感を高め、「もっとやってみよう!わたしならできる!」という気持ちを育てます。

日頃から「あるがまま褒め」を取り入れて存在そのものを肯定し、ここぞ!というときに「できたね褒め」を活用して子どものやる気を上手に伸ばしていきましょう

 

1-2.「できたね褒め」〜3つの実践のポイント〜

「できたね褒め」は、正しく取り入れれば子どもを大きく伸ばすきっかけになる一方で、「褒められないと自信が持てない」という感情を生み出すリスクもあります。

上手に使うためには3つのコツを意識してみましょう。

まずは①「結果よりもプロセスを褒めること」、そして②「具体的に褒めること」です。

プロセスにフォーカスすることで、子どもの「次はもっと頑張ってみよう!」という気持ちが育ちます。

そして、具体的に褒めることで「おりこうさんだね」「偉いね」といったレッテル貼りの褒め方にならず、子どもの褒められ依存症が防げます。

「結果が全てではない」という価値観や、自分でも気づかない長所に気づくきっかけにもなり、今後難しい課題にチャレンジするときも、前向きに取り組める基盤が育つでしょう。

 

さらに、③「オープンクエッション(自由回答式の質問)をする」のテクニックを取り入れるとより効果的です。

オープンクエッションは、子どもに「どうだった?」「どう思った?」など、YES・NOでは答えられない自由回答式の質問を投げかけるテクニックです。

親の評価を押し付けず、子どもがどう感じたかを認める褒め方なので、親子の対話の中で積極的に取り入れたい技法です。

 

子どもの話に耳を傾けることで、子どもの褒めて欲しいポイント・頑張ったポイントを引き出すこともでき、子どもの思いに寄り添った声掛けができます。

ただ話を聞いて頷くだけでも子どもにとっては「認めてもらえた」実感に繋がるので、ぜひ取り入れてみてください。

 

ここまで、どの年齢の子どもを褒めるときにも取り入れたい、褒め方のベースとなる考え方をご紹介してきました。

ここからは、年齢別の褒め方をシーン別にご紹介していきますよ!

 

 

 

2.【3・4・5歳】「できたね褒め」シーン別実践方法

それではさっそく3・4・5歳の「できたね褒め」の取り入れ方を見てみましょう。

幼児期後期にあたるこの年齢の子どもの特徴をご紹介します。

 

2-1.【幼児期後期】3歳・4歳・5歳ってどんな時期?

発達心理学者のエリクソンの発達段階論における【幼児期後期】にあたるこの年齢は、言語能力や思考力・理解力が増し、言葉による複雑なコミュニケーションがとりやすくなる時期です。

「凄いね!」「上手だね!」といった単調な褒めがコミュニケーションの一部となっていた赤ちゃんの頃に比べ、声掛けの内容が子どもの価値観ややる気に大きな影響をもたらすようになります

できることもどんどん増えてくるので、できて嬉しい気持ちを褒めることを通して共有し、自信につなげましょう。

身体の発達とともに自分がやりたいと思ったことも器用にこなせるようになるので、子どもの好きなことを伸ばす上でも「できたね褒め」を積極的に取り入れることがおすすめです。

また、幼稚園や保育園に入園する子どもも多く、子どもの社会が大きく広がる時期です。

他人との関わり方や生活の中で身に付けて欲しい力も、褒めることを通して大きく伸ばしてあげましょう

 

2-2.シーン別「褒め方」をご紹介

ここからは「あるある」のシーンを取り上げ、具体的な褒め言葉のかけ方の例とポイントをご紹介していきます。

 

【シーン1】友だちに優しく出来た時

子どもの行動を褒めたいときは「偉いね」「優しいね」と親の評価を押し付けるのではなく、子どもの行動を「お母さんはしっかり見ていたよ・わかっているよ」と伝えましょう。

そのためには具体的な言葉選びを心がけが大切です。

相手の気持ちに目を向けるきっかけになるよう、「自分だったらどうかな?」というオープンクエッションを取り入れたり、「〇〇ちゃんも嬉しかったかもしれないね」と相手の気持ちを想像させたりする声掛けも有効ですよ。

 

