
朝ご飯の効果!食べない理由と影響│簡単に準備できるおすすめ朝食も紹介
この記事を書いた人


狩野淳
- 公認心理師
- 臨床心理士
大学、大学院にて発達心理学と臨床心理学を専攻していました。
臨床心理士と公認心理師の資格を保有しております。
子ども達とその保護者の方の支援を仕事にしており、子ども達へは主に応用行動分析を認知行動療法用いて、保護者の方にはブリーフセラピーを使ったアプローチを行っています。
もうすぐで1歳になる男の子がいて、毎日癒されています!
小さい子どものいる家庭において、1番バタバタする時間が「朝」です。
家を出る時間が決まっているのになかなか起きてくれず、せっかく用意した朝ご飯の進みが悪い…。
本当はもっと優しい気持ちで過ごしたいのにどうしてもイライラしてしまう。
こんな気持ちになるなら朝ご飯を用意しなくてもいいのかな…。
このように悩んでしまうこともあるのではないでしょうか?そのようなお悩みは、一緒に改善していきましょう。
この記事では、朝ご飯のメリットと食べないデメリットについて改めて確認し、子どもが朝ご飯を食べない理由や改善策に加えて、短時間でできる朝ご飯メニューを紹介します。
朝ご飯の重要性を確認しながら、子どもと楽しく朝ご飯を食べるにはどうすればいいのかについて考え、少しでも朝の時間にゆとりが持てるようにしていきましょう。
目次
1.朝ご飯を食べるメリット、食べないデメリット
はじめに朝ご飯を食べることで得られるメリット、食べないことで生じてしまうデメリットについて解説していきます。
なんとなくご存じの方もいらっしゃると思いますが、再度確認していくことで改めて朝ご飯の大切さ、子どもへの影響について考えるきっかけになると嬉しいです。
1-1.★食べるメリット①:集中力と記憶力の向上
朝ご飯を食べる事で得られるメリットの1つ目として「集中力と記憶力の向上」が挙げられます。
私たちは、脳を常に活動させることで生命活動を維持していますが、脳を動かすには多くのエネルギーが必要です。
寝ている間に使ったエネルギーを朝ご飯で補充することで、脳は高いパフォーマンスを発揮することができるのです。
特にパフォーマンスの差が出やすいのが集中力と記憶力です。朝ご飯を食べないとなんとなくボーっとしてしまい、せっかくの学びの時間を無駄にしてしまいます。
周囲からも「できない子」「物覚えの悪い子」として認識され、本人もそのように思い込む可能性があります。
朝ご飯は子ども達の活動だけでなく、精神面でのよりよい成長という観点からも必要不可欠です。
1-2.★食べるメリット②:生活リズムの調整
メリットの2つ目は「生活リズムの調整」です。
私たちの体には「体内時計」と呼ばれる機能があり、25時間周期で睡眠やホルモンの分泌などを行うようになっています。
しかし1日は24時間ですのでどうしてもズレが生じてしまいます。このずれが進むと夜眠れなくなったり、日中に眠くなったりしてしまいます。
そこで重要になってくるのが朝ご飯です。朝ご飯を食べることで体内時計がリセットされ、適切な時間に眠くなる、朝すっきり起きることができるようになります。
1-3.☆食べないデメリット①:筋肉量の低下
次に朝ご飯を食べないことで生じてしまうデメリットについて紹介していきます。
1つ目が「筋肉量の低下」です。名古屋大学大学院が行った実験では、朝食を食べるマウスと食べないマウスを比較したところ、朝食を食べないマウスは体重が6%増加し、筋肉量が6%減少することを明らかにしました。研究グループは人間にも同じことが起こる可能性があるとしています。
成長期の子どもにとって筋肉は重要な働きをします。筋肉がないと姿勢を保てず椅子に長時間座ることができない、疲れやすくすぐに横になってしまうなどと言った行動に繋がる原因になります。
また、必要以上に脂肪がついてしまうことで体を動かすことが億劫になり、ますます脂肪がつきやすくなってしまう、周囲から容姿をからかわれて対人関係につまずくといった問題を引き起こす可能性があります。
1-4.☆食べないデメリット②:便秘になりやすい
デメリットの2つ目が「便秘になりやすい」です。
朝ご飯を食べる事で腸が刺激され、老廃物が体の外に出されます。しかし朝ご飯を抜いてしまうと長時間便が体の中に留まるため、硬くなり、便秘に繋がってしまうのです。
便秘になると腹痛や吐き気だけでなく、イライラしやすくなったり、寝つきが悪くなったりと精神的に不安定になる可能性があります。
忙しいとついつい朝ご飯を抜いてしまいたくなりますが、朝ご飯には多くのメリットがあります。
また朝ご飯を食べないデメリットは子供の成長を阻害するだけでなく、精神面にも悪影響を及ぼしかねませんので、ぜひ朝ご飯の時間を作ってあげてください。
2.子どもが朝ご飯を食べない理由は?
