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【3・4歳】自分でご飯を食べない理由と親ができる効果的な対策

この記事を書いた人

白山七衣 白山七衣

白山七衣

  • 心理カウンセラー
  • 幼児教室講師

メンタル心理カウンセラー、日本語教育能力検定の資格所持。

幼児教室講師をはじめ、オンライン講師、家庭教師、添削指導者として0歳から18歳までのお子さんの教育や学習サポートの仕事に長年携わってきました。

現在は、主に教育ライター、子育てカウンセラーとして活動しています。

お子さんたちの学びや成長、保護者の皆様のお悩みに役立つ記事をわかりやすく丁寧にお伝えしていきたいです。

休日は自然の中でお散歩したり、スイーツの食べ歩きをして、リフレッシュしています!

3~4歳頃になり、もうすぐ入園・入学を控えているのに「食べさせて」と言って自分でご飯を食べないことに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

園では自分で食べているのに、家では一人で食べなくて困っている方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、そんなお悩みを持つ方に向けて、子どもが自分で食べない理由や、自分でご飯を食べるようになるための家庭での関わり方について紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

目次

1.子どもが自分でご飯を食べない理由

子どもがなかなか自分でご飯を食べないのには、どのような理由があるのでしょうか。

ここでは、自分でご飯を食べない理由を6つご紹介します。子どもの様子を観察しながら確認してみましょう。

 

1-1.スプーンやフォークを使い慣れていない

まだスプーンやフォークを使い慣れていないことはありませんか?

道具を使って食べることに慣れていないと、食べるのが面倒に感じ、自分で食べずに「食べさせて」と言ってくる場合があります。

 

1-2.食事の量が適量でない

食事の量が子どもに合っていないことはありませんか?

体格にも個人差があるように、食事の適量も子どもによって異なります。子どもにとって食事の量が多すぎる場合、自分で食べるのを嫌がることがあります。

 

1-3.食事のリズムが整っていない

夜寝る時間が遅くて朝食の時間にまだ眠い、食事の時間がばらばらなど、生活リズムが整っていないことはありませんか?

生活リズムが整っていないと、食事のリズムもうまく作れず、食事前におなかがすいて間食が増えたり、おなかがすいていないのに食事の時間になってしまったりします。その結果、食べる意欲がわかず、自分で食べない場合があります。

 

1-4.食事以外のことに興味が行ってしまう

食事中にテレビがついていたり、食事をする部屋におもちゃが散らばっていたりしていませんか?

食事中に子どもの興味を引くものが周囲にあると、食事に集中できず自分で食べないことがあります。

 

1-5.ママ・パパに甘えたい

ママ・パパが忙しくて子どもとしっかり向き合う時間が取れていないことはありませんか?

食事時間は、普段忙しいママ・パパがそばにいて構ってくれる大切な時間でもあります。甘えたい気持ちから「食べさせて」となり、自分で食べないことがあります。

 

1-6.食への関心がわかない

好きな食べ物がない、食事の時間が楽しみではないなど、食への関心が薄いことはありませんか?

食への関心が低いと、自分で食べたいという意欲がわかず、自分で食べようとしない場合があります。

 

2.子どもが自分で食べるようになるための家庭での関わり方

子どもが自分で積極的に食べるようになってくれたらうれしいですね。

ここでは、子どもが自分で食べるようになるための家庭での関わり方について紹介します。

 

2-1.食べやすくなる工夫をする

①遊びの中で道具を使う遊びを取り入れる

道具を使ってものを入れたり出したり、動かしたりする遊びを取り入れてみましょう。

まずは、ペグ差しなどで、細い棒を指先でつまんで操作することから始めるとよいでしょう。手の動きが柔軟になり、指先が少しずつ器用になってきたら、スプーンで豆やビーズを入れ物に移す遊びや、子ども用の大工道具のおもちゃでごっこ遊びをしてみましょう。

