【3歳児】保育英語講師おすすめ!初めての英語絵本5選!
この記事を書いた人
山﨑
- 幼稚園教諭
- 小学校教諭
- 児童英語講師
- 保育士
保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、児童英語講師の免許所持。
子どもが大好きで心の繋がりを重視した保育や教育を大切にしています。
世界の保育事情や幼児教育にも興味があり、実際にニュージーランドの保育施設で働いた経験もあります。
ニュージーランドで英語の大切さに気付き、現在も日本の子どもたちに英語の楽しさを伝える活動もしています。
一児の母として、バイリンガル教育にも力を入れています。
「自分は英語が苦手だったけれど、子どもには英語を好きになってほしい」
「お家での英語教育としてまずは英語の絵本を取り入れてみたいけど何が良いのか分からない」
など、そんなお悩みをお持ちのお母さん、お父さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はそんなお母さん、お父さんにむけて、保育英語講師が読み聞かせポイントや実体験も交えながら、3歳のお子さまへおすすめの英語絵本を紹介していきます。
3歳児の特性を踏まえ、英語に触れる機会がまだ少ないお子様に向けての英語絵本をセレクトしています。
是非、参考にしてみてください!
目次
1.3歳児の発達の特徴
ここでは、英語の絵本を読み聞かせる上で知っておきたい、3歳の子どもたちのことば、こころの発達、また興味のある遊び方や関心のあるものなどを説明していきます。
1-1.3歳児のことばの発達
大体、2歳ごろより急にことばの覚えが加速する「語彙爆発」が起こります。
その後、3 歳には平均して1000 語程度のことばを学ぶといわれており、ことばをたくさん覚えたり、ことばを組み合わせて文章で話したりとコミュニケーションも上手になってくる頃です。
また、この頃から「なぜ」「どうして?」という言葉が多くなり、大人に質問する姿がよく見られます。
1-2.3歳児のこころの発達
3歳頃からことばの発達にともなって、「想像力」や「感受性」が大きく発達します。
3歳になると、「おなかが空いた」「これがほしい」といった欲求についてもわかってきます。
それにともなって、「うれしい」「かなしい」などの感情理解や共感力も身についてきます。
また、その場所にないものもイメージする力もだんだんと発達していきます。
これらのことから、周囲の様子・ものを見て、感情移入することも多く見られます。
筆者が読み聞かせをしているときに、花や虫の気持ちになって、「きっとこう思っているよ」などの言葉が聞かれたこともありました。
1-3.3歳児の遊び方
目の前にないものもイメージができ、ことばも増してくる時期なので、ごっこ遊びが少しずつ成り立つようになります。
また、「うさぎ」や「くるま」など、自分の興味のあるものを好んで選ぶようになります。
一人遊びが多かった0~2歳に比べて、友達と遊ぶことが楽しくなってくる時期でもあります。
そんな中でトラブルが起こることもありますが、それもひとつの成長です。
ゆっくり見守ってあげたいですね。
2.子どもに英語の絵本をおすすめする理由
3歳児の発達段階を踏まえ、この時期に英語絵本をおすすめする理由を3点ご紹介します。
2-1.あらゆる世界観を楽しめる
英語絵本をおすすめする理由の一つは、日本とは違った世界を知ることができるというところです。
異国の存在を知り、その雰囲気を絵本を通して感じる、そこから、英語という新しい世界に興味を持つことのきっかけになるでしょう。
さらに文化の違いなども感じることができ、これは他者理解などにも繋がっていきます。
感情理解や、他者への共感力が育まれる3歳時期。
英語絵本の世界を通して、是非あらゆる世界観を楽しんでみましょう。
2-2.英語に触れる第一歩になる
多くの子どもたちにとって、英語は新しいものかもしれません。
「なぜ」「どうして」と様々な事への興味関心が広がる3歳頃に、新しいものに触れることで、「楽しい!」という気持ちが引き出され、子どもの興味や意欲がさらに増していきます。
また、遊びの中に絵本という形で英語を取り入れることで、自然と子どもたちが英語に触れる機会を作ることができます。
実際に、筆者が出会ってきた子どもたちは、目を輝かせて絵本の読み聞かせを聞いてくれました。
読み終わった後に「もう一回!」という言葉も聞かれ、これが“楽しい”ということなのだろうな、と思ったことを強く覚えています。
その楽しさが結果として次の学びへの意欲に繋がっていることをひしひしと感じました。
2-3.読み聞かせの方法の選択肢がたくさんある
