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初めてでも大丈夫!子どもの習い事にダンスがおすすめな理由とお悩みQ&A

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百恵 百恵

百恵

  • チャイルドコーチングアドバイザー

JADP認定のチャイルドコーチングアドバイザー資格を所持しています。

現在3人の子育て真っ最中。

勉強もあそびも、なるべく”子どもと一緒に体験して共有しあう”がモットーです。

子どもたちの心と個性を活かした子育てができるよう、日々勉強中です。

年長や新1年生など、お子さんの成長の節目に、スポーツの習い事を考えるご家庭も多いのではないでしょうか。

6歳前後から子どもたちは集団行動ができるようになるので、チームスポーツも候補にあがるでしょう。 チームスポーツは種類がたくさんあり、迷ってしまいますよね。

近年ではTikTokやK-popグループの人気にともない、ダンスが身近なものになっています。 さらに小学校からダンス授業が始まることもあり、子どもの習い事ランキングでトップ10以内に入ることも多くなりました。

しかし、人見知りや運動音痴のため、一歩ふみだせない方もいるのではないでしょうか?

そんな方のために、この記事ではダンスを習うことで期待できる心身へのメリットや、人見知りの我が子をダンス教室に通わせた体験談をご紹介します。 ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

1.ダンスで得られる心身への3つのメリット

多種多様なスポーツの習い事がある中で、ダンスを習うメリットはなんでしょうか?

ここでは子どもの年齢と発達を関連づけながら、3つのメリットをご紹介します。

 

1-1.運動能力の基礎ができる時期に様々な動きができる

アメリカの医学者、R.E.スキャモンが作成した発育曲線によると、20歳を100%の成長としてみたとき、神経系は8歳までに80%以上ができあがってしまいます。

3~8歳はプレ・ゴールデンエイジ期と呼ばれ、神経系が急速に発達、形成される時期とされています。

この時期はバランスやリズム感、器用さなどの運動能力の基礎を作る時期のため、様々な体を使った遊びが推奨されます。 しかし、現代はダイナミックな遊びができる場所はそう多くありません。

その点でダンスは、リズムにあわせて多彩な全身運動ができるので、プレ・ゴールデンエイジ期におすすめの習い事だといえます。

 

1-2.認知機能を高める

ダンス中の脳活動を測定したところ、物事を理解・判断する認知機能に良い影響が出たとする研究結果があります。 どのような研究か、一部をご紹介しましょう。

ダンサー5名に、次の5つのパターンの動作をさせ、脳の活動量を測定します。

  1. 音楽にあわせ決められたステップをおこなう
  2. 無音で決められたステップをおこなう
  3. 音楽を聴くがステップは踏まず、足裏をつけたまま足を軽く動かす
  4. 音楽を聴き動かない
  5. 無音で動かない

結果としては、1)が脳の血流量、活動量ともに一番増加がみられました。 こうした結果から、音楽にあわせたダンスは認知機能を高めると考えられます。

 

1-3.非認知能力(生きる力)が育まれる

テストの点数では測れない、ねばり強さや思いやり・感情のコントロールを非認知能力とよびます。

他人との関わりや自分との向き合いで育っていく、生きていくうえで欠かせない能力ですよね。こうした非認知能力の向上にも、ダンスは力を発揮します。

ダンスでは、年齢も生活環境もちがう子どもたちが集団となり、1曲の振り付けを完成させます。

それぞれが好き勝手に動いては成り立ちません。 先生の指導をもとに、自分なりの意見を仲間に伝えて、自分もアドバイスをもらい行動していきます。

トライ&エラーを繰り返しながら全員で目標に向かうことは、折り合いをつけ、役割を理解して行動する力につながります。

さらに、ダンスは誰かの目を意識したアウトプット型の表現方法です。 他人に対して自分を表現する心地よさや、ねばり強く一人の人間としてやり抜いた自信は、自己肯定感を育てる上でも大切な経験と言えるでしょう。

 

2.子どもにダンス教室が合うか心配…。お悩みQ&A

子どもは発達時期や性格によって、得意・不得意がかたよる場合があります。

我が子をよく知る親御さんだからこそ、ダンス教室になじめるか、続けられるかが心配で一歩踏み出せない方もいるのではないでしょうか。

ここでは4つのお悩みについて、我が家の体験談も交えながらお答えしていきます。

2-1.お悩み① 人見知り

初めての場所や人に子どもが固まってしまい、親から離れなくなることがありませんか?

