【3歳・4歳・5歳】知育につながる!簡単で楽しいクリスマス工作を年齢別にご紹介
この記事を書いた人
宮先惟之
- 保育士
保育所や子ども園にて15年間勤務。
主に、3〜5歳児のクラス担任や障がい加配保育士をしてきました。
2児の父でもあり、子育ての大変さや楽しさを感じながら、日々子どものやる気を引き出す環境作りや言葉のかけ方を工夫しています。
「子どもと一緒にクリスマスの工作遊びがしたい」と思ったことはありませんか?
子どもの年齢にあっていて、興味を持って取り組めるものと思うと、どうしたらいいか迷いますよね。
本記事では、現役の保育士である筆者が「知育につながるクリスマス工作」を3、4、5歳と年齢別にご紹介します。
ご紹介する遊びは身近なものを使って実践でき、親子で楽しい時間を過ごせるだけでなく、子どもの力も伸ばすことができるでしょう。
子どもへの接し方のコツもお伝えするので、お子さまの成長の後押しに役立ててもらえたらうれしいです。
目次
1.[3歳児向け]クリスマス工作
まず、3歳児にぴったりの作品をご紹介します。
3歳ごろになると段々と指先を使った遊びができるようになります。自分の手で「ちぎる」「貼る」工程のある工作にチャレンジしてみましょう!
1-1.スポンジスタンピングリース
絵の具をつけたスポンジを紙皿にポンポンとスタンピングするだけで完成する、可愛らしいクリスマスリースです。紙皿の中心を切り取る工程など、難しいところは大人がサポートしてあげてくださいね。
【用意するもの】
- 紙皿
- スポンジ(小さい物)
- カラーミックスモール
- デコレーションボール
- 白の毛糸
- 絵の具(少量の水で溶いた物)
- ボンド
- はさみ
【作り方】
- 紙皿のふちが残るように皿の中心を切り取る。
- 紙皿のふちに、絵の具を付けたスポンジでスタンプをする。
- お好みで飾りをつけて完成。
【工作のポイント】
2色でスタンプすると、鮮やかに仕上がります。
リースにつける飾りで作品の雰囲気が変わるので、おもしろいですよ。
【知育におすすめのポイント】
スタンピングがおもしろく、3歳児でもイメージを持って作ることができますよ。
飾り付けは、考えて構成する力が育つきっかけになります。
いろいろな素材があることで、子どもなりに「何をどこに置くか」を考えるでしょう。
リースを2~3個作れるようにすると、作品に変化がみられ、創意工夫に繋がります。
1-2.首振りサンタさん
らせん状にしたモールの力でサンタさんが首を振ります。折り紙で作る顔が難しそうであれば、必要に応じて大人がサポートしてあげてくださいね。
【用意するもの】
- 紙コップ
- 折り紙(赤、白)
- つまようじ
- カラーミックスモール
- デコレーションボール
- 黒ペン
- ボンド
- はさみ
- セロハンテープ
【作り方】
「サンタさん作り」
-
- 折り紙でサンタさんの顔を折る。
- ペンで目を描く。
- 紙コップに折り紙をちぎって貼る。
「首振りの仕組み作り」
-
- 紙コップの底の中心をつまようじで穴を開ける。
- モールをらせん状にする。
- 紙コップの穴にモールを通す。
- サンタさんの顔を、セロハンテープでモールにつけて完成。
【工作のポイント】
サンタさんの服を自由に飾り付けられるところがおすすめです。(ちぎることで可愛く仕上がります)
サンタさんのひげや白い部分に毛糸を使うと立体感がでておもしろいですよ。
【知育におすすめのポイント】
手指をしっかり使って工作できるのがポイントです。
折り紙をちぎって貼る活動は、指先の分離が進み、手先の器用さに繋がりますよ。
折り紙の導入にも良いでしょう。
見本をみながら手伝ってあげると興味を持てます。
丁寧に折ることを心掛けてくださいね。
2.[4歳児向け]クリスマス工作
次に、4歳児におすすめの作品をご紹介します。
4歳ごろになると、想像力がますます育まれていきます。「はさみ」の連続切りなど新しい手段にも挑戦し、表現の幅を広げてみましょう!
