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日にち感覚が身につくのは何歳から?子どもの発達段階を踏まえながら、元保育士が解説

この記事を書いた人

工藤りえ 工藤りえ

工藤りえ

  • 幼稚園教諭
  • 保育士

幼稚園・こども園にて12年勤務。主にクラス担任と障害児保育を経験してきました。

特に障害児保育に関心を持ち、子どもの自己肯定感を高める関わり方を勉強しています。

小1・2歳の兄弟がおり現在は、ママ向けWebマガジンや保育メディアなどで記事執筆を行っています。

得意なことは、ダンス、歌遊び、読み聞かせ、リトミックです。

「昨日や明日がわからない」「カレンダーを理解していない」など、子どもと過ごす毎日の中で、日にちの感覚がないお子さんに対するお悩みはありませんか?

今回は、日にちやカレンダーを理解する子どもの発達目安や、お家でできる日にち感覚の育て方を紹介します。

「何歳頃から日にちの感覚が身につく?」「ママやパパが教えてあげられる方法はある?」といった疑問に寄り添い、子どもの発達と日にち感覚の関係についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!

 

目次

1.子どもに日にち感覚が身につくのはいつから?

「明日は運動会だね」「○日はお楽しみな予定があるよ」など、子どもと会話が成り立つようになると、過去や未来について話をする機会が増えますよね。そんなとき、子どもがピンときていないことに不安になるママもいるでしょう。

5歳(平均5歳6ヶ月)と6歳(平均6歳9ヶ月の小学生)の子どもにカレンダーや曜日について質問し、正解率をまとめた研究データによると、日にち感覚が身につき始めるのは6歳頃という結果が出ています。

 
いくつか行われた課題のうち、例えば「1週間は何日ありますか」という質問の正解率は、6歳で25%、5歳で14.3%という結果が出ており、「各曜日の次の日・前の日」という質問に関しても、下記のグラフのような正解率となりました。

 

さらに、「日付の位置を指差して教えてください」という質問の中で、「きょう」「きのう」「あした」「おととい」「あさって」の正解率は、いずれも6歳児が5歳児の正解率を大きく上回る結果が出ています。

この研究結果から、5歳にはまだ難しい日にち感覚も、6歳になると理解し始めることがわかります。

 

2.子どもの発達と日にち感覚の関係

6歳頃に日にち感覚が身につき始めることがわかりましたが、どのような発達過程を経て日にちや曜日感覚が身につくのか気になる方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、子どもの発達と日にち感覚の関係について、年齢ごとに解説します。

 

2-1.【3歳】数字に興味を持ち始める

3歳は、まだ日にちや曜日の感覚がない子がほとんどです。「昨日より前の記憶はすべて昨日」というように時系列の概念がない子が多いでしょう。

そんな3歳も、1~3個あたりの数量を理解できるようになるなど、数字に興味を持ち始める子が増えてきます。

数字への関心は日にち感覚を育むための大切な1歩なので、ママは子どもの興味に共感し、たくさん認めてあげてくださいね。

 

2-2.【4歳】昨日の出来事を明確に記憶できる

4歳は、「日にちの理解」はまだ難しいものの、経験の時系列が明確に記憶できるようになり、「昨日はお友だちとおままごとした」といった、昨日の記憶をはっきり覚え言葉で伝えられる子が増えてきます。

日にち感覚を身につけるためには「昨日」が何かを理解する必要があります。4歳になると、説明はできなくても感覚で「昨日」がわかっていきます。

昨日の記憶を覚えていられるようになった子は、「昨日は何をして遊んだの?」など、前日の気持ちや行動の話題が豊富になるでしょう。

 

2-3.【5歳】日付や曜日の名称を覚える

5歳は、「今日は30日」などといった特定の日付や曜日の名称を、少しずつ理解し始めます。

数の概念がわかってくる頃なので、数字の読み書きができる子も増え始めるでしょう。

記憶力も育っているので「明日はおばあちゃんちに行く日!」など、「昨日の記憶」だけではなく「次の日の約束」を翌日まで覚えていられる子も増えてきます。

それでもまだ、曜日の規則性やカレンダーを理解するのが難しい子は多い時期です。

 

