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英語の聞き流しの効果とは?子どもの発達にあわせて取り組もう!

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ぐれいす ぐれいす

ぐれいす

  • 保育士
  • 子育て支援員

芸術を通した児童の情操教育を専攻し保育士と博物館学芸員の資格を取得。

博物館に勤務したのち家族の仕事でカナダに3年滞在。

帰国後プリスクールに就職。

その後同スクールのネイティブ講師とともに幼児英語の親子クラスを担当し20年勤務。

子育て支援員にもなり、現在は職場にて0~1才の親子のための子育て支援(育児相談・ママ友作り・絵本・日本語や英語の手遊び紹介)の活動を開始しました。

「これからは英語ができた方がいい。」「私は苦手だったけれど、子どもには小さな頃から触れさせたい」と考えるママ・パパも多いのではないでしょうか。

そんなママ・パパの中には「家でも英語を取り入れたい。聞き流しの効果ってあるのかな?」「でも教材が沢山ありすぎて、何をどう始めていいかわからない。」そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

英語の聞き流しは、「英語のシャワー」とも呼ばれますが、実はただシャワーのようにかけ流しても効果は薄いと言われています。

そこで、子どもたちの聴力や言葉の発達段階を踏まえながら、英語の聞き流しを取り入れる際に気を付けることや、効果的に取り入れる方法をご紹介します。
大切にしておきたいポイントを押さえながらトライしてみましょう!

 

目次

 

1.英語の「聞き流し」に効果はあるの?~子どもの発達から考える~

英語の聞き流しは、ただ聞き流すだけではあまり効果がないと言われているのをご存じですか?

母国語、外国語に関わらず言語の発達はその言葉にたくさん触れる、つまり「言葉のシャワー」を浴びることで促されると言われています。

では、なぜ「聞き流し」はそれだけではあまり効果がないのでしょうか。
ここでは子どもの聴力、言葉の発達と「聞き流し」の関係性を説明します。

 

1-1.英語の聞き流しはお風呂で浴びるシャワーと同じ?

英語の聞き流しは「英語のシャワーを浴びる」と言い換えることもできます。

この「シャワー」の例えは、実際のお風呂で浴びるシャワーと同じです。

浴びるタイミングは英語を聞く環境やタイミングであり、水圧や温度は英語を聞かせる側の熱量や難易度、使うシャンプーは聞き流しに使用する教材などの手段に例えることができます。

タイミングや温度、シャンプーなど、自分にとって合わないものを使うことはストレスになりますよね。

英語も同様に間違ったやり方を続けてしまうと、子どもが英語を嫌いになってしまう可能性があります。

特に幼児期の子どもは自分でその環境や物を選べないからこそ、親が何をどう選択するかが大切です。

つまり「シャワーそのものに効果がない」というわけでなく、子どもに合った方法で実践するということが重要なのです。

 

1-2.「言葉のシャワー」と子どもの聴力の発達の関係

「赤ちゃんはお腹の中にいる時から音を聞いている」ということを聞いたことはありませんか?

言語には、どの国の言葉も特有のリズムとイントネーションのパターンがあり、それを赤ちゃんは生まれてしばらくは完全に聞き分けているといわれています。

例えば、赤ちゃんの頃には日本人が苦手とするRとLの聞き分けなどもできていることが研究でわかっています。

 

しかし、残念なことに生後半年を過ぎたあたりから12ヶ月ごろに、「シナプスの刈り込み」という脳内の作業によって馴染みのある母語にない音は失われるという大きな区切りを迎えます。

これは子どもが母語に適合した言葉の知覚能力を発達させていくためです。

 

ここまで聞くと「聞き分けができなくなってしまう前に沢山聞かせておけばいいのでは?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は子どもの聴力は大人と違って、沢山の音の中から一つの音を抽出して聞くというのが難しいと言われてます。

大人にとってはあたりまえですが、日常生活で聞こえている色々な音から、今必要なその音を引き出して聞くというのはとても難しいことです。

小さな子どもは全ての音を一緒に聞いてしまっているのです。

 

必要な音を引き出して聞く力は4歳から6歳ころに大きく発達し、成長すると言われています。

ではそれ以前の聴力の子どもに、ただただ外国語を聞かせ続けたらどうなるでしょうか?