2-1.ビー玉転がし絵ツリー
絵の具をつけたビー玉を紙皿に転がして、クリスマスツリーの模様を作ります。自由にアレンジしながら、飾り付けを楽しみましょう。
【用意するもの】
- 紙皿
- ビー玉
- 絵の具
- パレット(卵パックでも代用可)
- カラーミックスモール
- デコレーションボール
- 白の毛糸
- 箱(紙皿が入る程度の大きさ)
- 折り紙(黄or金)
- のり
- ボンド
【作り方】
「ツリー作り」
-
- 箱に紙皿を入れ、絵の具を付けたビー玉を転がす。
- ビー玉の絵の具が薄くなったら、パレットに戻し、何度も転がして色をつけていく。
- 皿を時計と見立てたとして、3時の方向と8時の方向から中心に向かってはさみで切る。
- ボンドで皿を貼ってツリーが完成。
「ツリーの飾り付け」
-
- カラーミックスモール、毛糸、デコレーションボールなどで装飾をする。
- 折り紙を16分の1サイズに切り、うち3枚を使って星を作る。
【工作のポイント】
転がし絵がおもしろく、楽しんで作ることができます。
たくさんビー玉を転がすことできれいな仕上がりになるでしょう。
箱は、紙皿の大きさと近いと色がつけやすいですよ。
【知育におすすめのポイント】
転がし絵のように、身近な物を使って表現する面白さを知ることで表現の幅が広がります。
装飾も様々な素材があることで、創意工夫ができますね。
折り紙は、想像力がついたり図形に親しんだりできます。
折り紙でサンタさんなどを折って貼っても可愛いですよ。
2-2.ゆらゆらサンタさん
紙コップや紙皿、画用紙などの簡単な材料で作るサンタさん。ゆらゆら揺れるソリに乗せて、飾るだけではなくおもちゃとしても楽しめますよ。
【用意するもの】
- 紙皿
- 紙コップ
- 画用紙(うすだいだい、赤)
- 色紙(赤)
- ペン
- クレヨン
- 白の毛糸
- のり
- はさみ
【作り方】
「サンタさんの頭作り」
- 紙コップの飲み口の方を画用紙に当てながら円を描き、曲線をはさみで切る。
- 顔を描く。
- 顔にひげ(毛糸)や帽子(画用紙)をのりで貼る。
「本体作り」
-
- 紙コップの底を上にし、コップの半分の高さまでをはさみで切れ目を2本入れる。
- 山折りにした紙皿と紙コップを嚙み合わせる。
- 紙コップと紙皿が離れないよう、後ろはセロハンテープで止める。
「サンタさんとソリ作り」
-
- サンタさんを紙コップにのりで貼る。
- 紙コップに折り紙をちぎって貼ったりクレヨンで描いたりして、服ができるとサンタさんの出来上がり。
- ソリは、紙皿の先端を中に織り込み、クレヨンで描いたり折り紙を貼ると完成。
【工作のポイント】
紙コップは紙皿に合わせる時、真ん中より少し右側に貼りましょう。
バランスよく揺れて、ソリに乗っている雰囲気が出ます。
おもちゃになる所が良いですよね。
【知育におすすめのポイント】
はさみの連続切りや曲線を切れるようになってくるのが、4歳児の特徴です。
はさみを持つ手の力加減や紙を持つ手の動かし方に注目しながら扱い方を知らせると良いでしょう。
繰り返し経験することが大事です。
3.[5歳児向け]クリスマス工作
続いて、5歳児におすすめの作品をご紹介します。
5歳ごろは、イメージを膨らませながら遊ぶことが楽しめる時期です。「細かい工作」で立体にも挑戦しながら、頭の中で描いたものを自由に表現してみましょう!
