ご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがる!子どもへの影響と対処法を紹介
この記事を書いた人
多村美穂
- 保育士
元保育士のWEBライターです。
保育園勤務時は、主に0~2歳児を担当していました。
現在は、大きくなってきた子どもを見守りながら、育児・教育を中心に様々なジャンルの記事を執筆しています。
保育園にて勤務した経験や、自らの子育てを通して得た知識を、分かりやすくお伝えしていきたいです!
「ご飯は食べないのにお菓子は進んで食べようとする」「ぐずったときについお菓子をあげてしまうから、ご飯の時間におなかが減っていない」
このような姿の我が子を見て、栄養面や発達面が不安になってしまうこともあるでしょう。
お菓子ばかりを食べ続ける子どもの食生活は、生活リズムを整えるなどの工夫をすることで改善できます。
この記事では、子どもがご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがる理由やその影響、お菓子を減らしご飯を食べるようにするための対処法を紹介します。
ご飯よりお菓子を食べてしまう子どもの食生活を改めたいと思っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1.子どもがご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがる理由
子どもがご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがる原因は、主に次の4点が考えられます。
1-1.生活リズムが崩れている
生活リズムが崩れてしまい、決まった時間にご飯を食べていない場合、子どもはご飯を食べるタイミングや量をコントロールしにくくなります。
すると、お菓子を食べたせいでご飯の時間に満腹だったり、中途半端な時間におなかが空いてお菓子を欲しがったりするようになってしまうのです。
1-2.食事が楽しめない
食事が楽しめない子どもは、食事の時間を短くしたいと思うあまり、ご飯を十分に食べる前に食事を終えてしまうことがあります。
子どもが食事を楽しめない理由は、主に以下の5つが挙げられます。
- ご飯を食べるための集中力が続かない
- ご飯の量が多い
- 食べにくい食材・調理法が多い
- 食感が苦手な食材がある
- 食事のマナーについて厳しく叱られる
1-3.甘いものに依存している
子どもは味覚が発達しておらず、苦いもの・酸っぱいものを「おいしい」と感じることができません。そのため、子どもは基本的に甘いものを好みます。
さらに、糖分の多い食品は食べれば食べるほど欲しくなると言われています。
結果として甘いものに頻繁に触れることで甘さへの依存が生まれ、ご飯よりもお菓子を選ぶようになってしまいがちです。
1-4.お菓子に依存している
退屈を紛らわせる手段として、お菓子に依存している場合もあります。
大人も手持ち無沙汰なとき、ついつい何かを口にしてしまうこともあるでしょう。同じように、子どもも暇を持て余してお菓子を食べたがるのです。
2.お菓子の食べすぎが子どもに与える影響
ご飯ではなくお菓子ばかり食べる子どもには、以下のような影響が出る恐れがあります。
2-1.栄養がとれない
お菓子は栄養価が低く、ご飯の代わりにお菓子を食べていると、摂取すべき栄養素が不足してしまいます。
必要な栄養素を摂取できなければ、子どもの成長や発達に悪影響を及ぼしかねません。
実際、9割の医師が「栄養素が不足することで子どもの成長や能力面に影響が出る可能性がある」と指摘した調査結果もあります。
2-2.イライラしやすくなる
お菓子を食べすぎた子どもはイライラしやすくなることが指摘されており、注意が必要です。
お菓子に多く含まれる砂糖は、血糖値を急激に上昇させます。すると体は上昇した血糖値を低下させようとインスリンというホルモンを放出するため、血糖値の急激な上昇と下降が起こります。
この血糖値の落差がメンタルを不安定にして、子どもはイライラしやすくなってしまうのです。