道具を使う感覚に慣れてくると、スプーンやフォークも上手に扱えるようになります。

<おすすめのおもちゃ>

■ハバ ペグ遊び にじいろリング 

ペグと呼ばれる細い棒を穴に差し込んだり、リングを棒にはめたりして遊びます。この遊びは、手の柔軟な動きや手と目の協応が必要です。スプーン・フォークを使う前の指先トレーニングにもなります。

 

■大工さんキット

トンカチ、ドライバー、スパナなど大工道具を使ってねじを差し込んだり、様々な形を組み立てたりして遊びます。

道具を使って組み立てるので、手で直接組み立てる積み木やブロックに比べて、より手先の器用さが必要になります。

道具を使ってたたく、ねじる、引き抜くなどの動作を通して、手の柔軟性や指先の器用さが養われます。

 

②子ども用の握りやすく食べやすいスプーン・フォークを用意する

食べやすくなるように、子どもの手の大きさに合ったスプーン・フォークを用意しましょう。3~4歳の子どもでも握りやすく設計されたスプーン・フォークもあるので試してみるのもよいかもしれません。

<おすすめのスプーンフォーク>

■EDISONmama(エジソンママ) フォーク&スプーン 

自分でご飯を食べる練習をする子ども向けに作られたフォークとスプーンです。サイズが子どもの手に合って握りやすく、フォークやスプーンの形状が食べ物をすくいやすく口に入れやすいように設計されています。

フォークは麺類でもこぼれにくい工夫がされているので、食べやすいです。「自分で食べられた」という達成感を感じられて、食べることが楽しくなるでしょう。

 

③一口大など、食べやすい大きさにする

食べ物を食べやすい大きさにしておくのも効果的です。一口大程度にしておくと、フォークで刺しやすく口にも入れやすいですね。

 

2-2.食事が楽しみになる工夫をする

①買い物や野菜洗いのお手伝いなど、食材から触れる経験をさせる

買い物や食材を洗うなど簡単なお手伝いを通して、調理前の食材を見たり触れたりする経験をさせましょう。食材の香りや手触りを楽しむことで五感が刺激され、食材や食への興味が高まります。

②食事の準備を手伝わせる

食事前のお手伝いは、「これから食事だな」「楽しみだな」という気持ちの準備になります。スプーンやフォークを出して並べるなど、できることをやらせてみましょう。準備していると料理のいい香りがただよってきて、「おなかがすいたな」「早く食べたいな」という気持ちが高まるでしょう。

③お気に入りの模様やキャラクターの食器を用意する

子どものお気に入りの模様やキャラクターの食器を用意するのも、食事が楽しみになる工夫の1つです。大好きなキャラクターのお皿に盛られているだけで、食事の時間が楽しくなるでしょう。

④メニューのリクエストを聞く

食べ物の好みが出てきたら、ときどきメニューのリクエストを聞いてみましょう。「今日は○○ちゃんの好きなハンバーグにするね」などと伝えると、食事時間を楽しみに待つようになります。

 

2-3.食べる意欲を引き出す工夫をする

①生活リズムを整える

まずは早寝早起きで生活リズムを整えましょう。食事時間もなるべく毎日同じ時間にするとよいですね。毎日の生活リズムが整うと、食事の時間におなかがすいて食べたい気持ちになり、しっかりと食事をとることができます。

②食事の環境を整える

食事の時間にテレビをつけたり、食事をする部屋におもちゃが散らばっていたりすると、食べることに集中できません。食事のときは、食卓だけに集中できる環境を整えましょう。

③家族そろって食事をする

家族そろって楽しく食事ができるとよいですね。大人がおいしそうに食べている姿をみて、子どもも食欲がわいてきます。スプーンやフォークの使い方も大人を見てまねているうちに上手に使えるようになってくるので、ますます食べることが楽しくなるでしょう。

④手でつかんで食べられるものも用意する

スプーンやフォークを使い慣れていない間は、小さいおにぎりなど手でつかんで食べられるものも用意しましょう。多少こぼしたり、汚したりしても叱ったりせず、食べることを楽しんでいる様子を見守りましょう。

⑤一人で食べられたらたくさん褒める

子どもが一人で食べられたら、たくさん褒めてあげましょう。褒められることで自信がつき、さらに自分で食べようという意欲が高まります。

⑥公園でお友達と食べるなどいつもと違う雰囲気を楽しむ

ときには公園でお友達と食べるなど、いつもと違う雰囲気で食べるのもよいですね。リラックスした楽しい雰囲気の中で食事をすることで、食べる楽しさを感じられるようになります。

 

3.自分で食べない子どものお悩みQ&A

ここでは、自分で食べない子に関するよくある質問についてQ&A形式でお答えします。

 

3-1.園では一人で食べるのに家では自分で食べないときはどうする?

