
保育士おすすめ「しかけ絵本」ではじめる幼児教育!│1歳2歳3歳向け
この記事を書いた人


古賀ともみ
- 幼稚園教諭
- 保育士
保育士経験14年の現役保育士。
二児の母(2歳、3歳)で子育て奮闘中です。
「子どもが絵本に興味を持ってくれない」
「絵本の種類が多すぎて選べない」
「年齢に合った絵本を選ぶのが難しい」
…そんなお悩みはありませんか?
絵本好きになってもらうきっかけに、参加型で楽しめるしかけ絵本を取り入れてみるのもおすすめです。
この記事では、保育士経験10年以上の筆者が年齢別におすすめの「しかけ絵本」をご紹介します。
しかけ絵本は子どもの発達にどんなメリットがあるのかも合わせて解説するので、絵本選びの参考にしていただけると幸いです。
ご家庭での絵本タイムにしかけ絵本を取り入れて、お子さんと楽しい時間を過ごしましょう!
目次
1.しかけ絵本ってどんな絵本?
しかけ絵本とは、文字通りしかけがある絵本のことで、目、耳、手などを刺激する様々なしかけがあります。
しかけの一例を紹介しましょう。
- ページをめくると絵が飛び出す
- つまみを引っ張ると絵が動く
- 様々な素材で触り心地が楽しめる
- 穴が開いていて次のページの絵が見える
こちらに挙げたのはほんの一例で、しかけのバリエーションはたくさんあります。
絵本のストーリーを楽しむだけでなく、子どもが参加できるので、通常の読み聞かせ絵本よりも子どもの興味を惹きつける絵本です。
2.しかけ絵本の読み聞かせで期待できる効果
しかけ絵本を読むことは、子どもが絵本に興味を持つきっかけになるだけでなく、様々な効果が期待できます。
幼児のしかけ絵本読みに関する研究によると、しかけのない絵本としかけのある絵本を読み聞かせたときに、しかけのある絵本の方が子どもの興味を惹きつけ、最後まで見ていたという研究結果があります。
子どもの興味を惹きつけるしかけ絵本にはどんな効果があるのか、詳しく解説していきますね。
2-1.絵本への興味を引き出し、親子のコミュニケーションが増える
しかけ絵本は平面の絵だけでなく、絵が飛び出すポップアップや、絵が動いて子どもの興味を惹きつける要素が盛りだくさんです。
絵本の読み聞かせにあまり興味を示さない子どもでも、しかけ絵本なら興味を示すことは珍しくありません。
子どもが自分の手を動かして参加するしかけなら、飽きずに最後まで見てくれるはずです。
さらに、しかけがあることで、読み聞かせるときのやりとりが増え、親子のコミュニケーションが増える効果も見込めます。
親子の触れ合いが増えることで、子どもの情緒の安定に繋がったり、子どもが更に興味を示したりして絵本の世界を楽しめますよ。
2-2.五感を刺激し、手指の力が発達する
絵本の読み聞かせでは、主に視覚、聴覚が刺激されますが、しかけ絵本ならその他に触覚、嗅覚などより多くの感覚が刺激されます。
例えば果物の絵の部分をこすると、その果物の匂いがするしかけ絵本なら、触覚と嗅覚の両方が刺激されるでしょう。
しかけ絵本の読み聞かせを通して、いくつもの五感が刺激され、子どもの脳の発達が促されるのです。
めくったり引っ張ったりして、しかけを動かすときに手指を使う動作が多いので、手指を動かす力も鍛えられます。
手指の細かな動きを鍛えることで、更に脳が活性化したり、生活の中で必要な様々な力が養われます。
2-3.物を大切にする心が育つ
しかけ絵本を扱う経験を積み重ねることで、物を大切にする心が育ちます。
ポップアップなどのしかけは強く引っ張りすぎると壊れやすく、絵本を楽しむ中で、子どもは力加減を学んでいくのです。
壊れてしまうとしかけが楽しめなくなるということを理解して「次は壊さないように気をつけよう」と絵本を丁寧に扱うようになります。
この経験を通して、子どもの様々な物を大切にする心が育っていきます。
しかけ絵本は、子どものより良い発達に大きな影響を与えるのですね。
子どもは遊びを通して多くのことを学び、習得していきます。
3.【年齢別】しかけ絵本を選ぶときのポイント