2-3.肥満のリスクが高くなる
過度なお菓子の摂取は、子どもの体重増加や肥満のリスクを高めます。
小児期の肥満は大人の肥満と同様に、2型糖尿病・肝障害・動脈硬化などの発症リスクを増加させる要因と言われています。
さらに、小児期に肥満の子は成人の肥満へ移行する確率が高くなると言われているため、早目の対処が重要です。
2-4.虫歯になりやすい
子どもがお菓子を多く摂取すると、虫歯の発症リスクも高まります。
お菓子に多く含まれる砂糖は、虫歯の原因になる菌によって酸に変えられ、歯を侵食します。さらに子どもの乳歯は歯の一番外側の層であるエナメル質の厚さが、永久歯の半分ほどしかありません。
子どもがお菓子を食べ続けると、虫歯になりやすい歯に、歯を溶かす酸のもとである砂糖を与えることになり、虫歯リスクの高い状態が続いてしまうのです。
3.お菓子を減らすための対策
子どもがご飯を食べずにお菓子ばかり欲しがってしまう場合は、以下の2つの対策を同時に行うことがおすすめです。
ここでは、お菓子を減らすための対策を6つ紹介します。
3-1.おやつとご飯の時間を決める
子どもがお菓子ばかり欲しがってご飯を食べない場合、まずはおやつとご飯の時間をきちんと決めることが大切です。
時間を決めることで、中途半端な時間におなかが空いてしまうことが減り、子どもは「おなかが空いたからお菓子を食べたい」という気持ちになりにくくなります。
ご飯の時間に合わせておなかを空かせておくことで、ご飯もおいしく食べられるようになりますよ。
3-2.おやつの数を決める
お菓子の食べすぎを防ぐために、1日に食べるおやつの数を決めましょう。
お菓子をあげる際には、「今日のおやつはこれだけだよ」と子どもに確認させてあげてください。おやつの数を限定することで、子どもはおやつを大切にし、食べすぎを防ぐ習慣が身につきますよ。
「晩ご飯は○○ちゃんが好きなカレーライスだから、お菓子はこのくらいにしておこうね」と、晩ご飯に期待を持たせて食べすぎを防ぐのもいいですね。
3-3.お菓子を買わない(隠す)
子どもがお菓子を食べる機会を減らすには、家にお菓子を常備しないことも大切です。
親がお菓子を買わなければ、子どもは自宅で手軽にお菓子を食べることが難しくなります。
また、子どもの視界からお菓子を隠すことも効果的です。いつもお菓子がストックしてある棚や箱が空であるところを見せれば、子どもも「本当にお菓子がないんだ」と納得しやすくなるでしょう。
3-4.我慢を教える
子どもがお菓子ばかり欲しがる場合は、我慢を教えるいい機会でもあります。
以下のような方法でサポートしつつ、我慢の練習をしていきましょう。
<我慢の練習方法>
- 今日のおやつの量をはじめに確認させる
- ぐずってもおやつを増やさない
- 「また明日のおやつの時間に食べよう」「3時になったらおやつだよ」など見通しを教える
- 気分転換させる
また、3歳〜4歳頃になると子どもが時計の概念を理解できるようになってきます。
前述の通りおやつとご飯の時間を決めておけば、子どもは食事やおやつのタイミングを予測しやすくなり、さらに我慢しやすくなるでしょう。
3-5.お菓子以外の楽しい時間を増やす
お菓子を食べること以外にも楽しく過ごせる時間を増やすのは、お菓子への依存を減らすために効果的な方法です。
公園遊び・ボール遊び・おままごと・お絵描き・読み聞かせなど、子どもが夢中になれる遊びを見つけて、できれば親も一緒に楽しんで過ごせるといいですね。
何かに熱中した体験は、子どもの自己肯定感や好奇心も育てます。
3-6.子どもに説明する
なぜお菓子を食べすぎてはいけないのかを子どもに説明することで、お菓子の量が減る場合もあります。
3~4歳頃は言語能力が発達し、言葉の意味が分かるようになる時期です。
「今食べるとご飯が食べられなくなるよ」 「お菓子をずっと食べてると虫歯になりやすくなっちゃうよ」など、子どもに分かりやすい理由を添えて、お菓子を食べすぎてはいけないことを教えてあげましょう。
理由が分かることで納得しやすくなり、子どもがお菓子を減らせる可能性がありますよ。
4.ご飯を食べないときの対処法