園では一人で食べるのに家では自分で食べないというお悩みも多いようです。自分で食べられるはずなのに、一人で食べない様子を見るとイライラしてまうこともあるでしょう。

でも、ママ・パパが怒ってしまうと、子どもはますます自分で食べなくなってしまうこともあります。「少し甘えたいのかな」と考えて、無理に一人で食べさせようとしないようにしましょう。隣で手を添えて食べるのを手伝い、少しずつ自分で食べるように促していくとよいでしょう。

また、食事以外の時間にたっぷりと甘えさせてあげることで、子どもは心が満たされて、自分でできることは自分でやろうとするようになるでしょう。

 

3-2.いつから一人で食べられるようになる?

子どもが一人で食べられるようになるタイミングは個々の成長によって異なります。

食べ物に関心が出てくると、唾液が増えたり、自分で食べ物を触ろうするようになります。離乳食が進む8~9か月頃には手づかみ食べを始める子どももいます。

一般的に、2歳頃になると手づかみ食べからスプーンやフォークを使って自分で食べられるようになります。子どもの成長に合わせてゆっくりとサポートし、見守りましょう。

 

3-3.スプーンや箸の持ち方はいつから教えたらいい?

スプーンや箸を使って食べられるようになるためには、手指を自由に動かせるようになることが大切です。まずは、手や指先を使うおもちゃでたくさん遊びましょう。

1歳頃から、大人が手を添えてスプーンを持つ練習を始めるとよいでしょう。最初はスプーンの柄を上から握る「上手持ち」、次に下から握る「下手持ち」、そして大人と同じように指先でえんぴつを握るような持ち方へと発達していきます。

スプーンやフォークを上手に使えるようになったら、箸を使う練習を始めるとよいでしょう。指の位置や、持ち方を教えて、子ども用の箸や練習箸を使って練習するのが効果的です。

3歳頃から箸を使える子もいますが、焦らず、小学校に上がるまでに使えるようになれば十分と考えましょう。子どもの成長に合わせて、少しずつ練習を進めていくことが大切です。

 

3-4.自分で食べない子どもにイライラするときは?

毎回「食べさせて」と言ってきたり、自分で食べようとしなかったりすると、ついイライラしてしまいますよね。

子どもが自分で食べられるのに、「食べさせて」と言ってくる場合は、甘えたい気持ちや、自分に注目してほしい、構ってほしいという気持ちが隠れていることがあります。叱ったり、拒否したりせず、子どもの気持ちに寄り添って対応しましょう。

一人で食べられたらたくさん褒めてあげましょう。必要に応じて手を貸してあげることも大切です。この繰り返しで、徐々に自分で食べるようになっていきます。

自分で食べようとせず、食べ物で遊んでしまう場合には、「もうおなかいっぱいなのね?じゃぁ、片付けるよ。」と言って片付けましょう。

ご飯を食べないと心配かもしれませんが、1日の中である程度食べて元気に過ごしている様子なら大丈夫です。無理やり食べさせなくても、おなかがすけば自然に食べたくなるだろうと、ゆったりした気持ちで見守りましょう。

 

4.家族で楽しい食事時間を過ごそう

子どもが自分で食べるようになるためには、食事時間が楽しいと感じられることが一番です。

大人がおいしそうに食べているのを見たり、家族やお友達と楽しく食事をする経験が、子どもの食に対する関心を高め、自分で食べたいという意欲につながります。

できるだけ家族そろって、楽しい食事時間を過ごせると良いですね。
 

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