ひとことでしかけ絵本と言っても、その種類は様々です。子どもの年齢や発達に合った内容やしかけの絵本選びが大切です。
ここからは、年齢別にしかけ絵本を選ぶときのポイントを解説していきます。
3-1.1歳:しかけ絵本選びのポイント
1歳の時期は、指先を使ってめくるなどの動作機能の発達や新しい行動の獲得によって自信を持ち、意欲を高める時期です。様々な色や素材に触れることでどんどん興味を持って自ら関わろうとします。
1歳の時期のしかけ絵本を選ぶポイントは、以下の通りです。
- 色や絵がはっきりしている絵本
- 洗濯ができる布絵本、破れにくい硬い素材の絵本
- 似た展開が繰り返される内容の絵本
- 手触りや音で楽しめる絵本
ストーリーというよりも、見た目や素材など直感的に五感を刺激できるしかけ絵本がおすすめです。
3-2.2歳:しかけ絵本選びのポイント
2歳の時期は、1歳の頃よりも指先が発達し、自分でやりたい気持ちが強くなる時期です。
はっきりと話すようになり、自分の欲求を言葉で表現できるようになると、真似っこ遊びが上手になり、大人と一緒に簡単なごっこ遊びができるようになる時期でもあります。
2歳の時期のしかけ絵本を選びポイントは、以下の通りです。
- 身近な生活がテーマになっている絵本
- 繰り返しの言葉や似た展開が繰り返されている内容の絵本
- 手触りや音で楽しめるしかけの絵本
- めくることで変化を楽しめる絵本
簡単で子どもが自分でめくって変化を楽しめるしかけがあると子どもは「もう1回」と言って楽しんでくれますよ。ボタンを押すと音が出るしかけ絵本も、繰り返し楽しめておすすめです。
3-3.3歳:しかけ絵本選びのポイント
3歳の時期は、言葉がますます豊かになり「なんで?」「これはなに?」と質問が盛んになり、様々なことに知的興味・関心が高まる時期です。
予測や、期待を持って行動できるようになってくる時期なので、簡単なストーリーのある絵本も楽しめるようになってきます。
3歳の時期のしかけ絵本を選ぶポイントは、以下の通りです。
- シンプルなストーリーがある絵本
- やや複雑なしかけや立体的なしかけの絵本
- 修理しやすいしかけの絵本
- 自分で読むならページ数が少ない絵本
指先が発達してくるので、やや複雑なしかけの絵本も楽しめますが、まだ破いてしまうこともあるので、修理しやすいしかけも絵本がおすすめです。
自分で読みたい気持ちも芽生える時期なので、集中力が続くようページ数の少ない絵本を選びましょう。16ページ以内が一つの目安です。
年齢や発達に合わせたしかけ絵本を取り入れることは、子どもの興味を十分に引き出し、より良い発達を促す要素となります。
4.1歳におすすめのしかけ絵本3選
ここからは具体的におすすめの絵本を年齢別に3冊ずつ紹介していきます。
4-1.大人気絵本「はらぺこあおむし」の布絵本
大人気絵本「はらぺこあおむし」の布絵本で、いろいろなしかけが隠れています。
この絵本のおすすめポイントは…
★鮮やかな色で子どもの心を惹きつける
★布製なので汚れたら洗えて清潔
★様々な感触や音が楽しめて五感を刺激できる
葉っぱの中にはガサガサと音が鳴る素材が入っていて、五感に刺激を与えるしかけが盛りだくさんの絵本です。
4-2.指先の発達に良い!「ころりん・ぱ!」
指先で丸を動かすしかけ絵本です。
この絵本のおすすめポイントは…
★指先を動かす練習ができる
★はっきりとした色が使われているので、1歳でも見やすい
★厚手の素材で破れにくい
初めは丸を動かすのが難しいので、大人が効果音を読み聞かせながら、動かして見せてあげてください。そのうち子ども自身で丸を動かせるようになると「できた!」という達成感や自信に満ちたとびきりの笑顔を見せてくれるはずです。
4-3.野菜の名前も覚えられる!「やさいさん」
にんじんやじゃがいもといった身近な野菜が隠れていて、しかけをめくると大きな野菜が現れるお話です。
この絵本のおすすめポイントは…
★しかけがシンプルで不器用な手先でも自分でめくれる
★身近な野菜が出てきて子どもが親しみやすい
