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蝶々結びの分かりやすい教え方と練習方法を現役保育士が《写真》で紹介!

この記事を書いた人

宮先惟之 宮先惟之

宮先惟之

  • 保育士

保育所や子ども園にて15年間勤務。

主に、3〜5歳児のクラス担任や障がい加配保育士をしてきました。

2児の父でもあり、子育ての大変さや楽しさを感じながら、日々子どものやる気を引き出す環境作りや言葉のかけ方を工夫しています。

「蝶々結び方を教えたいが、どうしたらいいか分からない」「そもそもいつからできるようになるの?」と思ったことはありませんか?

就学を控えたお子さんの場合、給食エプロンなど、小学校で蝶々結びが必要な場面で困るのでは?と感じますよね。

一見教えるのが難しそうな蝶々結びですが、教え方次第ですぐに覚える子もいますよ。

教えるコツは、子どもにとって分かりやすい言葉がけと準備物です。

本記事では、現役の保育士である筆者がこれまでの保育や自身の子育ての経験を踏まえて、蝶々結びができる時期の見極めや、分かりやすい教え方をお伝えします。

ご紹介する練習方法はどれも身近なものを使って行えるので、ぜひ試してみてください。

6歳~8歳頃の子どもに効果的ですよ。

 

目次

1.蝶々結びは何歳から教えるのがいい?

はじめに、蝶々結びを教えるおすすめの年齢についてお話します。

 

1-1.6歳頃がおすすめ

子どもに蝶々結びを教えるのは、6歳頃がおすすめです。年長クラスや小学1年生のときですね。

6歳頃は、指先の細かな動きが可能で、結び方の理解やイメージが持てる年齢です。

作りたいものをイメージしながらはさみやのりを使って作ったり、描いた絵をはみ出さずに色を塗れるのもこの年頃の特徴ですね。小さいパーツを組み合わせるレゴブロックやLaQ(ラキュー)を楽しむ子も多いでしょう。

蝶々結びは、教えてすぐにできるようになる子どもは少ないですが、何度か回数を重ねることで覚えられます。

実際、保育現場で年長児にお箸が入った巾着袋の紐(アクリル素材)を使って蝶々結びを伝えた際に、約半数は結び方をマスターしていました。

年長児にとって保育現場では蝶々結びの必要性が高くないことから、覚えるまで細かく教えることはせず結び方の紹介と簡単な実践に留まりましたが、覚えた子の多さに驚きました。

 

1-2.年齢はあくまで目安

保育現場で子どもに伝えたとき、個人差に驚いたことも覚えています。

これまでの生活で紐に親しみをもっているか、結び方のイメージを持てるか、指先が器用に動くかなど、子どもの育ちは様々でした。

必ずしも6歳頃で蝶々結びが覚えられるとは限りません。年齢はあくまでも目安ですので、蝶々結びを教えたときの子どもの反応を見ながら、伝える時期を考えても良いでしょう。

興味が全くないのに無理やり教えては、逆効果です。子ども自身が「結び方を覚えたい」と考えることや、「何となくやってみたい」と思える環境作りが大事ですね。

 

1-3.「固結び」が蝶々結びの第1歩

さて、蝶々結びの前段階として覚えておきたい結び方があります。

蝶々結びの1番初めにする工程、「固結び」ですね。

蝶々結びを子どもに教える場合、初めから最後までを1度に伝えると混乱し、整理できなくなるため、1つ1つ抑えながら進めていきましょう。

【固結びの教え方】
①2つの紐を交差する。

②交差した部分の上にある紐を2つの紐の間に通し、引っ張る。

③完成

 

2.保育士おすすめ!蝶々結びの教え方

それでは、いよいよ保育士おすすめの蝶々結びの教え方を紹介します。

子どもにとって分かりやすい言葉がけも、参考にしてみてくださいね。

 

2-1.【STEP1】準備するもの

まずは、準備するものをお伝えします。

お家にある身近なものや、100円ショップなどで簡単に手に入るものですよ。

 

2-1-1.カラーひも2本、セロハンテープ

【準備するもの】
・カラーひも2本
・セロハンテープ
・はさみ

※カラーひもは、50cm程の長さに切ったものを使用します。紐が短いと結びにくので、50cmあれば安心です
※カラーひもの色は、はっきり見分けがつくような違った色(赤と青、黄と緑など)が良いでしょう

 

2-1-2.環境

次に、環境を作りましょう。

画像のように、ひもの端をしっかりとセロハンテープで止めたら、準備完了です。

 

2-2.【STEP2】結び方を見せる

まずは、大人が手をゆっくり動かしながら、子どもに結び方を見せましょう。ポイントは、「こんな結び方知っているかな?」と楽し気に伝えることですよ。楽しい雰囲気だと、子どもは興味を持ちます。

反対に、覚えてもらおうとして説明が多くなると、子どものやる気が減るため、気をつけましょう。ここでは、子どもが蝶々結びを何となく知れたら大丈夫です。

 