ただの雑音にしか聞こえず、しかもそれをずっと続けられたら子どもによってはストレスを感じてしまうかもしれません。

そしてストレスから英語嫌いになってしまうこともあるのです。

つまり音に関係する教材を使うときは、どういう教材を使うのか、どういった環境で使うのかが大切になります。

 

1-3.「英語のシャワー」と子どもの言葉の発達の関係

それではどのように子どもに「英語のシャワー」を浴びせてあげたらいいのでしょうか?

子どもの言葉がどのように発達していくかに注目して考えてみましょう。

 

真似することで学ぶ

言葉を話すことは口の動きを制御する能力と密接に関わっています。

つまり子どもが言葉を学ぶうえで「真似をする」ということはとても重要な過程です。

6ヶ月から20ヶ月の子どもに行った複数の行動模倣の研究があります。

子どもは相手がどのような人物か見極めながら、真似をする対象者を選び、拍手をしてみたり、口を同じように動かしてみたりと、大人を見ながら真似して学んでいました。

言葉のみならず、子どもの成長に「真似」が重要だということがわかりますね。

1歳~2歳ごろに起こる語彙爆発も、相手の表情や口元に注目し、聞き取った音を真似をする、といった行為が欠かせません。

 

相互のコミュニケーションを通じて学ぶ

小さな子どもの言葉の発達には他者とのリアルタイムでの相互作用が大切です。

実際に相互のコミュニケーションは外国語の音韻学習にも効果を及ぼすという研究報告があリます。

つまり、一方的に言葉を浴びせられるよりも、相手とコミュニケーションをとるという経験がさらに子どもの言葉を豊かにするのです。

 

ただ浴びるだけではあまり効果がないといわれている「英語の聞き流し」。

聴力や言葉の発達との関連性から、

  • 子どもにとって雑音になっていないか?
  • 子どもが真似できているか?
  • 一方的になっていないか?

といったポイントが重要だとわかりました。

それでは実際に「英語のシャワー」をうまく活用するにはどうしたらいいのか、一緒に考えてみましょう。

 

2.ポイントを押さえた英語の「聞き流し」方法

実際に聞き流しを実践しようとしても、「どんなものを使えばいいの?」「どうやって実践すればいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
先ほど紹介したポイントに関連付けて、おすすめの聞き流し方法、実施するタイミング、親のかかわり方のポイントの3点を紹介します。
 

2-1.英語聞き流しの方法:子どもが聞き取りやすく興味を惹きやすいものを使う

子どもが聞き取りやすいもの、興味を惹きやすいものには特徴があります。
子どものストレスにならず発達段階にちょうど良い、聞き流しの効果を高める素材を選びましょう。

 

CD・音楽~わらべうたや手遊びうたがおすすめ~

赤ちゃんの言語習得は、はなし言葉の流れリズムやイントネーションを聞き取るところからはじまります。

音程の高低やリズムなどの歌うような語りかけに反応し、長くひきつけられるのが特徴です。

最初は小さな子どもが聞き取りやすく親しみやすい特徴をもった〝わらべうた〟のCDがおすすめです。

■Weesing シリーズ

海外でも人気のある童謡や手遊び歌がたくさん入っているシリーズで最初の流し聞きにおすすめです。

CDと一緒に歌詞の冊子がついているので安心です。

日本では通販サイトや洋書を扱っている書店で購入できます。

>>amazon weesing シリーズ

Weesing の公式HPではではCD音源の試し聞きができますよ。

 

