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【3~5歳】兄弟喧嘩に毎日うんざり!親ができる対応とおすすめ対策をご紹介

この記事を書いた人

工藤りえ 工藤りえ

工藤りえ

  • 幼稚園教諭
  • 保育士

幼稚園・こども園にて12年勤務。主にクラス担任と障害児保育を経験してきました。

特に障害児保育に関心を持ち、子どもの自己肯定感を高める関わり方を勉強しています。

小1・2歳の兄弟がおり現在は、ママ向けWebマガジンや保育メディアなどで記事執筆を行っています。

得意なことは、ダンス、歌遊び、読み聞かせ、リトミックです。

「毎日の兄弟喧嘩に疲れる」「兄弟喧嘩が起きたとき、自分の対応が合っているのかわからない」そんなお悩みはありませんか?

日常の中でなかなか避けて通れない兄弟喧嘩でお悩みのママは、実は多くいらっしゃいます。

そこで今回は、「なぜ兄弟喧嘩が起きてしまうの?」「兄弟喧嘩にはどのような対応が良いの?」といった困りごとやお悩みを、親の心構え年齢別の対応方法試してほしい方法に分けて詳しくご紹介いたします。

毎日の兄弟喧嘩にお悩みの方は本記事をご覧いただき、お子さんに合った対応をぜひ試してみてくださいね。

 

目次

1.兄弟喧嘩が起こる原因は?

兄弟喧嘩については、2人以上お子さんがいる家庭ならほとんどのママが一度は悩んだことがあるでしょう。

では、どうして兄弟喧嘩は起こるのでしょう?
それは、兄弟は1番身近にいる心を許せる存在でありライバルでもあるから。

例えば
・ママの取り合い
・おもちゃの取り合い
・テレビのチャンネル争い
・体が当たった
・ちょっかいをかける
など、兄弟によって何十通りの原因が考えられますよね。

兄弟同士で心を許せる関係だからこそ、嫉妬やライバル心など、些細なことから兄弟喧嘩が起こっているといえるでしょう。

 

2.兄弟喧嘩に対する親の【心構え】5選

兄弟喧嘩が起きるたびに、どう関わったら良いか悩むママも多いですよね。

まず大前提に知っておいてほしいのが「兄弟が揃って同じ場所にいたらほぼ喧嘩が起きる」ということです。

喧嘩は1人では出来ないので、必ず相手がいるときに起こります。同じ空間にいるだけで、お互いのことを意識し合うのは当然なので、兄弟喧嘩は「また始まったな」と割り切るくらいがちょうど良いですよ。

さらに、日常的に起きる兄弟喧嘩には、日頃から心構えをしておくとママの心にもほんの少し余裕が生まれるでしょう。

ここでは、兄弟喧嘩に対する親の心構えを5つご紹介しますね。

 

2-1.平然と見守る姿勢を保つ

兄弟喧嘩が起きると、つい仲裁してしまうママも多いのではないでしょうか。

喧嘩を止めたくなるお気持ちはよくわかります。しかし、仲裁をするのは、基本的にはNG!ママは、喧嘩を見守る姿勢を貫いていいですよ。
兄弟喧嘩は、子ども同士で起こったもの。「ママは無関係なので知らないよ」と堂々と過ごしていてください。

仲裁せず見守るのが、後ろめたいママもいるかもしれません。しかし、兄弟喧嘩で学ぶことも非常に多くあります。

兄弟喧嘩を見守る中で、子どもからそれぞれの言い分を伝えに来ることがあるでしょう。その時が来たら初めて、子どもそれぞれから喧嘩の理由を聞いてみてください。必ず双方の話を最後まで聞くことが重要ですよ。

子どもは喧嘩をしても少し時間が経てばまた仲良く遊んでいる、ということが非常に多いです。兄弟喧嘩を早く終わらせたい気持ちはわかりますが、ママは間に入らず見守ってみてくださいね。案外子ども同士だけで解決する場合もありますよ。

 