【シーン2】似顔絵をかいたとき

「上手!」「すごいね!」といった単調な褒め方をすると、子どもは「褒められる」こと自体に快感を覚えてしまいます。

せっかく「お絵かきが好きだから絵を描いた」にも関わらず、その動機が曖昧になり「褒められるために絵を描く」ようになってしまうこともあるので、意図的に声掛けの仕方を工夫しましょう。

また、この年齢になると相手の心の裏側を読み取る力も身についてきます。 口先だけで単調に褒めていると、「本気でそう思っているのかな?」と子どものやる気を削いでしまうこともあるでしょう。

褒めるときは子どもとしっかり向き合い、本音で褒めましょう。

具体的に褒めながら、オープンクエッションを通して子どもの「注目してほしいポイント」を探ってみるのも効果的です。

 

【シーン3】トイレでおしっこができたとき

この時期の子どもは、どんどんできることが増えていきます。

子どもが新しいことをできるようになったら、具体的な言葉でしっかりと褒めてあげましょう。

「できるようになって嬉しい」「さっぱりして気持ちがいい」という気持ちを子ども自身も実感できるよう、言葉を引き出すようなオープンクエッションもおすすめです。

また、トイレができたときやご飯が全部食べられたとき、歯磨きをできたときにご褒美としてシールやスタンプを用いて習慣化を促す方法があります。

「できた!」の積み重ねが目に見えるので、子どもにとって励みになるでしょう。

しかしながら、このようにご褒美を与える褒め方には「ご褒美が欲しいから頑張る」というように動機が変わりやすいリスクや、ご褒美がもらえなかったことを罰だと感じてしまうリスクも伴います。

ご褒美を与えるだけでなく、具体的にどこが良かったのか、実際にその行動をしてみてどう感じたか、子どもに認識させる声掛けを意識的に取り入れましょう。

 

【シーン4】発表会が終わったとき

習い事の発表会や幼稚園・保育園のお遊戯会など、子どもが長い期間かけて練習を積み重ね、緊張する本番に挑む機会は何度かあるでしょう。

そのような場面では、本番の出来ではなく、まずは一生懸命練習してきた子どもの努力を褒めてあげましょう

子どもの頑張りを実際に見られなかったときは、オープンクエッションを取り入れて「子どもがどこを一番褒めてほしいか」探るのもおすすめです。

 

【シーン5】なわとびができるようになったとき

子どもが「できるようになる」ことを目指して頑張っていたときは、結果とともにプロセスを褒めることが重要です。

プロセスに注目することで「次もチャレンジしてみよう」「頑張ってみよう」という気持ちを引き出せ、難しい課題にも挑戦できる心の土台が育まれます。

また、できるようになって嬉しい子どもの気持ちに共感するような褒め方として、「おめでとう」を取り入れるのも効果的です。

 

 

3.【6〜8歳】「できたね褒め」シーン別実践方法

続いて6〜8歳の「できたね褒め」の取り入れ方をご紹介します。

まずはこの年齢の子どもがどういった特徴があるのか、見てみましょう。

 

3-1.【学童期】6歳・7歳・8歳ってどんな時期?

小学校に入学し1年生、2年生と続いていくこの時期は、親の保護のもと過ごしていた幼児期とは大きく環境が変わります。

集団の中で「自分で考え、行動し、その結果の責任を自分で取る」ことが求められる、いわば「より個を確立させていく時期」になります。

子ども自身も不安や戸惑いも大きい中で、親が褒めてくれること・見ていてくれることの安心感は、前向きな行動力と自信を育む上で重要です。

そして、個々の能力や体力の差も大きくなるこの時期は、成績やスポーツなどといった「目に見える結果」に直面する機会も増えます。

自分の得意なことを認識できるようになる一方、「あの子はできるのに自分はできない」と他人と自分を比べて自信を失いやすい時期でもあります。

「できたね褒め」を上手に取り入れて、結果にとらわれない価値観や、自分への評価がゆるがない「自己肯定感」を上手に伸ばしてあげましょう

 

3-2.シーン別「褒め方」をご紹介

ここからは「あるある」のシーンを取り上げ、具体的な褒め言葉のかけ方の例とポイントをご紹介していきます。

 