ここからは、ご飯を食べないときの対処法を4つ紹介します。
4-1.体を動かしておなかを減らす
子どもがご飯をあまり食べない場合、まずは体を動かす機会を増やしましょう。
運動遊びや外出を通じて、子どもの運動量を増やすことで、ご飯の時間におなかを空かせた状態にできます。
適度な運動は食欲を刺激し、食事を楽しみにする手助けをしてくれますよ。
4-2.量を減らして「食べられた!」を味わせる
食べる量は子どもによって個人差があります。小食の子どもが大量のご飯を見ると圧倒されることがあるため、量を減らして完食できるようにしましょう。
完食できたら褒めたり、子どもと一緒に喜んだりして、成功体験を味わせることが重要です。
成功体験はチャレンジ精神を育て、「次も食べよう!」という気持ちを持てるようになりますよ。
4-3.ご飯の時間を楽しむ声かけをする
食事の時間を楽しくするために、子どもとのコミュニケーションを大切にしましょう。
「このチャーハン、おいしそうだね」 「○○くんが選んでくれたトマト、ツヤツヤしてるね」 「さっきの絵本でウサギさんが食べてたニンジンだね」など、子どもがついご飯を食べたくなる声かけを意識してみましょう。
また、食べながらおしゃべりを楽しんだり、家族との団らんを大切にしたりすることで、子どもは食事の時間を楽しみにするようになりますよ。
無理に食べることを強要せずリラックスした雰囲気を作り、親も子どもとの食事を楽しんでくださいね。
4-4.子どもが好きな食材を取り入れる
子どもが好きな食材を料理に取り入れることで、食事のモチベーションを高められます。
子どもの好みに合わせたメニューを考え、一緒に選んだり調理したりすることも、子どもが食事を楽しみにするきっかけになりますよ。
5.親が気を付けたいNG対応
ここでは、お菓子ばかり食べてご飯を食べない子どもに対し、親が気をつけたいNG対応を3つまとめました。
5-1.おやつを全くあげない
幼児期の子どもにとって、おやつは必要なエネルギーを補う大切な栄養源です。
「お菓子をあげてはいけない」と考えるあまりにおやつを全く与えないと、栄養が不足する恐れがあります。
おやつは「補食」と考え、おにぎりや果物・プレーンヨーグルトやチーズなど子どもに足りない栄養素が含まれた食材をおやつに出しましょう。
なお、お祝いごとがある日などには、お菓子を楽しむのもいいでしょう。子どもにとって特別な日に特別なおやつを楽しむことは、一緒に食べた人とのすてきな思い出になりますよ。
5-2.子どもがぐずったらお菓子をあげる
子どもがぐずったり不機嫌になったりすると、ついついお菓子をあげたくなることもあるでしょう。しかし、これは子どもに「ぐずればお菓子がもらえる」という誤ったメッセージを送ることになります。
「お菓子食べたいね、でもご飯が食べられなくなるから明日食べようね」と子どもに説明したり、おもちゃや遊びに興味がいくよう誘導したりして、お菓子はあげないようにしましょう。
5-3.親が好きな時間におやつを食べる
子どもがお菓子を欲しがらないようにするためには、親も好きな時間におやつを食べないようにしましょう。
親が食べている姿を見れば、子どももお菓子を欲しがるのは当然です。親も子どもと一緒に、お菓子を食べる時間や量などを守るようにしましょう。
隠れてお菓子を食べる場合でも、お菓子の袋を無造作にゴミ箱に捨てたり、お菓子が減っていたりすると、子どもは親がお菓子を食べたと気づいてしまうので注意してください。
6.まずはご飯とおやつの時間を整え、少しずつお菓子を減らしていこう
慌ただしく日々を過ごし心身ともに疲れていると、子どもがお菓子を欲しがってぐずっているときに、言われるままお菓子をあげてしまいたくなることもあるでしょう。
しかし、お菓子ばかり食べてご飯を食べないままでいると、子どもにさまざまなデメリットが生じることもあります。
子どもがお菓子をねだってぐずるのも少しの間です。まずは食事とおやつの時間を整えつつ、一緒に食事を楽しむことからはじめてみてくださいね。
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