筆者の娘は、体験レッスンの時に完全にフリーズしてしまい、しばらく私から離れませんでした。 先生は娘の様子をみて、あえて前に呼ばずに「今日はお友達が見学に来てるよ。○○ちゃんです!皆よろしくね」と他のレッスン生に声がけしてくれました。

レッスンが進み、緊張がほぐれた頃に「今のやってみる?こうすればできるよ!」と上手に引き込んでくれた結果、すんなり先生の方へ駆け寄っていきました。

「悩みすぎず、先生におまかせして大丈夫なんだ」と安心したのを覚えています。

体験レッスンに行くと、教室の雰囲気や先生の性格もある程度知ることができます。 お子さんが人見知りの場合、「先生との相性」は重要な教室選びのポイントとなります。

我が子をどうやって引き込んでくれるのか?無理強いをさせないか?そんな観点で見学してみるといいでしょう。

2-2.お悩み② リズム感がない

リズム感がないからダンスができるか不安…」そんな悩みをお持ちの親御さんもいるのではないでしょうか。

筆者の娘は、歌詞は正しく歌えても、歌のリズムの取り方が独特すぎて冗談で歌っているとカン違いされるくらいのリズム音痴でした。

そのためダンスについていけるか心配しましたが、実際に習ってみると、問題なくダンスを踊ることができました。

子ども向けのダンススクールでは、通っている子どもの年齢やレベルに合わせてレッスンをすすめています。 例えば、曲をパートに分けて、「この音がしたら右を向くよ」と一番簡単な振り付けからスタートしていくのです。

その後、だんだんとパートを増やし、振り付けが完成するまで同じ曲で練習を続けます。

このようにレッスンは段階を踏んで進んでいくので、徐々に体が慣れてリズム感が育ち、踊れるようになるのです。 リズム感が育つのはもちろん、「集中して音を聞く」といった姿勢も段々と育まれていったように感じます。

 

2-3.お悩み③ 体が硬い、運動が苦手

前屈して手が床につかない、背中で握手ができないなど体が硬い子どもは少なくありません。

子どもの体が硬い要因は複数ありますが、体を使って遊ぶ機会の減少や、座る時間の増加が指摘されています。 運動をしないと体が硬くなってケガをしやすくなり、苦手意識が出てさらに運動しなくなるといった悪循環が起こってしまいます。

ダンスの教室ではケガの予防も兼ね、レッスンの始めに準備運動で筋肉をほぐします。 レッスンの終わりにはクールダウンのストレッチも行います。

こうした一連の運動を続けていくと、次第に体の可動域が広がっていきます。 また、中学生を対象とした研究では、ダンスはとくに女子に好まれ、普段運動しない子どもでも積極的に参加し、身体活動量が増えた報告もあります。

文部科学省は幼児期運動指針の中で、「毎日、合計60分以上楽しく体を動かすことが望ましい」と述べています。 「運動しなさい!」と言ってもなかなか動いてくれない子どもには、ダンスが自然と体を動かすきっかけとなってくれるではないでしょうか。

 

2-4.お悩み④ 飽きっぽい

プレ・ゴールデンエイジ期の子どもたちは、神経系が急速に発達しているので体が刺激を求める性質があります。 平たく言うと、飽きっぽいのです。

習い事を始めても「すぐに飽きてしまったらどうしよう」と不安な親御さんもいるかもしれませんが、ダンスは他の運動に比べて参加者の離脱率が低い研究結果もあります。

これにはダンスの音楽が関係しており、運動の楽しさや続ける要因となっているようです。 「運動を楽しく続けてほしい」と考えているご家庭に、ダンスはおすすめの習い事なのです。

ここまでは、ダンス教室に通う前の4つのお悩みにお答えしました。 少しでも不安が解消できたでしょうか?

次は、主なキッズクラスのダンスの種類や、何歳から始められるのかをみていきましょう。

 

3.ダンスの種類はどう選ぶ?

一口にダンスと言っても、ジャンルは様々です。お子さんの好きな曲や、興味を示したダンスがあれば、ぜひそのジャンルを選んであげましょう。

ここでは、キッズクラスの代表的な4つのジャンルをご紹介します。

 

3-1.ダンスの主な4つのジャンル

ダンスの主なジャンルは、以下の4つです。

k‐popダンス ヒップホップをベースに、様々なジャンルのいいとこ取りをした新しいジャンルです。 スピード感あふれるシンクロダンスが特徴です。
対象年齢は小学生以上と高めに設定している教室が多く、他のジャンルと比べると教室数は限られています。
ジャズ バレエをベースにした、しなやかな動きが特徴です。 様々なダンスの基礎にもなっており、アーティストの振り付けによく取り入れられます。
人気のジャンルで教室も多数あります。対象年齢も3歳から受け入れている教室が多いです。
バレエ 体の軸を意識した柔軟性のある動きが特徴です。正しい姿勢を求められるので、日常生活でも姿勢が良くなります。
教室も多数あり、対象年齢も3歳から受け入れている教室が多いです。
ヒップホップ リズムにアップダウンで乗る、元気の良さメリハリが特徴のジャンルです。 EXILEをイメージしてもらうと伝わりやすいでしょうか。
ジャズと並んで人気のジャンルで、教室も多数あります。対象年齢も3歳から受け入れている教室が多いです。