■Super Sinpleシリーズ
小さな子ども向けのシンプルな歌詞が特徴で、とても聞きやすく真似しやすいです。
ママ・パパが歌詞を確認できる冊子がついている点も便利です。
シリーズで季節感のある歌も選べたりで、何種類かあるのも楽しいですね。

>>KIDS MART Super Sinpleのシリーズ

 

「CDを買うのに抵抗がある」という方には、聞き流しとしては気軽に始められるi tunesなどのミュージックアプリやサブスクリプションから試すこともおすすめです。
WeesingもSuper Sinpleもどちらもでも1曲から購入できるので、どこででも気軽に楽しめます。
反応を見てお子さんの好きそうな曲を選んでプレイリストを作って楽しんでみてもいいですね。

 

映像教材~画面の向こうから語りかけてくれるものから始める~

動画サイトの良いところは無料で楽しめて、映像の一つ一つが短めなので試聴時間を調整しやすい点です。

ここではおすすめの映像教材をご紹介します。

■セサミストリート

有名なセサミストリートなどの海外の番組は、子どもの発達ポイントを押さえて作られています。

例えば、画面の向こうから子ども達に語りかけたり、数を数えようと誘ったりすることで、一方通行にならないように工夫されています。

また、一つ一つが短めで色々なコーナーで構成されている点も子どもを飽きさせないよう考えられています。

映像がある点でCDよりも子ども自身が身振りなどで真似しやすいのもおすすめポイントです。

 

■Ms Rachel – Toddler Learning Videos

欧米で人気が高いミス・レイチェル。

大学で音楽教育を学び、ニューヨークの幼稚園で音楽を教えていたという人物で、幼児の言語発達をサポートすることを目的にした動画を配信しています。

口の動きを見せながら語りかけていて、特に小さな子どもが真似しやすいように考えられています。

 

■Super Sinple

先ほどCDを紹介したもののYoutubeバージョンです。

CDと同様、子どもが聞き取りやすいリズムで楽しく歌いかけてくれています。

明るく楽しいアニメーションとともに、真似しやすくわかりやすい振り付けがついているのが特徴です。

動画サイトで映像を見せたり、移動中の車ではCDをかけたりと使い分けができる点も便利です。

映像で自然に真似して覚えた振り付けなどを〝音〟だけでも聞けば反応して楽しめるようになるでしょう。

 

■Blue’s Clues and YOU

ブルーズクルーズはアメリカの幼児番組で、コンセプトは「子供の発達」と「早期幼児教育」です。

青い犬のかわいらしいキャラクターと一緒に、実写の人物が画面からずっと語りかけながらお話が進みます。

お話の中でさりげなく単語に触れたりもするので、おうちでの最初のかけ流しにおすすめです。

子どもがずっと画面に釘付けになるにぎやかな作りではありませんが、穏やかなペースで進んでいくため、逆にかけ流しにはぴったりです。

画面から視線を逸らして別のことをしていても、自然と耳に入っていきます。

無料の動画サイト以外にも、有料のDVDの購入やNETFLIXなどのサブスクリプションもおすすめです。

音楽やショート動画だけでなく、音声を英語に切り替えてストーリーを楽しむことができます。

小さなうちは先ほど紹介した教材や、「おさるのジョージ」「機関車トーマス」などの短いお話を楽しめるものがいいでしょう。

子どもは成長に合わせて興味対象がどんどん変わります。その時の子どもの興味にあった映像教材を選ぶのがポイントです。

現在は日本語版と英語版に簡単に切り替えられるものも多いので気軽に入手できる点がいいですね。
慣れてきたり年齢が上がってきたりしたら、ディズニー映画やとなりのトトロなどの宮崎駿監督の長めの映画なども副音声で楽しんでみるのもおすすめです。

 

2-2.英語聞き流しのタイミング:子どもに無理のないタイミングで

子どもの聴力や発達段階の特徴でお話ししたように、大事なのは聞き流しが雑音にならないことです。
親としては、聞き流しでたっぷり聞かせたいという気持ちが先行し、つい頑張ってしまいがちですが、気をつけたいのは聞き流しのタイミングです。

4つのポイントを紹介するので、実践するときはぜひチェックしてみてください。

ポイント①子どもが疲れていませんか?