朝ご飯の重要性について確認してきましたが、親がいくら食べさせたいと思っても子どもが食べてくれるとは限りませんよね。
どうして朝ご飯を食べてくれないのか、頭を抱えてしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで次に子どもが朝ご飯を食べない理由について解説していきます。
2-1.理由①:食べる時間が短い
朝ご飯を食べない理由の1つ目は「食べる時間が短い」です。
平日の朝は通園通学の時間が決まっているためゆっくりご飯を食べることができません。
どんなに栄養バランスや食事量に気を遣ったとしても、時間がなければ食べきることはできないでしょう。
時間がないからと言って早く食べるように急かすと喉を詰まらせる可能性もあります。そのためきちんと食事時間を確保した上で子どもを起す時間を決めていく必要があります。
お子さんにもよりますが、少なくとも30分程度はご飯を食べる時間を用意してあげてください。
とはいえ、「起きる→朝ご飯を作る→30分食べる時間を確保」だとかなり時間が掛かってしまうので、これから紹介する時短レシピを活用する、前日にある程度用意しておくなどの工夫を行えるといいですね。
2-2.理由②:起きてすぐに食べられない
2つ目の理由は「起きてすぐに食べられない」です。
子どもの中には「起床してすぐにはのどを通らない」「起きてすぐに食べると気持ち悪くなる」という子もいます。
この場合は身体が完全に目覚めておらず食欲が出ない、前夜遅い時間に食事をすることで食べられる状態にないなどの可能性が考えられます。
無理に食べさせると朝ご飯に対してマイナスな印象をもつようになり、ますます食べなくなってしまいます。
夜遅い時間に食事を取らせないようにし、朝起きた後は先に準備や着替えをする、食器を運ぶなどの簡単な手伝いをするなどして起きたあとに体を覚醒させ食べられる準備をする時間を作ってあげるといいでしょう。
2-3.理由③:1人で食べるのが寂しい
最後の理由は「1人で食べるのが寂しい」です。
この場合は「お母さん、お父さんともっと一緒にいたい」という気持ちからわざと朝ご飯を食べないで「まだ食べてないの?」と両親からの注目を集めようとする心理が働いていることが多いです。
一緒に朝ご飯を食べてあげられたら1番いいのですが、時間的に難しいなら「ここまでは1人で食べてね」「もう少ししたら一緒に食べられるから先に○○だけ食べててね」と約束をして可能な限り時間を作ってあげましょう。
また、夜の時間にたくさん時間を作ってあげることで、「一緒にいなくてもお母さん、お父さんは自分の事を愛してくれている」ことを感じてもらうことで徐々に1人でも食べることができるようになるでしょう。
3.短時間で用意できる朝ご飯を紹介!
朝ご飯を食べない理由でも触れましたが、朝は時間がないため調理に充てられる時間はほとんどありません。
また朝ご飯の重要性は分かっていても、具体的にどんなものを作ればいいかわからない方もいると思います。
そこで時間のない朝でもぱっとできる簡単朝ご飯メニューを紹介します。行政が推奨しているメニューですので栄養面も問題ありません。ぜひ参考にしてください。
3-1.時短朝ご飯①:バナナきな粉ヨーグルト
時短朝ご飯の1つ目は「バナナきな粉ヨーグルト」です。
▽材料
- バナナ 1本
- プレーンヨーグルト 大さじ4~6
- きなこ 小さじ2
お好みで砂糖やハチミツをかけても美味しいですよ。
▽作り方
①バナナは1cmくらいの輪切りにする
②器に①を入れ、ヨーグルトをかける
③仕上げにきなこをかけて、完成
時間としては2分程度でできます。時間のない朝でもサッと作ることができますし、バナナにヨーグルトですので朝から食欲のない子どもでも喜んで食べてくれるのではないでしょうか。
他の果物を加えたり、シリアルで食感に変化をつけたりとアレンジの幅も広いです。
3-2.時短朝ご飯②:レンジチーズオムレツ
2つ目は「レンジチーズオムレツ」です。
▽材料
- 卵 2個
- スライスチーズ 2分の1枚
ケチャップやソースをかけてもいいでしょう。
▽作り方
➀耐熱容器に卵を割り入れ、よくときほぐす
②ちぎったスライスチーズを①にいれる
②ラップをかけ、600Wの電子レンジで1分30秒ほど加熱し、加熱が終わったら1分ほど置いておき、完成
電子レンジで温めている間にレタスやトマトを添えてもいいですね。
こちらのメニューは小学生でもできますので、休みの日に練習しておけば自分で作ってくれます。
子どもにとっては朝ご飯を食べられるだけではなく「朝ご飯を自分で作れた喜び」や「両親から褒められる・感謝される」など精神的にもポジティブな影響を及ぼすのでぜひ試してみてください。
4.朝ご飯を食べて子どもの発達を促していきましょう
今回は朝ご飯の重要性や朝ご飯を食べないことで子ども達に生じる影響、子どもが朝ご飯を食べてくれない原因とその解決方法、そして時間のない朝でもすぐにできる時短レシピについて紹介しました。
朝ご飯は子どもの健やかな心身の成長にとって必要不可欠です。
忙しい朝の時間にモタモタしている子どもを見るとついついイライラしたり、朝ご飯を食べさせるのを面倒に感じてしまうこともあるかもしれませんが、今回紹介したことも参考にして、ぜひ朝の時間を子どもと一緒に楽しんでください。
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主な参考文献
・名古屋大学大学院生命農学研究科栄養生化学,2022
子どもの食に関連するトピックをご紹介!
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