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夏休みにおすすめ!子どもと家でできる簡単な実験遊び3選

この記事を書いた人

佐藤 佐藤

佐藤

  • 社会福祉士
  • 幼稚園教諭
  • 保育士

保育・福祉関係の大学卒業後認定こども園に勤務。

多様な教育を学ぶため、シュタイナー園で働いた経験もあります。

現在は妊活をしながらフリーライターをしています。

好きなことはギターと絵を描くこと。自分の経験を生かした発信に挑戦中です。

子どもと家で過ごす時間が増える夏休みに、何をして遊ぶか悩むことはありませんか?

「普段はできないことを楽しみたい」「夏休みならではのことをしたい」「子どもの成長に繋がるような遊びをしたい」と考える人もいるでしょう。

今回は身近にある材料を使って、家でもできる簡単な実験遊びを3つ紹介します。3歳以上の子どもの担任をしたことがある筆者が、予想される子どもの姿や注意点も含めてやり方を解説していきます。

ぜひ有意義な夏休みを過ごすための参考にしてくださいね。

目次

1.親子で楽しめる「実験遊び」とは?

スライム2

「実験遊び」とは、物質の性質を活かした実験を行うことで子どもたちが科学的現象を体験する遊びです。

今回の記事でも紹介する、ダイラタンシー現象を活用したスライム作りも人気の遊びの1つ。ブロックのような既存のおもちゃは使用せず、何種類かの物質を合わせたり、刺激したりして遊びを進めますよ。

遊びの中ではできるだけ安全な素材を使用するものの、多量摂取を推奨されていない重曹やクエン酸を用いることもあります。

一方で、注意喚起をしていても子どもが誤って口に入れてしまう可能性があることから、筆者がいた園では安全面に配慮して上記のような物質を用いる場合は、3歳以上のクラスで行われることが多い印象でした。

 

2.実験遊びが子どもにもたらすメリット

クレヨン

実験遊びは活動が楽しいだけでなく、子どもの成長においてメリットもあります。

筆者が保育士として働いていた時の子どもの姿や経験を元に、実験遊びが子どもにもたらすメリットを2つ紹介します。活動時の関わり方のポイントもあわせて伝えるので、子どもと実験遊びをする時の参考にしてくださいね。

 

2-1.子どもの観察力を養える可能性がある

実験遊びでは、化学反応によって見た目や色の変化をはじめとした様々な変化が起こります。目で見てわかりやすい変化や予想していなかった出来事は、子どもにとってとても魅力的です。

担任をしていた時、実験遊びの中で子どもたちは興味を持ってじっと物質の変化を見ていました。

また観察する中で変化に気づき「●●になった!」と友だちや保育者に伝える子どももいましたよ。実験遊びをした経験から、興味がある物事に対して注意深く観察するようになった子どももいました。

このことより、実験遊びをすることで子どもの観察する力を養える可能性があります。

ポイント:遊びの中で子どもにあまり反応が見られない場合は、子どもが変化に気づきやすいように「あれ、ここどうしたのかな」など声を掛けてみましょう。

あくまで子ども自身が自分で気づくことが大切であるため、変化を伝えるのではなく気づきを促す関わりをするといいですよ。

 

2-2.身近な現象に対する子どもの興味や関心を深める

3歳頃になると子どもの好奇心が旺盛になり、身の回りの物事に対する関心が少しずつ高まります。実験遊びを通して物質の変化に気づくとともに「なんでこうなるんだろう?」と疑問を持つ子どももいますよ。

特に4歳頃になると「〇〇したら△△になるのかな」と、考えた事柄を自分で試す姿が出てくることもあります。5歳のクラスでは、実験遊びから得られた結果を受けて子どもたちなりに考えて仮説を立て、遊びを進める様子が見られました。

「もっといっぱい入れたら、もっと膨らむかな」「たくさん動かすにはどうしたらいいんだろう」「こうしたらいいんじゃないかな」と友だちと相談し、意見を出し合いながら進めていました。

実験が成功すると大喜びで、友だちと子どもだけでできた喜びを分かち合っていました。

ポイント:子どもが疑問を持って自ら考えることが重要です。

変化の仕組みに疑問を持っても、すぐに大人が答えを教えないようにしましょう。考える過程を重視して「〇〇だと思ったんだね」「その考え方もあるね」と子どもの意見に耳を傾けるといいですよ。

 

3.実験遊びを行う際の注意点

工作道具

実験遊びを楽しく安全に行うためには、いくつかの注意点があります。筆者が保育士として実験遊びをする時に特に気をつけていた2点を紹介するので、家で楽しむときの参考にしてくださいね。

 

3-1.実験に使う材料を口に入れない

子どもの中には、実験で使う材料に興味がわいて食べようとする子もいます。食べられないことがわかっていても、好奇心に負けて手を伸ばす子どももいますよ。

安全に楽しむために、事前に材料を食べないことを丁寧に伝えることが大切です。実験前の落ち着いた状態の子どもに使う材料を見せて「これは口に入れないよ」と伝えましょう。