2-2.兄弟を比べないように意識する

ママに徹底してもらいたいのが、兄弟を絶対に比べないことです。兄弟喧嘩の原因に繋がることはもちろん、子育て全体を通して兄弟を比べることにメリットはあまりありません。

兄弟姉妹間の論争・争いとその解決方法について理論的に検討した経済学者、フリードマンの研究によると

「子どもたちに対して、できるだけ平等に接する必要がある。長男や長女のみに過度な愛情をかけることは、次男や次女にとって不公平感を感じやすい。同様に、末っ子にのみ愛情を注ぐことも、同様の不公平感を生むことになる。できる限り、一人一人の子どもたちに対して対等に接することが、兄弟喧嘩のこじれを未然に防ぐ方法となるだろう」

とあります。

兄弟間で比べられると、どうしても自分が劣っている部分に目が行きがちです。また、相手より優位に立とうとして意地悪が増えることもあります。そうなると、兄弟より自分が勝りたい気持ちが強まり、兄弟喧嘩も起こりやすくなります。

誰かと比べられるのは、大人でも良い気がしませんよね。子どもも同じです。ましてや、身近な存在の兄弟と比べられるのはライバル意識が異常に強まる可能性もあります。

兄弟は必ず平等に接すること兄弟それぞれを悪く言わないことを徹底するだけで、兄弟仲は良くなっていきます。

ぜひ、兄弟それぞれに良いところをたくさん伝えて自己肯定感を高めてあげてくださいね。劣等感が少なくなると、兄弟喧嘩の頻度も少なくなることが多いですよ。

 

2-3.家族で話し合ってルールを決めておく

兄弟喧嘩は、子ども同士が興奮して普段はないような怪我やトラブルが起こることもあります。家族間で相談し、兄弟喧嘩になったときに、最低限守りたい兄弟喧嘩の約束を決めることをおすすめします。

子どもたちが怪我をする不安は、ママにとっての心の負担も大きいかと思います。そこで、家族間でなるべく具体的な兄弟喧嘩ルールを決めましょう。

例えば「顔から上は攻撃しない」「相手に手は出さない。出したくなったらクッションを叩く」など、子どもにもわかりやすいルールを決めます。

子どもは「約束」「ルール」といった決まり事を守ろうとする意欲が高いので、兄弟喧嘩のたびにルールを守ろうとお互い声掛けしますよ。兄弟喧嘩が始まったら「ルールは守ろうね」とママが一声かけると、案外子どもたちのボルテージも下がり、喧嘩が収まることもあります。

 

2-4.環境づくり

兄弟が揃うと喧嘩になることを前提に、家の中の環境を整えておきましょう。もちろん、ママの負担にならない程度で大丈夫です。

例えば「怪我を防ぐために危険な物は子どもの手が届かないところに置いておく」「ぶつかったら怪我をしそうな場所にはカバーを掛ける」など、兄弟喧嘩はいくらでもしていいよ!というお部屋環境にしてみましょう。

子どもが怪我をしたらどうしよう、家具が壊れたらどうしよう、兄弟喧嘩が起きるといつも不安でハラハラしますよね。喧嘩に備える環境づくりをすると、ママの心の負担がグッと減りますよ。

 

2-5.年齢ごとの対応方法を知っておく

子どもの発達状態によって兄弟喧嘩の理由や親の対応方法が変わります。年齢に応じた関わりが、兄弟喧嘩をこじらせないコツですよ。

発語や情緒の発達によって、相手への伝え方や我慢の気持ちが全く違います。例えば、未就園児に有効な対応方法が、年長児には効果がいまいちなこともあります。

個人差はもちろんありますが、年齢ごとの発達段階を知っておくと、ママも苦戦せず兄弟喧嘩に対応できるのではないでしょうか。発達段階を知ると、兄弟喧嘩の心構えが出来て、仕方ないなとママの気持ちに少し余裕が生まれるのが大きなメリットです。

それではこれから「年齢に応じた兄弟喧嘩の対応方法」をご紹介しますので、上の子の年齢と下の子の年齢、両方の項目を参考にしてみてくださいね。

 