2-3.【STEP3】大人と一緒にやってみる

次は、子どもの手をとって蝶々結びを作ってみましょう。大人は、お子さんの後ろから手を添えて、一緒に紐を持ちます。

①先ほど紹介した固結びを作る

②右手で輪を作る

③作った輪に、片方の紐をかける

子どもには「作った輪っかの周りを、もう1つのひもが通ります」と伝えると、理解しやすいです。

④紐をかけると、トンネルができたことを知らせる

「2色の紐でできたトンネルはどこかな?」というと分かりやすいですよ。

⑤右手で作っていた輪を左手に持ち替える

⑥先ほど作ったトンネルの中に見える片方の紐を引っ張る

⑦完成

 
ポイントは、⑤の輪の持ち替えと、⑥の紐を通す作業です。

この工程は、紐が「どのように動いて蝶々結びができるか」を理解するのに役立ちますので、ゆっくり子どものペースに合わせて行いましょう。

ここが理解できると、1人で結べるようになりますよ。一緒にする場合も、楽しい雰囲気で行ってくださいね。

短い言葉で説明する中で、回数を重ねていくと良いでしょう。

 

2-4.【STEP4】1人でチャレンジ

最後は、蝶々結びを1人でできるか挑戦です。子どもの様子を見ながら、頑張る姿を励ましていきましょう。

もし、お子さんが迷っていたら途中で手を添えて一緒にやってみてくださいね。すぐにできなくても、大丈夫ですよ。

1人でできたら、いっぱい褒めて自信をつけてあげましょう。

 

3.蝶々結びを実践してみよう!

蝶々結びができるようになったら、生活の中で実践していきましょう。覚えたことも行う機会がないと、忘れてしまいます。

ここでは、蝶々結びを行う機会を紹介しますね。

 

3-1.巾着の紐を結ぶ

給食の用意が入った袋の紐を蝶々結びしてみましょう。巾着袋の紐は、先ほど練習した紐と同じ素材であることが多いので、結びやすいですよ。

保育現場の場合は園にもよりますが、蝶々結びをする機会があるとしたら、巾着袋くらいです。

紐が短いと結びづらいので、紐が長めのものを用意してあげると良いでしょう。

 

3-2.エプロンの紐を結ぶ

おうちの人のお手伝いでエプロンを着る機会はありますか?子ども用のエプロンはマジックテープでとめるものが多いですが、今は紐を体の前で結ぶものもありますよ。

蝶々結びをできるようになった子どもは、得意げに結べることを教えてくれたり、やってみせてくれたりします。できることが嬉しいのですね。

着るのが楽しいエプロンがあれば、お手伝いも良い調子でできるでしょう。

ちなみに、筆者の娘は、甚平を自分で着たい気持ちから蝶々結びを覚えました。

好きな服は、子どものやる気を引き出すんですね。

 

3-3.水着の紐を結ぶ

小学校に入ると、夏に水泳の授業がありますね。水着の紐も蝶々結びをする良い機会です。

「学校でちゃんと結べるかな?」と心配になる方もおられるでしょう。ぜひ、一度結べるかチャレンジしてみてください。

幼児のお子さんと温水プールによく行かれる方は、蝶々結びを知る良い機会かもしれませんね。

 

4.蝶々結びにつながる意外な方法

最後に、少し別の角度から蝶々結びにつながる方法をお伝えします。

2.保育士おすすめ!蝶々結びの教え方で紹介した方法と併用できると良いでしょう。

 

4-1.紐に親しむ

子どもが紐を触る機会は、あまり多くありませんね。

紐に親しむ機会を持つことで、紐を身近なものと思えたり結ぶことに興味をもったりできますよ。

紐を使ったおもちゃのおすすめは「幼児のパズル道場ステップひもとおし」です。

写真のものは、筆者の子どもがよく遊んでいたものですが、現在は、新装版が出ているようです。ほかにも、積み木の間にひもを通す遊びをしていました。

遊びは、楽しむ中で自然とものに慣れ親しめるから良いですよね。

新装版はこちら
>> 幼児のパズル道場 ステップひもとおし 新装版

 

4-2.指先を使って遊ぶ

紐を扱うときに、大事になるのが指先の感覚です。

指先が器用に動かせることで蝶々結びもできますが、お子さんの指先の発達はいかがでしょう?指先は、使えば使うほど発達していきますよ。

指先の発達や指先の感覚については下記の記事もぜひご覧ください。

 

5.楽しみながら蝶々結びをマスターしよう!

蝶々結びは、これまで紐を使う経験が少ない子どもにとっては難しいことです。ぜひ、楽しい雰囲気を作って取り組めるようにしましょう。

「何でできないの?」と責めては、子どもはやる気をなくしますので、気をつけたいですね。

成長する我が子を見守りつつ、新しいことができた喜びを分かち合っていきましょう。

 

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