特に3歳未満の小さな子どもがいる家庭は、口に入れないように材料を使った後は必ず掃除をすることをおすすめします。材料や作ったものをこぼさないように気をつけて行っていても、何かの拍子に粉上の材料が飛び、床に残ってしまう場合があるからです。

実験遊びをする際は、遊ぶ場所の床にシートを敷いておくと片づけが楽になるので、家にあるレジャーシートを敷いてもいいでしょう。

 

3-2.実験で使う材料の使用量や手順を守る

実験遊びは物質の化学反応を利用した遊びです。手順や量を間違えるとうまく反応しないこともあり、思ったような化学反応が得られないこともあります。手順通りにやることで失敗を防げますよ。

「実験が成功するか心配」「必ず遊びを成功させたい」という場合は、子どもと実験遊びをする前に一度練習しておくことをおすすめします。

 

4.家で簡単にできる!夏休みにおすすめの実験遊び3選

スライム

夏休みに家にあるものでできる実験遊びを3つ厳選して紹介します。

  1. 片栗粉スライム
  2. バスボム
  3. バナナアート

材料や作り方とあわせて、反応が起こる原理と行う際の注意点もお伝えします。

 

4-1.なんだか不思議、片栗粉スライム

・材料

片栗粉50g、水25~100ml、食紅(少量)、ボウル、スプーン、シート

・作り方

  1. 作業する机の上にシートを敷いておく。片栗粉と少量の食紅をボウルに入れる。
  2. 様子を見ながら少しずつ水を入れ、スプーンでかき混ぜる。
  3. 手を止めた時に一瞬固まり、少しずつ液体状になるようになったら完成。

・反応が起こる原理

ゆっくり触ると液体に、素早く触ると固くなる「ダイラタンシー現象」を利用した遊びです。

片栗粉は完全には水に溶けず、粒子が混ざり合うことから状態の変化が起きますよ。

・行う上での注意点

作業スペースの上にシートを敷いておくことで、汚れを気にせずに子どもと実験を楽しめます。

食紅は少量でも鮮やかな色が付くため、入れすぎに注意しましょう。

写真の色は、小指の先ほどの量でつきました。容器を傾けて側面を優しく叩くようにすると、少量ずつ出せますよ。

 

4-2.しゅわしゅわ溶ける!バスボム作り

・材料(バスボム1個)

重曹大さじ2杯、クエン酸大さじ1杯と3分の1、食紅少量、水適量、スプレーボトル、ジップロック、ラップ

・作り方

  1. ジップロックの中に重曹とクエン酸を入れて口を締める。ジップロックを振って粉同士をよく混ぜ合わせる。
  2. 食紅を少し入れて振り混ぜる。
  3. スプレーボトルに水を入れる。ジップロックを開けて粉全体が湿る程度に水を吹きかけ、袋の上からよく混ぜる。
  4. 袋の上から握って少し固まるくらいになったら、ラップの上に混ぜたものを取り出す。ラップに包んで好きな形に成形する。
  5. ラップを広げ、風通しの良いところで30分以上乾燥させる。

・反応が起こる原理

重曹とクエン酸の中にある成分が水の中で合わさると、二酸化炭素(泡、炭酸)が発生します。

水の温度が高い方が反応が早いため、お湯でやるとより変化がわかりやすい可能性がありますよ。

・行う上での注意点

粉を扱うため、ジップロックの口をしっかり締めてから行いましょう。隙間が空いているなど確実に袋が締まっていないと、空いているところから粉が漏れてしまいます。

また水を混ぜる時は少しずつ混ぜるようにしましょう。

最初から大量に水を入れると、袋の中で全て泡立ってしまいバスボムが作れなくなります。使用するスプレーの噴射量にもよりますが、1、2回吹きかけてみて足りなければ追加で吹きかけるようにするといいですよ。

 

4-3.おやつにぴったり!バナナアート

・材料

バナナ、爪楊枝

・作り方

  1. 爪楊枝の尖った方でバナナの皮を刺し、絵を描く。
  2. すぐに色が出てくるが、少し置いておくとより黒くなる。

・反応が起こる原理

バナナは表面に傷ができると、皮の中にあるポリフェノールが酸化して色が黒くなります。

原理を応用することで、意図的にバナナに柄をつけることができますよ。

・行う上での注意点

反応がより分かりやすいように、黒い斑点があまり浮き出ていないバナナを選んで使うといいでしょう。書いてすぐにうっすらと色がつくが、30分以上おくとよりはっきりしますよ。

爪楊枝の先は尖っているため、使用時は誤って指を刺さないように気をつけながら行いましょう。またバナナの安定する面を上にして子どもに渡すと、安定して絵を描くことができるのでおすすめです。

 

5.夏休みは家で簡単にできる「実験遊び」を楽しもう!

家族の時間

今回は夏休みに楽しめて、家でも簡単にできる実験遊びを紹介しました。

実験遊びは子どもの観察力や、身の回りの物事への興味関心を高める可能性がある遊びです。実験に使うものは口に入れないことを約束し、子どもの発見を大切にしながら楽しく行いましょう。

時間のある夏休みだからこそできる遊びを、親子で満喫してくださいね。

 

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