3.[ 3・4・5歳 ] 年齢別!兄弟喧嘩に対する親の【対応方法】

ここでは、兄弟喧嘩に対するおすすめの対応方法を、子どもの年齢別にご紹介します。

子どもは、年齢やその子の発達段階によって楽しみ方や興味、感情表現の方法などさまざまな違いがあります。

兄弟喧嘩に対しても年齢ごとに適した対応方法を知っておくと、それぞれの子どもに合った解決法が探せますよ。

 

3-1.3歳児への親の対応方法

・興味の対象が「物」から「人」に変化してくる時期
・相手を思いやって自分が我慢する力はまだ身についていない子が多い
・自己主張が激しく、言葉より先に手が出る子もいる

3歳児は、好きな相手と遊びたい気持ちが芽生え、その分トラブルが増える時期でもあります。兄弟間では、ママの取り合いで喧嘩になることも多いでしょう。

自分の思いや考えがはっきりしているので、兄弟喧嘩のときはつたない言葉であったとしても、最後まで子どもの話を聞きましょう。その上で、相手への気持ちの伝え方や対応を根気よく伝えてあげてください。

経験を積んで、相手を思いやることを覚えていきますよ

 

3-2.4歳児への親の対応方法

・会話が上手になり、子ども同士でもスムーズに話せる時期
・相手を思いやる気持ちが芽生えつつ、譲れないことも多い
・お兄さんお姉さんへの憧れが強く、真似をしたがる

4歳児は、個人差はありますが会話が上手になり、自分の気持ちを明確に伝えられるようになる時期です。

相手を思いやることも知り、経験を積んでいる最中の年齢。お兄さんお姉さんに憧れが強くなる時期ですから、少しずつ我慢や譲ることを真似しながら覚えていきますよ。

兄弟喧嘩では、気が散らないようにテレビは消す、静かな部屋に移動する、といった、子どもが相手と向き合い気持ちを伝えられるよう環境を整えてあげましょう。

そして子どもが自分で気持ちを言えるようママはあえて少し離れた場所で見守っているのがベスト。上手く相手に気持ちを言えないときは、ママと一緒に言葉を探して伝えるといいですよ。

 

3-3.5歳児への親の対応方法

・社会性がグンと伸び、仲間意識が強くなる時期
・我慢や譲り合いの気持ちが育ち、相手を思いやる場面が増える
・兄弟喧嘩の解決策に気付いていることも多い

仲間意識が強くなり、社会性が伸びる5歳児。我慢や思いやりの気持ちは良いことだ、と認識し始めます。しかしまだまだ自分のやりたいことを好きな人ととことんしたい!という気持ちも強くあります。

兄弟喧嘩のときにもどうしたら解決するのか自分でわかってきている時期なので、ママは、どう解決するのか少し離れた場所から見守っていてもいいですよ。

子どもが相手に気持ちを伝えることができるのは、ママがどんなときも自分を受け止めてくれるとわかっているからこそ。子どもが、ママにも話を聞いてほしいんだなと感じたときは、しっかり気持ちを受け止め安心させてあげてくださいね。

 

4.兄弟喧嘩に効果的!試してほしい方法をご紹介

それではここで、兄弟喧嘩に効果的な方法を4つご紹介しますね。

少しでもママの心が軽くなるような方法を厳選したのでぜひご覧ください。

 

4-1.タイマーで時間を決める

兄弟喧嘩は、物の取り合いで起きることが多いですよね。そこで、兄弟が揃っているときは遊びの中でタイマーの使用を取り入れてみてください。

もし物の取り合いが始まりそうだったら「今は〇〇の番ね。タイマーをセットして音が鳴ったら△△に交代だよ」と声をかけます。このときのポイントは、タイマーが鳴ったら待つ側の子に必ず楽しみがあると伝えること。タイマーに良いイメージを持てないと、音を聞くのも嫌になってしまう可能性もあります。

必ず、タイマーの後は交代することを伝え、兄弟どちらも平等な時間で使用すると良いですよ。

 

