イヤイヤ期の歯磨きを乗り越えるには?対応のコツ、おすすめ動画・絵本もご紹介
この記事を書いた人
猪狩はな
- 司書教諭
- 中学校教諭
- 高等学校教諭
- 小学校教諭
- 保育士
2児ママ× 現役国語科教員×ライター!
持続可能に「好き」を楽しむ生き方をしたくて転職。
・国語科(専門は古典文学)
・私立中高一貫校講師、公立中学校フルタイム教員を経て私立高校講師として勤務
・3歳と5歳の男児を育児中
キャリアに悩む人の助けになれるような発信を目指しています。
「歯を磨いてほしいのに、毎回嫌がられる」「虫歯になってしまったら、といつも心配…」「無理やり磨くこともあり、しんどい」
イヤイヤ期のお子さんの歯磨きについて、日々お悩みの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、歯磨きを嫌がるお子さんへの対応のコツをご紹介します。
現役ママが実際に取り入れている対応法、お子さんが楽しめる動画や絵本もまとめたので、歯磨き嫌いを克服したい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
1.子どもが歯磨きを嫌がる理由
そもそも、なぜお子さんは歯磨きを嫌がるのでしょうか。
よくある理由を以下にまとめました。当てはまるものがないかどうか、確認してみてください。
1-1.口の中に歯ブラシが入るのが気持ち悪い
歯ブラシの舌触りに慣れていないため、口に入れるのが嫌、というパターンです。
乳幼児用の短い歯ブラシを用意して口に入れるなど、食べ物以外のものに慣れる時間を作ってみましょう。お子さんが口になにか入れる際は、目を離さないようお気をつけください。
1-2.ずっと口をあけているのがつらい
歯磨きの時間は、口を大きくあけておく必要があります。親が子どもの口の中を見る「仕上げ磨き」であれば、なおさらです。
お子さんが長時間口をあけっ放しでいることにつらさを感じている可能性があります。
タイマーをつける、秒数を数えながら磨くなど、「何分間磨く」というリミットがわかる工夫をしてみてください。
1-3.歯磨き粉が嫌い
歯磨き粉のフレーバーが口に合わない場合もあります。お子さんが好きなフレーバーを一緒に選んだり、好きなキャラクターのパッケージのものを選ぶのもよいでしょう。
また、歯を磨いたときの泡立ちが苦手という子もいます。泡立ちが少ないジェルタイプを試すのもおすすめです。
1-4.磨かれているときに痛みを感じる
口内炎や傷がある、歯磨きのときの力が強すぎる、などの理由から、歯磨きのときに痛みを感じていませんか。
今痛くなくても、一度痛い経験をしたことがきっかけで「歯磨きは痛い」と思い込んでいる可能性もあります。ぜひ一度、口の中をチェックしてみてください。
1-5.強制的にやらされているのが嫌
「歯を磨くよ!」と親のほうから強制的に歯磨きタイムになるのが嫌、というパターンです。
特にイヤイヤ期には「自分で決めたい」「なんでも自分でやりたい」という欲求が高まる場面も多いです。
時間に余裕があれば、子どもが自分で磨く時間を作り、自分から磨きたいと言うまで待つタイミングを作ってみてください。
2.歯磨きを嫌がる子どもへの対応のコツ
では、歯磨きを嫌がる子どもにはどのように対応すればよいのでしょうか。
ここでは、対応の例を6つご紹介します。
2-1.子どもが好きなデザインの歯ブラシで磨く
子ども用の歯ブラシには、たくさんのデザインのものが発売されています。
お子さんの好きなデザイン、キャラクターの歯ブラシを一緒に選んでみてください。お気に入りのアイテムなら、苦手意識のある歯磨きも頑張れるかもしれません。
2-2.子どもが選んだ歯磨き粉を試す
歯ブラシ同様、歯磨き粉にもさまざまなパッケージのものがあります。フレーバー、色、キャラクターなど、お子さんが好きなものを選んで使ってみてください。
2-3.好きなぬいぐるみ、おもちゃなどで誘ってみる
好きなぬいぐるみやおもちゃがある場合、「うさぎちゃんと一緒に歯磨きしよう」と誘ったり、歯磨きする場所におもちゃをセッティングしてから声をかけたりする方法も有効です。
「歯磨きが怖い」と感じている子であれば、「好きなおもちゃを持ってきて、一緒にがんばろう」という声かけも伝わる可能性があります。
2-4.手鏡などで自分が歯磨きする姿を見せる
親が子どもの歯磨きをしている間、子どもに手鏡を持たせる方法です。
歯磨きしている姿を見せると、口の中の様子が見えて安心できる、きれいになっていく様子に興味をもてる、といった効果もあります。
手鏡がなければ、「スマホのインカメラで顔を映す」方法でも構いません。
2-5.仕上げ磨きを日替わり担当制にする
仕上げ磨きを担当できる大人が複数人いる場合、日替わりで担当を交代するのもおすすめです。
「今日は誰が磨いてくれるのかな?」「パパと歯磨きしたい!」など、歯磨きに対する前向きな気持ちが生まれる可能性もあります。
2-6.できたらたくさん褒める
歯磨きをするまでにどんなに揉めたとしても、最後は「できたらたくさん褒める」ことが大切です。
苦手なことややりたくないことにもかかわらず、最後まで頑張り抜いたことを、たっぷりと褒めてあげてくださいね。
3.歯磨きが好きになるおすすめの動画・絵本
子どもが歯磨きに興味をもてる動画・絵本の例をご紹介します。