小さな子どもはお天気や気温、睡眠時間、ちょっとしたことでも影響を受けやすいです。
子どものその日の体調や様子をしっかり観察しましょう。

ポイント②周りの環境がザワザワと騒がしくないですか?

聴覚が発達途中の子どもはそこにある全ての音が同じボリュームで聞こえています。
英語がしっかりと聞こえる環境を整えましょう。

ポイント③子どもの様子に合わせて、元気なものや穏やかに楽しめるものなどを選んでいますか?

子どもがにぎやかな動画を見る気分でない時もあります。

子どもの気分に合わせて、何を流すのか選んだり、様々なバリエーションを用意しておくことも大切です。

ポイント④聞き流しにちょうどいい音のボリュームになっていますか?

子どもの聴力が大人と同じになるのは10歳を過ぎてからです。
乳幼児期に大音量を長時間聞かせることがないように気をつけましょう。

 

2-3.英語聞き流しでの関わり:双方向のやり取り・声掛けをする

言葉の発達には、聞く・まねる・一方通行でない双方向のやり取りが大切です。

ここでは4つのやり取りのポイントを紹介します

①自然な流れで楽しむ

無理やり聞くように、また観るように促すことは避けましょう。

反応がなく効果が期待できないと親が焦らないことが大切です。

小さなうちは子どものペースで楽しむことが嫌いにさせないいちばんのポイントです。

②反応を待つ

子どもが歌に反応したり、写っているものに反応し共感を求めてきたら答えてあげましょう。

子どもが何かを見て、近くにいる大人に反応する「共同注意」というタイミングは特に効果的です。

ぜひ反応して、声掛けをしてあげましょう。

③間違いを訂正しない

子どもに真似するように言わせたり、間違いを訂正することはおすすめしません。

まずはお子さんが真似をして言ってみたことを「上手だね」と褒めてみましょう。

大好きなお母さんに褒められて嬉しいという気持ちが自信とモチベーションになります。

④親からの声掛けをする

適度に「青いワンワンがいるね、かわいいね」と一緒に見ているものについて、親からも子どもに声掛けをしましょう。

声掛けは日本語でもかまいません。

同じものを共感して楽しむことで、一緒に見ているものと言葉を結びつけるとともに、自分の存在を認めてくれている安心感となります。

そして、聞いた言葉は、ただ見ているだけよりも印象に残りやすく、言語の習得にとって良い刺激になるのです。

 

3.英語の聞き流しの効果を高めるには?

成長期に無理のない適切な時間で、英語の聞き流しを最大限効果的な時間にするのにはどうしたらよいのでしょうか?
聞き流しの効果を高めるポイントをご紹介します。

 

3-1.親が英語を一緒に楽しむことが何よりも大切

子どもの反応を見ながら、スキンシップをとり入れて楽しみましょう

膝に乗せてリズムに合わせて揺らしてみたり、マラカス遊びや手拍子をしたりするのがおすすめです。
言葉は音楽と同じです。

リズムと音程を体に取り込みやすいのと、一緒に触れ合って楽しむことで脳内のオキシトシン(別名:しあわせホルモン)の分泌に効果的で、自己肯定感が高まります。

その結果、聞き流しの教材が、雑音にならず、子どもにとっても楽しいものとなるのです。

 

3-2.映像に出てくるものを実体験で感じる

映像に出てくるものを視覚的に見ているだけよりも、実際に感覚的に触れて五感が刺激されることで子どもの楽しみは大きくなります。
親子で実際にスキンシップを図りながら楽しむだけでも効果的ですが、映像などでマラカスや音の出るものが出てきた時には、子どもの手元にも同じような物があると、真似をしてさらに楽しむことができるでしょう。