ダンスはジャンルによって教室の雰囲気や、扱う曲も異なります。 もし迷われる場合はいくつか見学をしたり、お子さんと動画を見たりして決めるのも良いでしょう。

 

3-2.初めてのダンスにはヒップホップがおすすめ

ダンスを初めて習う場合、どのジャンルにするか迷っているなら、おすすめはヒップホップです。

ヒップホップは、アメリカ発祥のダンススタイルで自由な気質があり、それぞれの個性元気のよさが尊重されます。 年齢的に振りがそろわないこともありますが、ヒップホップなら大丈夫です。

ステージで楽しく元気に踊ろう!」がモットーなので、ダンス未経験者にもおすすめなのです。 リズム感がなくて心配だった筆者の娘も、年長からヒップホップを習わせたところ、楽しく通っていました。

ちなみに娘の発表会では、ステージ衣装もおそろいのTシャツ以外は自由な場合が多く、気が楽でした。

初めから「これだけ!」と決めつけず、まずはダンスの楽しさを感じてから、どんなダンスがしたいか話し合うのもいいかもしれませんね。

ここまではキッズダンスの代表的な4つのジャンルをご紹介しました。 次は、ダンス教室の月謝や、なるべく費用を抑える方法をみていきましょう。

 

4.ダンス教室の月謝やかかる費用、保護者の負担は?

習い事を始めるときに気になるのは、費用ではないでしょうか。 ここでは、月謝やその他にかかる費用についてみていきましょう。

 

4-1.ダンス教室にかかる費用は?

キッズクラスの場合、ジャンルによって月謝に大きな差はありません。

地域や専用スタジオの有無、運営母体によって月謝の値段は変わってくるので、気になる教室のHPを見たり実際に問い合わせてみたりすることをおすすめします。

一例ですが、筆者の地域では月4回のレッスンで、ヒップホップは月4,000円~8,000円台、バレエも月5,000円台から教室がみつかりました。

月謝の他にも体験レッスン代入会金事務手数料が別途かかる場合があります。

さらに、大手の教室やバレエでは教室指定のトレーニングウエアやバッグ、道具の購入が必要なケースもあります。入会前に確認しておきましょう。

 

4-2.月謝負担を軽くする方法

子どもに好きなことを習わせてあげたいけれど、「費用は抑えたい」「予算がある」ご家庭もあるのではないでしょうか。

月謝負担を軽くする方法としては、次の2つがあります。

 

1.個人ダンサーを探す

ジャズやヒップホップはダンサーの数が多いため、教室で教えるのではなく、個人が場所を借り、SNSやチラシで生徒募集をかけている場合もあります。

我が家の場合はチラシで先生を知り、入会金なし、体験レッスン無料、レッスン月4回3,000円で教室に通っていました。 少人数なので先生の目が行き届き、アドバイスをもらいやすいメリットもありました。

 

2.地域の体育館でダンス講座を探す

いきなり個人ダンサーに申し込むことに抵抗がある方には、地域の体育館のダンス講座がおすすめです。 回数制の場合が多いですが、筆者の地域では全8回を6,000円台で受講でき、スクールより費用を抑えられます。

講座なので募集人数が多い傾向がありますが、ダンスを始めるきっかけ作りには充分です。 バレエやチアダンスの場合、レオタードやポンポンは持ち込みになるので、事前の確認をおすすめします。

 

4-3.費用以外の負担があるケースも

発表会で身に着ける小物作りや、ステージへの機材搬入など、費用以外にもボランティアとして協力を求められるケースもあります。

協力できる範囲をあらかじめ先生へ伝えておくと安心でしょう。 こちらも教室によって様々ですので、事前に確認をおすすめします。

 

5.子どもの「楽しい」を尊重して、親子でたのしもう!

ここまでダンスを習うことのメリットやジャンル、費用についてご説明してきました。

いくつか研究事例も紹介しましたが、あくまで無理をさせず、子どもが楽しむ事が前提となっています。

ダンスは、子どもが運動を楽しめるおすすめの習い事です。お子さんの興味のあるジャンルを見つけ、ぜひダンスを始めてみてください。

頑張ったレッスン、初めてのステージ…親子にとって大切な思い出が増えていきますよ。

この記事が、少しでも不安解消のお役に立てたらうれしいです。

参考文献
平成20年度神奈川県立体育センター研究報告書  子どもの体力及び運動能力の向上に関する研究 
国立スポーツ科学センター(図3)スキャモンの発育型
名古屋女子大学リポジトリ 「ダンスのバランス、認知機能向上に関する文献的検討」 甲斐, 久実代
文部科学省 幼児期運動指針

 

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