「発音に自信がないのに、読み聞かせなどできるでしょうか?」そんな質問を保護者の方から受けることがよくあります。
最近はCD付きの絵本、オンラインで読み聞かせをしてくれるものなど、読み聞かせの選択肢がたくさんあります。
発音に自信がなくても気軽に家族時間に取り入れることができますよ。
3.3歳児|初めての英語絵本を選ぶポイント
英語という新しい世界の扉を開くとき、子どもたちの心に残るものはどのようなものでしょうか。
「英語って楽しい!」そんな気持ちにさせてくれる絵本選びのポイントを紹介します。
3-1.短い文章が多い絵本
短い文章が多い絵本の方は、絵本と言葉との繋がりがはっきりと分かり、その世界に入っていきやすいという特徴があります。
また、読み聞かせが苦手だと思っている方でも読みやすいので、取り組みやすい絵本だと言えるでしょう。
そして、簡単な短いフレーズは子どもたちの耳に残りやすく、自然とことばを覚えることができます。
実際にそういった簡単なフレーズが繰り返されている絵本を読みきかせしたところ、子どもたちが自然とそのフレーズを口にしている姿も見られ、とても人気がありましたよ。
3-2.同じことばの繰り返しが多い絵本
3歳の子どもたちは、ことばの発達が大きく見られる時期です。
大人との会話もずいぶんとできるようになり、簡単な質問には答えられるようになります。
そこで、絵本の中に繰り返し同じ言葉やフレーズが繰り返される絵本がおすすめです。
繰り返し出てきた言葉や絵は印象に残りやすく、音を真似ながら新しいことをたくさん学んでいきます。
これは、発音だけでなく、単語やフレーズを理解できる、イメージすることができるということに繋がり、最終的にはことばの発達に大きく関係していきます。
3-3.鮮やかな色使いの絵本
0~3歳頃までの子どもは、色を直接的な刺激として受け取っています。
そのため、鮮やかで多様な色の刺激を目にすることで、色彩感覚を伸ばすことができます。
日本の赤ちゃん向けの絵本にも色や線をテーマにした絵本が多くありますね。
また、こどもの視力は新生児で0.03、そこから6歳頃まで発達し、大人と同じくらいの1.0になります。3歳では、「0.6~0.8」くらいといわれています。
こどもの絵本に、カラフルで輪郭のはっきりとした絵柄が使われるのはそのためです。
英語の絵本といえば、「はらぺこあおむし」などのカラフルでユニークなものがたくさんあります。
特に英語絵本を指差して読む場合、鮮やな色の世界を楽しむことができます。
また、英語絵本は独特なタッチやデザインのものも多く、より一層子どもの心に残るでしょう。
4.3歳児|英語絵本読み聞かせのコツ
日本語、英語と言葉に違いはあっても、読み聞かせの時に意識したいポイントは大きくは異なりません。
ここでは特に英語絵本を読みきかせる際に意識したいコツを3点紹介します。
4-1.絵を指差して読む
英語絵本の場合、新しい言葉がたくさんあります。
音や絵だけでも十分に楽しむことはできますが、より一層絵本を楽しめるように、少しお手伝いしてあげることも大切です。
例えば、流れ星が描かれたページに「shooting star(シューティング・スター)」とかかれていたら、流れ星を指さしながら読んでみてください。
その音(ことば)と絵が一致することで、子どもの頭の中のイメージがはっきりし、楽しさが増しますよ。
4-2.分からないところがあっても、止まらずに
子どもにとって英語絵本は未知の世界そのものです。
読み聞かせしている中で、分からない言葉やフレーズがあっても、一度通して読んでみましょう。
子どもは読み聞かせしてくれる人の声に耳を傾け、絵本の世界に入り込んでいきます。頭の中では「ことば」と「絵」から、たくさんのことをイメージしています。
そのため、子どもの想像力を尊重することに重きを置いてみましょう。
実際に、読み聞かせをした後に、子どもから「これってこういうことかな?」「これはどうして?」など、たくさん話しをしてくれたり、一見、「聞いていないかも?」という子でも、終わった後に感想を話してくれることもありました。
4-3.お母さん・お父さんも楽しんで
子どもにとって初めての英語。
子どもたちの大好きなお母さんやお父さんが読み聞かせを読むことによって、英語絵本への興味が更に増します。
CDやオンラインを使って読み聞かせるの際も、お母さんやお父さんも一緒に楽しむという気持ちで取り組むことを意識してみましょう。
子どもは、一緒に学んでくれるお母さんやお父さんの姿をよく見ています。
子どもが学ぼうとする姿勢を見守るそんな姿勢は、しっかりと子どもに伝わり、自分も読んでみたい、という気持ちに繋がっていきますよ。
5.3歳児|初めての英語絵本5選
絵本選びのポイントをもとに、3歳のお子さんへのおすすめの英語絵本を5冊セレクトしました!