【シーン1】字が上手に書けた時

字がうまく書けたときは「書けた」ことだけでなく、仕上げるまでのプロセスや気をつけて書いた点などを褒めてあげましょう

具体的に良かった点を伝えると、子どもも「しっかり見てくれた」と感じられ、さらにやる気がアップしますよ。

ついつい「もうできたの!早いね」などと声を掛けてしまいがちですが、子どもに「早いほうがいい」という価値観を植え付けないためにも、あくまでも「仕上げるまでの頑張った過程」を褒められるといいですね。

 

【シーン2】お手伝いをしてくれたとき

子どもが手伝ってくれたときは「ありがとう!」で終わらせず、頑張ったプロセスや、引き受けてくれた子どもの姿勢を褒めることが大切です。

「手伝ってくれて嬉しいよ」とお母さんの気持ちを伝えるのも効果的でしょう。

声掛けを工夫することで、家族の一員としての役割を前向きに捉えられるようになります。

 

【シーン3】交通ルールを守れたとき

交通ルールなど今後も守って欲しい決まりを定着させたいときは、できたときに積極的に褒めることが効果的です。

どのような点が良かったのか伝えることで、子どもも注意すべき点を改めて見直すことができるでしょう。

「車からは小さな子どもが見えないこともあるから、周りをよく見てから渡ると安全だね」などと交通ルールは何のために守る必要があるのか、メリットも合わせて伝える褒め方もおすすめです。

 

【シーン4】スポーツで勝ったとき

スポーツで嬉しい結果が出たときは「勝てたね!」と結果にフォーカスしすぎず、頑張ってきたプロセスや諦めずに挑戦した姿勢を褒めましょう

親としては結果ばかりを褒めたつもりがなくても、勝ち負けが決まるような場面ではどうしても子どもは結果に目が向きます。

繰り返しているうちに結果ばかりを追求するようになり、「次も勝たなきゃ!」というプレッシャーが生まれ、負けたときに自分を認められなくなります。

すると、チャレンジすること自体に恐怖を感じてしまい、せっかくの「褒め」がやる気を損なわせてしまう結果を招くこともあるでしょう。

そんなときはオープンクエッションで子どもの嬉しい感情を引き出し、「嬉しいね!おめでとう!」というように、子どもの思いに共感するような声掛けがおすすめです。

勝ち負けのある場面では子どもの挑戦する心を育てるためにも、言葉がけには十分に注意を払いましょう。

 

【シーン5】テストの点がよかったとき

テストのように数字で結果が現れることを褒めるときにも、頑張ってきたプロセスを褒めることが大切です。

「クラスで一番だったなんてすごいね!」というように、人と比べるような褒め方は子どもにとってはプレッシャーになりやすいので注意が必要です。

もし比べるならば、過去の子ども自身にし、具体的に褒めると良いでしょう。

子どもも自分の成長を実感でき、次の目標を設定しやすくなるのでおすすめの声掛けです。

また、結果が良くなかった部分も同じ声掛けで対応できますよ。

「次はどうしたらよいかな?」など、具体的な解決策を子ども自身が見つける手がかりとなるでしょう。

 

 

4.子どもの気持ちに寄り添った「褒め方」で子どものやる気を伸ばそう!

前編・後編、2回に渡りご紹介してきた「やる気を伸ばす褒め方のコツ」。

「あるがまま」の子どもを褒めることで子どもの自己肯定感が高まり、やる気の土台が作られます。

そして、日常の中にあふれる「できたね」の瞬間に効果的な褒め言葉を掛けることで、子どものやる気はグングン伸びていきます。

「どのタイミングで声を掛けよう」と悩むときは、まずは子どもの話に耳を傾けてみてください。

会話の中から子どもが注目して欲しいポイントが見えてきますよ。

親の評価ではなく、子どもの気持ちに寄り添う「褒め方」を実践し、子どもを大きく育ててていきましょう!

 

参考文献
青木 直子(2005) ほめることに関する心理学的研究の概観 名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要 心理発達科学 52 123-133
島村 華子(2020)モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方

 

 

 

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