特に言葉はリズムと音程で構成されているので、ただ聞くだけよりも英語のリズムを体で体験することが大切です。
同じように、映像に動物が出てきたら部屋にあるぬいぐるみを探して持ってきたりというアクティビティ要素を取り入れてみるのもいいですね。

聞く以外にも「見る」「触る」などの五感を使った遊びもを体験することでさらに単語と物のつながりも掴みやすくなります

あらかじめ何が出てくるかわかっていたら、さりげなく近くに用意してあげるのも効果的でしょう。

 

3-3.英語が日常で話されている環境に参加してみる

これまでにも英語のかけ流しを実践するなら、リアルタイムの双方向のやりとりが効果的ということをお伝えしました。
さらにその効果を上げるには、英語で話しかけてくれる環境に参加してみるといいでしょう。

例えば子どもを対象とした英会話教室や、サークル、プリスクール、身近に英語を話す方がいる環境がある場合はそこに行くのも効果的です。

大人の表情や口の動きを見て、その口の動きと音を真似て声に出すことで子どもの言葉は成長していきます。

映像や音声だけでなく、実際に生のコミュニケーションのやり取りができる環境に参加すると、相手に自分のことを「伝えたい気持ち」や「それに反応してくれたという喜び」がさらに言葉への興味を高めるでしょう。

 

4.こんな時どうする?~イヤイヤ期と英語の聞き流し~

1歳半から3歳はその子のペースでの年齢特有のイヤイヤに翻弄される時期です。
何をしても「いや!」「やめて!」と反応することもあるのではないでしょうか。

親としては一緒に楽しむのが大切とわかっていても、こころが折れそうになることもありますね。

ここではそんなときの対応法を3つご紹介します。

 

4-1.嫌な気持ちをまず受け止める

イヤイヤ期は1歳から3歳まで続きますが、一番のピークは2歳といわれています。
個人差もありますが、まずは子どもの嫌な気持ちを受け止めてあげることが大切です。
穏やかな口調で「そうだったんだね」「そうかそうか、そんなに嫌なのね」「何が嫌なのかなぁ、お母さんに教えて」といったふうに返してみましょう。
大好きなお母さんが気持ちを受け止めてくれたということで落ち着くこともあります。
ですがそれでもうまくいかないときは、成長期のそういう時期なのだと親が理解することが大事です。

例えば、いつもかけ流す時間より前にイヤイヤとぐずる状態だった場合は、気持ちを受け止めてから、逆に気持ちの切り替えにかけ流しの映像を利用するのもい良いでしょう。
楽しい映像を一緒に見ることで、イヤイヤから気持ちの切り替えスイッチが押されるかもしれませんよ。

 

4-2.自分で選ばせる

「どっちがいいと思う?」「今日はどれにする?」といったように、いくつか選択肢を与え、自分で選ばせると満足することがあります。
その子が好きな、興味を惹きやすい選択肢があるとさらに効果的です。

例えば英語をかけ流す前に、一緒に選んで決めてみましょう。
「今日はどれを見る?この前トーマスを見たよね。あれは面白かったよね!トーマスの続きを見る?それとも違うのにしようか?お母さんならこれかなぁ?○○くんはどれがいい?」といったふうにです。

「一緒に選んだけれど、お母さんは自分の気持ちを尊重してくれた!」という体験はモチベーションも上がり、子どもの自己肯定感も高まります。

 

4-3.あえて見ないふりをする

お子さんによっては、あえてそっとしておき、見ないふりをするのも効果的です。
かけ流しをしていて、上手に言葉が出たり、歌ったり、踊ったりしていた子どもに対して、大人が褒めてあげたときに、自分に注目されることを嫌がる子どももいます。
「見ないで!」「あっちにいってて!」などと言い、次からは誰かが見ていることに気づくとあえて反応しなかったりするのです。