読み聞かせのポイントもあわせてご紹介します。
1.No, David! (David Shonnon)
あらすじ
Davidはやってはいけないことをたくさんやってしまうやんちゃな男の子。
ママから「No!」と言われることばかり。
けれど、最後にはママの愛にほろりとくる一冊です。
おすすめポイント
自然と自分の子どもとの日々が頭に浮かぶ絵本
ママなら一度は経験したことのあるような日常のひとこま。
繰り返しも多く、「No!」の声の抑揚を楽しめます。
読み聞かせのコツ
想像力を働かせて
読めば読むほど、絵本の世界に引き込まれます。
お子さんだけでなく、読み手も自分の子どもがこんなことしたら?など想像しながら読むと、話の内容がより子どもに伝わるでしょう。
2.Baby Happy Baby Sad (著,イラスト Leslie Patricelli board books)
あらすじ
赤ちゃんが色々な場面で、嬉しそうな表情をしたり、悲しそうな表情をしたりする絵本です。
おすすめポイント
文章が短く、繰り返しが多い絵本
初めて英語に触れる子どもたちにはピッタリの絵本です。
簡単な単語の繰り返しが多く、絵とマッチさせながらその単語が自然と身に付いていきますよ。
読み聞かせのコツ
赤ちゃんの表情に注目
1ページ読むごとに一呼吸おくと、次は何が来るか、ワクワクした気持ちに繋がります。
また、赤ちゃんの表情を指差しながら、子どもと一緒に次を考えるようにすると楽しみが増すでしょう。
3.HUG(著,イラスト Jez Alborough)
あらすじ
主人公のお猿さんが、たくさんの動物の親子がハグをしているところを見て、初めは嬉しそうな様子でしたが、段々と寂しそうな様子が見られるようになってきます。
最後は親子の愛が溢れる絵本です。
おすすめポイント
絵だけでも、内容がよく分かる絵本
文字は少なく、その雰囲気を楽しめる絵本です。
絵本を見て嬉しそうな様子、悲しそうな様子が絵を見てすぐに感じ取れるでしょう。
子どもたちが絵本の世界に入りこんで、最後は一緒に読んでくれたこともありました。
それぐらい、子どもたちにとって、また親にとっても身近に感じられる絵本です。
読み聞かせのコツ
雰囲気をしっかりと感じて
同じ言葉を言っていても、表情が違うところが多くあります。
そこで声の抑揚や、一呼吸おくところを工夫して読むと子どもたちもさらに興味を持って聞いてくれるでしょう。
4.Yo! Yes?(著 Chris Raschka)
あらすじ
見知らぬ子ども同士が少しずつ距離を縮めていく様子が描かれた絵本です。
おすすめポイント
簡単な英語の繰り返しで読みやすい
簡単な単語が繰り返されているので、英語初心者の子どもでも、すぐに絵とマッチさせて楽しむことができます。
同じ単語でも、状況によってニュアンスが変わるということもよく分かります。
短いストーリーの中に、さまざまな感情が込められているところが見所です。
読み聞かせのコツ
声に抑揚をつける
シンプルな単語だからこそ、声の抑揚をつけて、ニュアンスの違いを伝えるようにしてみましょう。
5.Pee-ka-moo!(著 Marie Torres Cimarusti イラスト Stephanie Peterson )
あらすじ
「いないいないばぁ」の英語版です。
様々な動物が出てきて、動物の鳴き声を使って「いないいないばぁ」が繰り返されます。
おすすめポイント
はっきりした色使いの仕掛け絵本
子どもがフリップをめくって楽しめる仕掛け絵本です。
また、動物の鳴き声が日本とは違うという新しい発見があるでしょう。
読み聞かせのコツ
フリップを開くタイミングがポイント
子どもにクイズを出すような感覚で読み聞かせると、楽しさがより一層増します。
6.絵本の読み聞かせを通じて英語に親しもう
現在、公立小学校でも英語が始まり、ますます英語が身近に感じられる時代になっています。
子どもの普段の遊びである絵本に英語を取り入れることは、子どもが自然と英語に興味を示す大きなきっかけになります。
読み聞かせは、英語を学ぶというよりは、英語を楽しむ、慣れ親しむことに繋がります。
読み聞かせをしてもらった経験は、必ず子どもたちの心に残るので、是非一度トライしてみて下さいね。
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