★「すっぽーん!」という繰り返しの掛け声が楽しい
繰り返しの掛け声や、身近な野菜の名前を覚えることで、発語に繋がります。
野菜が出てくるので、絵本を通して食育にもなりますよ。野菜嫌いの子どもに読み聞かせると、野菜が食べられるようになるかもしれません。
5.2歳におすすめのしかけ絵本3選
5-1.本当に料理しているみたい!「フライパン」
生活の中で身近にある料理がテーマのしかけ絵本です。リアルなイラストと、ページをめくるだけの簡単なしかけで、まるで本当に料理をしているかのように楽しめます。
この絵本のおすすめポイントは…
★厚手の本で破れにくい
★不器用な手先でも簡単にめくれるしかけ
★「じゅー」「ぱかっ」といった擬音語が多い
料理中の効果音を表す擬音語がたくさん使われているので、2歳の子どもにも真似しやすく、発語を促せます。
5-2.どんどんめくりたくなる!「おめんです」
おめんのしかけをめくると動物が隠れている絵本です。
この絵本のおすすめポイントは…
★不器用な手先でもめくりやすい
★動物の鳴き声を真似しやすい
2歳の我が子も大好きな絵本で、読み終わった後は必ずおめんを自分の顔に当てて大喜びです。親子のコミュニケーションも楽しめるしかけ絵本ですよ。
5-3.歌に合わせてたいこのリズム!「おててでたたこうたのしいたいこ」
ミッキーマウス・マーチ、しあわせならてをたたこう、いぬのおまわりさんなど、人気のうた10曲+”トルコ行進曲”などのメロディが5曲収録されたおんがく絵本です。
この絵本のおすすめポイントは…
★手でたんたん叩いて、音と身体運動の協調性が身につけられる
★曲ごとにたいこの音が変わり、遊びのバリエーションが豊富
★リズム遊びができて長期間楽しめる
2歳になると、少しずつ歌を口ずさむようになってきます。親子で一緒に歌ったり、大人が歌って子どもが太鼓をたたいたりと、親子のコミュニケーションをとりながら楽しめる絵本です。
操作方法が簡単なので、子どもが「自分でできた!」と満足感を味わえます。
6.3歳におすすめのしかけ絵本3選
6-1.ごっこ遊びが広がる!「モーリーのすてきなおいしゃさんバッグ」
体温計やばんそうこうなど、おいしゃさんバッグから取り出したアイテムで、次々にやってくる動物の患者に治療をしてあげるしかけ絵本です。
この絵本のおすすめポイントは…
★ごっこ遊びが楽しめる
★親子で会話をしながら楽しめる
★破れても修理しやすい
体温計やばんそうこうを使って実際に治療できるしかけになっているので、親子で会話をしながら楽しめます。
6-2.ストーリーを楽しめる!「しろくまのパンツ」
しろくまが失くしたパンツを探すストーリーのしかけ絵本です。
この絵本のおすすめポイントは…
★単純なストーリーを楽しめる
★予測や期待を持てるストーリー
いろいろなパンツの柄から持ち主を連想していくストーリーなので、予測や期待を持てるようになってくる3歳の時期におすすめです。
6-3.歯磨き嫌いを克服!「はみがきしましょ」
立体的なしかけの動物の歯磨きができるしかけの絵本です。
この絵本のおすすめポイントは…
★立体的なしかけでやや複雑
★歯磨きの大切さを伝えられる
手先が器用になってくる時期なので、やや複雑な立体的なしかけの絵本を取り入れて、絵本の扱い方や物を大切にする心を育てましょう。
レビューでは、歯磨き嫌いを克服したとの声も多くありました。
7.年齢や発達に合ったしかけ絵本で発達を促そう
しかけ絵本を取り入れることで、子どもの絵本への興味を引き出すだけでなく、様々な発達を促します。
しかけ絵本を選ぶときには、子どもの年齢や発達に合った絵本を選ぶことで、子どものよりよい発達を促すのです。
この記事を参考にしながら、お子さんにぴったりのしかけ絵本を見つけてみてくださいね。
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主な参考文献
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