反対に「見ててくれなきゃイヤ!ここにいて一緒にやって!」となることもあるのですから、振り回される大人はトホホとなってしまい大変な時期ではありますが、「お、今回はそうきましたか!」とおおらかな気持ちでいることが大事ですね。

1~3歳の子どもの成長過程や変化を理解し、その子に合った対応をして、おおらかな気持ちで英語の聞き流しを楽しみましょう。

 

5.体験談:英語の聞き流しを実践してみて

実際の「英語の聞き流し」はどんな様子か気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは筆者の娘が小さい時にやっていた聞き流しの様子を、効果的だと思った点・気がついた点などを交えてご紹介します。

 

5-1.英語の聞き流しに使用した教材と子どもの様子

①音のみの教材

わが家では、基本的には家のリビングでCDを流していました。
最初は1歳半という小さい頃だったため、CDを流している間も家の中を動き回ったり、色々なおもちゃを出してみたりで、聞いているというよりはやはりBGMになっている状態でした。
知っている歌や聞いたことのある曲や、リズムが良い楽しい音楽が流れると、踊ったりする反応も見えました。
英語というより楽しい音楽に反応していると感じました。

効果的だったのは車の中です。
移動中の車内は密室で他の音がないため、集中するという意識ではなく自然に耳に入ったのでしょう。

私自身も曲に合わせて歌っていると「ママこれ好きなの?」と聞いてきたり、大袈裟に真似すると「変なの〜」と笑ったりしていました。

2歳になるとイヤイヤ期もあり「かけないで!消して!」と嫌がることもありましたが、そのような時は無理せずにやめていました。

続けていくうちに、ご機嫌なときは一緒に歌ったりもするようになり、段々と一緒に楽しめるようになりました。

②映像の教材

選んでいたのは海外の子ども番組や短いお話、トトロや魔女の宅急便などのアニメ映画です。

耳障りにならず、うるさすぎない音量で流しておいたのですが、座ってじっと見ている時があったり、全く違うことをしていながらもたまに気になるとちらっと見るという様子でした。

「わたし見ないから消して」ということもありましたが「お母さんが見たいの。だからこのままかけててもいい?」などと話すと気にせず同じ環境にいて、相変わらずチラチラ見ていたので、耳には入っているのだと思っていました。

 

苦労したこと

筆者の娘が幼い頃は、映像教材といえばビデオやDVDがメインでした。

その点では現在の動画サイトやサブスクのようにバリエーションはなく、何を選ぶかは苦労しました。

ディズニーのキャラクターが出てくるセット教材の一部を購入し、試したこともありました。

内容は子どもの興味を惹くよう魅力的に作られよく考えられていて、娘も最初はキャラクターの可愛らしさや楽しさに夢中になっていました。

しかし年齢が上がるにつれ、別のアニメのキャラクターに夢中になり、ぱったりと興味を失いました。

現在は同じように内容も価格もバリエーション豊富な教材が沢山ありますが、その点で教材を選ぶ際には子どもの興味は変わるということも念頭においておくのは大切なポイントだと感じました。

 

5-2.聞き流しのタイミング

子どもに無理なく親にも無理なく聞き流しを行う場合、日常の「いつどこで」のタイミングがベストかを知っておくことが必要です。

例えば
・車内ではBGMで流す
・一人遊びの時にBGMで音を流したり映像をかけておく
・子どものリクエストがあれば流す
といったことです。

漠然とかけ流すというよりタイミングを見つけておくとリズムもでき、初めての方でも取り組みやすいでしょう。

聞き流すだけでなく、声かけしながら一緒に楽しめる時間がバランスよく取れたら理想ですね。

 

苦労したこと

大変だったのは聞き流しをする時間をいつ取るのか?ということです。

親が仕事や家事をしていると、なかなか一緒に映像を見たり、CDを聞いたりする時間は取りにくいですよね。

さらに本人や兄弟が保育園・幼稚園に通い始めると、帰宅後の慌ただしい時間の中でということになります。

テレビやプレーヤーだけではなく、ipadのような、空き時間にどこででも視聴できるものがあると工夫できると思います。

 