4-2.1人ずつのスペースを作る

兄弟が一緒にいるとどうしても喧嘩になります。そこで、1人のスペースを作るのがおすすめです。

子ども専用の机やスペースを、1人ずつ用意しましょう。市販の物でなくても、段ボール等で仕切りを作るだけでも効果があります。自分だけのスペースは子どもも嬉しく、1人のスペースで過ごす遊びが増えて兄弟喧嘩が少なくなることがありますよ。

大人も1人のスペースが落ち着くように、子どもも1人で遊び込みたい時があります。落ち着いて過ごせる環境を作ってあげると、子どもの気持ちも落ち着きますよ。

 

4-3.家にひとつしかないものは片付けておく

兄弟喧嘩のきっかけは、ひとつしかない物の取り合いが多くありませんか?ゲーム機やおもちゃ、絵本などの取り合いから喧嘩に発展することが多いかと思います。

そこで、兄弟喧嘩のきっかけになりがちな物を思い切ってママが預かって片付けておきましょう。危険がない高いところに片付けるのがおすすめですよ。

ママの心に余裕があれば、あえて子どもたちが見つけられる高い場所に置きます。

子どもがおもちゃを見つけて遊びたがったら、おもちゃを渡す前に「必ず1人ずつの順番を守ること。相手が使っていたら取らず、貸してと言うこと。タイマーが鳴ったら交代すること。」など、ご家庭によって最善なお約束をしておもちゃを渡すと、子どもも守ろうとしてくれますよ。

 

4-4.書籍を活用する

兄弟喧嘩で困っているママは非常に多いため、兄弟喧嘩への対応や、日頃からどのように子どもに接するのが良いか、わかりやすく書かれた書籍が多く出版されていますよ。

今回は、兄弟喧嘩に悩むママへ厳選した書籍2冊をご紹介いたします。

 

マンガでよくわかるアドラー流子育て(著/宮本秀明 監修/岩井俊憲)


「アドラー式子育て」は、大人が良く子どもに掛けがちな言葉の「すごい」「えらい」をなるべく使わず「ありがとう」「嬉しいよ」といった言葉を伝え、子どもの自立心を養う考え方です。

イライラして子どもに感情的になってしまう、子どもの長所を見つけられない、そんなママにはぴったりの1冊。

考え方をほんの少し変えて、子どもと過ごす時間でグッと心が満たされるコツを教えてくれますよ。兄弟喧嘩への対応のヒントも記載されています。

漫画で構成されていて、本が苦手な方も手に取りやすいのでおすすめです。

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ぶーちゃんとおにいちゃん


お兄ちゃんのことが大好きな弟のぶーちゃん。いつもお兄ちゃんの真似っこをしています。しかしお兄ちゃんは1人で遊びたい!必ず自分のところに来るぶーちゃんから離れるため、外に出たお兄ちゃんに起きたこととは…?

兄弟がいる家庭ならどこでも起こりそうなエピソードが、身近でわかりやすいお話です。3歳~6歳頃の子どもに読み聞かせをすると、物語を理解できて楽しめますよ。

弟や妹は、兄姉のことが大好きな子が大多数でしょう。しかし真似ばかりされると、上の子はどうしても下の子が嫌になってしまう時がありますよね。

子どもの気持ちに共感しつつ兄弟仲良く遊ぶ楽しさが描かれている作品なので、子どもの心にも、兄弟思い合うことの大切さが伝わりますよ。

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5.兄弟喧嘩は成長の場!子どもの心を育てるにはママの見守りが大切


思わずうんざりしてしまう兄弟喧嘩。1日に何度も起こると、ママも疲れてしまいますよね。

兄弟喧嘩は、相手とのコミュニケーション力が高まり、相手の気持ちを考える経験を積める大切な成長の場です。

兄弟喧嘩の対応、毎日本当にお疲れ様です!今回ご紹介した対応やおすすめの方法で、ママの負担が少しでも軽くなることを願っています。

ママが気を張る時間が減りますように。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

 

・非認知能力がどうして大事なの?効果は?

・情報を知ることがどうして大切なの?

こちらで詳しく解説中です!

 

主な参考文献
・株式会社日本FBMコンサルティング「兄弟喧嘩をこじらせないために

 

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