お子さんの興味や関心に合わせて、楽しく歯磨きができる助けになるコンテンツを探してみてください。
3-1.歯磨き動画
「歯磨きは楽しい」「歯を健康に保つためには必要なものだよ」ということを伝えられる動画を3本ご紹介します。お子さんの好きなキャラクターのものを選んで、一緒に見てみてください。
■【生活習慣】はみがきのうた☆ちゃんと歯を磨こうね(BabyBus)
子どもたちに人気のある「ベビーバス」が制作している歯磨き動画です。ネコのキャラクターが歌に合わせて「ハブラシバス」が口の中を磨きます。3分程度の動画なので、磨くのにもちょうどいい長さです。
■はみがきのうた🦷ひとりでもできる(ピンキッツ)
子ども向けのコンテンツを制作している「ピンキッツ」の動画です。さまざまな動物たちが笑顔で歯磨きしている内容の動画が2本入っています。「動物たちと一緒に歯磨きをしよう!」と誘いたいときにもぴったりです。
■はみがきのうた(東京ハイジ)
かわいらしいキャラクターが活躍する動画をアップしている「東京ハイジ」の歯磨き動画です。ゆるいタッチの子どもが歯磨きをしてバイキンを追い出すという内容です。歯磨きのやり方も丁寧に教えてくれる他、「おやつが食べたい」「虫歯になるわよ」「いやだもん」といった親子のやり取りも出てきます。
3-2.歯磨き絵本
遊び感覚で歯磨きの楽しさを伝えられる絵本を3冊ピックアップしました。お子さんの月齢やお好みに合わせて、気に入ってくれそうな本を選んでみてください。
■はみがきあそび (あかちゃんのあそびえほん)(きむら ゆういち /著)
歯磨きのしかけ絵本のベストセラー作品です。お子さんと一緒に絵本のしかけを楽しみながら、歯磨きの大切さや楽しさを学ぶことができます。同じシリーズの他の絵本も、生活リズムを作るのに役立つものばかりなのでおすすめです。
■はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!(くぼ まちこ /著)
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「はみがきれっしゃ」が口の中へ出発し、きれいにするという歯磨き絵本です。「読んだその日から効果が!」という口コミも多数集まっています。乗り物や電車が好きな子にもおすすめの1冊です。
■しかけえほん しゃかしゃか はみがき(わらべ きみか /(イラスト)
>>「しかけえほん しゃかしゃか はみがき」Amazon販売ページ
動物たちが歯磨きをするしかけ絵本です。見開きごとに違う動物が登場し、動物が好きな子も楽しく歯磨きできます。仕上げ磨きの場面も描かれているので、仕上げ磨きに苦戦しているご家庭はぜひチェックしてみてください。
4.現役ママ実践!歯磨きを楽しむアイデア
我が家では現在、5歳と3歳の兄弟を育児中です。特に次男・3歳は歯磨きが苦手で、毎日なかなか磨かせてくれません。
そんな中、私が日々実践している「歯磨きを楽しむアイデア」をご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
4-1.虫歯の動画を見せる
「歯磨きの動画を見せる」とは逆で、虫歯の動画を見せます。そうは言っても、無理やり虫歯の様子を見せたり、脅したりするわけではありません。
テレビなどで「虫歯建設株式会社」が流れたタイミングで、さりげなく「そっか、歯を磨かないと、こんなふうに虫歯菌が歯を削ってしまうんだね…」とコメントしておくのです。
そして、実際に歯磨きするときに「あっ、もしかして虫歯の歌って、こんな感じなのかな」「寝ている間に、歯を削るってことなのかな…」とつぶやいて、子どもの記憶を呼び起こします。「そうだった!」と思い出して、自分から歯を磨いてくれることもありますよ。
4-2.歯磨きアプリを使う
ポケモンの歯磨きアプリ「ポケモンスマイル」を使っています。
歯をきれいに磨けると、モンスターボールでポケモンをゲットできる仕組みです。集めたポケモンはポケモン図鑑にまとめられるので、収集大好きな長男は大ハマリしていました。
歯磨きをしている様子を自動で写真撮影してくれるので、歯磨き後に写真をデコレーションして楽しむこともできます。
ポケモンに限らず、歯磨きアプリはさまざまな種類のものが出ているので、お子さんに合ったものをぜひ探してみて下さい。
4-3.「歯磨きやさん」に誘う
なかなか歯磨きしてくれないときにオープンするのが「歯磨きやさん」です。
テーブルの上に、ポケモンスマイル、歯ブラシ、歯磨き粉を用意して「こんにちは~、歯磨きやさんでーす!1名様、ご案内しまーす!」と声をかけます。たったこれだけなのですが、2人とも「はーい!」と吸い寄せられてくるので、不思議です。
お子さんの好きなものに合わせて声かけの仕方を変えるのも楽しそうですね。
5.イヤイヤ期の歯磨き、いろいろな方法を試してみよう
イヤイヤ期のお子さんのいるご家庭にとっては、歯磨きは毎日訪れる大変な時間です。
しかし、毎日避けては通れないからこそ、親子のスキンシップの機会と考えることもできます。
「歯磨きは楽しいもの」「必要なもの」ということを伝えながら、親子で乗り切っていきましょう。
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