5-3.英語のかけ流しを実践してよかった点

我が家では、娘に聞かせるというより、「お母さんが好きだからかけている」というスタンスで娘に聞かせていたのはよかったと感じます。
そのため、日常に英語が普通に流れていても嫌がることはありませんでした。

娘は気になると「これってなあに?」と言葉の意味を聞いてきたり、適当に真似て一緒に歌ってみたりしていました。

3歳頃でしたが、『となりのトトロ』を英語版でかけていた際に、この歌を「一緒に歌いたい!なんて言ってるの?教えて」と子どもからのリクエストがありました。
筆者が英語の歌詞を書き取り、読みながら確認していると「違うよ、そんなふうに言ってないよ、こうだよ」と自分が耳から聞いたそのままを言ってお互いに笑ったりと一緒に楽しみながら英語に触れることができました。

その際の娘の発音はやはり音源そのものを真似たものでした。

『魔女の宅急便』を見た時は、パン屋の女性が赤ちゃんのおしゃぶりを渡すシーンで「赤ちゃんのおしゃぶりってパシファイヤっていうんだね」と娘が一言。

映像教材を使うと、絵と音により単語が結びついた様子がみられました。

私があえて「え?そんなふうに言ってた?よくわかったね!すごいね!他にも教えてね」などと声掛けをしたら嬉しそうにしていました。

彼女なりに言葉に興味を示しているんだなと確信した瞬間でした。

 

5-4.英語の聞き流しに効果はあるの?

やはりわかっていても親として気になってしまうのが「効果はあるの?」という点ですよね。

有識者の見解では家庭で少し聞き流しをしただけでは効果はそれほど出ないと言われています。

実際に私が試していた時は、映像をかけ流すと気が向くときにはじっと見ていていましたが、それも短時間で効果的な印象はその時にはあまり受けませんでした。

音というよりも、日本語も英語も関係なくその映像に興味を示しているという様子でした。

反応が目に見えて出てきたのはやはり2歳をすぎて言葉がいよいよ出始めてからです。

知っている歌が流れれば真似をしてみたり、画面に映るものに反応したり、年齢が上がっていくにつれ感想を言ったり、質問をしてきたりと言葉に興味を示していた様子が伺えました。

子どもの反応からの目にみえる効果を期待しすぎずに長い目で、一緒に楽しむことを最優先にするのが大切です。

英語の聞き流しは子どもとのコミュニケーションを図るための1つの手段として利用するのがいいでしょう。

 

6.英語の聞き流しは、子どもの成長や興味に合わせ、効果的なサポートを取り入れて楽しもう

英語の聞き流し、いわゆる「英語のシャワー」は、

  1. 子どもが聞き取りやすく興味を惹きやすいものを使う
  2. 子どもに無理のないタイミングを選ぶ
  3. 親が英語を一緒に楽しむことが何よりも大切

の3つを押さえて実践してみてください。

親子で楽しむ時間を正しく意識的に取り入れてそれを実践することは決して無駄ではなく、子どもの言葉の習得とともに親子の絆や自己肯定感を高める助けとなるはずです。

その中で、英語が身近にあり、それを親子で楽しめる環境は、将来子どもが英語への苦手意識を持たない自信につながる土台作りになってくれることでしょう。

 

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主な参考文献
・寺田奈々(2022)0~4歳 ことばをひきだす親子あそび: 子どもとのコミュニケーションがどんどん増える!
・小田せつこ(2019)子どもの未来を広げる「おやこえいご」 ~バイリンガルを育てる幼児英語メソッド~
・日本赤ちゃん学会 監修(2016)乳幼児の音楽表現 赤ちゃんから始まる音環境の創造 中央法規
・今福理博(2019)赤ちゃんの心はどのように育つのか:社会性とことばの発達を科学する
・針生悦子(2019)赤ちゃんはことばをどう学ぶのか

 

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