2-4.【6歳】時間軸を理解する

6歳になると日にち感覚が身につき始めるので、「曜日が7つあり順番が決まっていること・日付は○月○日で構成されていること」に気づきます。

今日が「何月何日何曜日なのか」を言える子が増えてくる時期でしょう。

楽しみがある日付を覚えられるようになるため、家族の誕生日やイベントの日付を教えると、記憶できる子もいますよ。

カレンダーを見て「あと○回寝たらお誕生日だ!」といった日にちを数えられる力もついてくる時期です。

 

3.日にち感覚を身につける保育現場での関わり


保育の現場でも、園児が日にち感覚を身につけられる習慣を取り入れている園が多くあります。

ここでは、筆者が実際に取り組んでいた関わりをご紹介します。

 

3-1.クラス全体で日付を確認する

筆者が勤務していた幼稚園では、毎朝クラス全員が登園すると「朝の会」をしていました。朝のご挨拶や出欠確認、今日の予定を園児に伝えると言った内容の時間です。朝の会では、必ず日付と曜日の確認をしていました。

日めくりカレンダーを準備し、クラス全員で「今日は○月○日○曜日です。今日のお天気は〇〇です」と声を揃えて確認します。

そうした時間を習慣化することで、子どもたちが日にち感覚を身につけられる環境を作っていたのです。

意味がわからなくてはじめはキョトンとしている子も、経験するごとに理解を深めて声に出せるようになっていきましたよ。

また、降園前には「帰りの会」で日めくりカレンダーを翌日の日付にして、「明日は○日だね。明日はこんなことをする予定だよ」と子どもたちが次の日に見通しを持てるよう関わりました。

このような関わりを経て、「日付は1つずつ数が進む」「曜日によって決まっている幼稚園の活動がある」ということを学んでいきます。

 

4.おうちでできる!日にち感覚が身につく方法

子どもの日にち感覚を育みたい!そんな考えの方は多くいらっしゃるでしょう。

ここでは、日にち感覚が身につく方法を2つお伝えします。どちらもおうちでできる簡単な方法なので、ぜひ試してみてくださいね。

 

4-1.カレンダーを一緒に見る

子どもの日にち感覚を育むのにおうちでできる1番手軽な方法は、ママと一緒にカレンダーを見る習慣をつけることです。

毎朝、一緒にカレンダーを見て、「今日は何月何日?どの数字が今日の日付?今日は何曜日かな?」と確認してみましょう。

お子さんが理解していなくても、カレンダーを一緒に見ながら日付と曜日をママが伝えていくだけでも効果的です。

子ども用のカレンダーを用意して、今日の日付に○をつけていく方法も良いでしょう。お子さんに○をつけてもらえば、毎日の楽しみができるため、より子どもの興味を惹きつけられます。

 

4-2.先の予定を伝える

日にち感覚が身につくまで、子どもは先の予定は全て「明日」だと思ってしまう子が多くいます。子どもにとって、明後日以降の予定は見通しが持てずイメージがわきません。

日にち感覚を育みつつ、見通しを持つための効果的な方法が、先の予定を具体的に伝えることです。

例えば、5日後の予定をお子さんに伝える場合、「あと5回寝たらだよ」と一緒にカレンダーを見て数えてみましょう。そうすると、子どもは5日後のイメージが固まりやすくなりますよ。

このとき注意したいのが、「あと少しだよ」といった曖昧な表現をしないことです。子どもにとってのあと少しは、数分後や数時間後の場合もあるでしょう。できればカレンダーを見ながら、先の予定までの日数を一緒に数えたら子どもにも伝わりやすいですね。

クリスマスにアドベントカレンダーを使ったことがある方もいるかもしれません。クリスマスだけではなく、楽しみがある日に向けてカウントダウンをするのも、見通しが持ちやすくておすすめですよ。

 

5.日常生活の中で楽しみながら日にち感覚を身につけよう

日にち感覚は、さまざまな発達過程を経て身につけられることがわかりました。

「うちの子、日にちの理解が遅いかも?」そんなお悩みを持つ方も、安心してください。子どもによって興味の有無が異なるので、日付や曜日を覚えられなくてもゆっくり見守りましょう。

ご紹介した「おうちでできる関わり」を取り入れながら、ママも子どもも無理なく楽しんで日にち感覚を身につけていきましょう!

 

主な参考文献
・山本 瑠璃子,大伴 潔「幼児における日付けや季節に関する言葉の理解── カレンダー・季節・年中行事の知識を対象として ──

 

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