3-1.切り紙ミニツリー
平面の画用紙から、立体のクリスマスツリーを作ります。ツリーがうまく立ち上が加減などにも気をつけながら、子どもと一緒に楽しんでくださいね。
【用意するもの】
- 緑の画用紙3枚(B4程の大きさ)
- 長い定規(30cm程)
- カラーミックスモール
- デコレーションボール
- 毛糸(白)
- 折り紙
- ストロー
- ボンド
- はさみ
- のり
【作り方】
-
- 2つ折りした画用紙を以下のような形に切り取る。
-
- 定規で間隔を開けて線を引く。
-
- はさみで切れ目を入れる。
- 切った所を谷折りにして立ち上げる。
- これを3枚作り、中心にストローを入れてのりで貼り合わせる。
- 自由に飾り付けをする。
- ストローに折り紙で折った星を乗せて完成。
【工作のポイント】作り方2の工程では、線の間隔が近すぎると切れ目を入れて立ち上げる際にバランスが悪くなったり、装飾がしにくかったりするので、気をつけましょう。
【知育におすすめのポイント】
自分で定規を使って線を引く経験を通して、両手の力加減を調節する感覚を覚えるでしょう。
平面の画用紙が立体になるおもしろさを感じられますよ。
立体のものをイメージしたり、細かい工作をしたりできるところが5歳児にあいます。
3-2.パクパクサンタさん&トナカイ
変わった切り方をした紙コップで、口をパクパクとさせる楽しいサンタさんとトナカイが完成します。並べるとよりいっそう可愛いので、ぜひペアで作ってみてくださいね。
【用意するもの】
- 紙コップ
- 絵の具(赤、茶、うすだいだい)
- クレヨン
- ボンド
- カラーミックスモール
- デコレーションボール
- はさみ
- 毛糸
- セロハンテープ
【作り方】
-
- 紙コップの側面に2か所切り込みを入れる。(※ふちから底まで左右対称の位置を切る)
- 頭になる方のふちを切り取り、三角にする。(※トナカイは、耳が出るように切り取る)
- クレヨンで目や鼻を描く。帽子と顔の境が分かるよう赤い線を引いておくと良い。
- 絵の具で色を塗る。
- 毛糸やデコレーションボールをつけて完成。(※トナカイは、モールを曲げてテープでとめる)
【工作のポイント】
絵の具を使う際に、濃くなり過ぎるとクレヨンで描いた目が消えてしまうので、気をつけましょう。
【知育におすすめのポイント】
絵の具の扱いを知ったり慣れたりする良い機会になります。
筆の水の切り方や絵の具の濃さを調節する仕方を覚えられたらいいですね。
立体のものに目を描いたり、色を塗ったりするのは複雑な手先の動きが求められます。
そのため、指先をしっかり動かせる経験が積め、手先の器用さが育つでしょう。
4.[どの年齢でも楽しめる]クリスマス工作
最後は、どの年齢でも楽しんで作れる作品をご紹介します。
4-1.わくわくプレゼントボックス
おうちにある空き箱を使って、プレゼントボックスを作りましょう!市販の飾りや折り紙などで、自由に工作が楽しめます。
【用意するもの】
- 箱(お菓子の箱や段ボールなど)
- 折り紙
- 毛糸
- 画用紙
- 普通紙
- クレヨン
- デコレーションボール
- のり
- ボンド
- はさみ
【作り方】
- 折り紙で折ったものや普通紙に描いた絵を箱に貼ったり、毛糸やデコレーションボールで装飾したりする。
【工作のポイント】
「サンタさんがプレゼントを入れる箱を作ろう!」と子どもに声をかけると、ワクワクした気持ちで活動が始まるでしょう。
段ボールを使う場合は、裏返しにして使うと無地になり、飾りが目立ちます。
【知育におすすめのポイント】
自由な発想を持って作れる工作なので、子どもの想像力が広がったり、表現力が伸びたりすることが期待できます。
伸び伸びと作ることが楽しめると、工作への意欲が増すでしょう。
5.工作で子どもの表現力が伸びる!おすすめの言葉かけと見せ方
ここからは、ご紹介した遊びを通してさらに子どもの表現力が育つ関わり方についてご紹介します。
保育の現場や家庭で実践して効果のあった方法なので、参考にしてみてください。
5-1.色に関心を持てるような言葉をかけよう
大人の言葉がけによって、子どもの色への興味や関心を引き出すことができますよ。
例えば、作品がカラフルだった場合、「何色があるかな?」「どんな色を使ったの?」と尋ねてみましょう。自然と子どもは色に意識が向くでしょう。
おうちの人が素直な感想をつぶやくことも効果がありますよ。
「緑のツリーに、黄色の飾りはよく見えてきれいだね。」と伝えると、他の色を合わせてみるなど自分で工夫しようとする姿が見られるかもしれません。
色彩に興味を持つことで、さらに楽しく工作活動ができると、育ちに繋がりますね。
5-2.作り方を伝える時には、実際にやってみせよう
ご紹介したクリスマス工作を通じて、様々な技法を知ることができます。
例えば、ビー玉転がし絵やスタンピングでは、色や模様の付け方を知ることができ、紙皿や紙コップを使った工作では、使い方によっておもしろい表現ができることが分かります。
子どもが自分で試して発見することも大切ですが、大人が「こんな方法もあるよ」と教えることも重要です。
ぜひ、工作する時は実際にやってみせてあげてください。
作り方を見ることでイメージができ、実践することで身についていきます。
新しく知った方法と自分が知っている作り方を応用して、工作に取り組むこともあるかもしれません。
表現の幅が広がる、いいきっかけですね。
6.クリスマス工作で子どもの可能性を伸ばそう!
おすすめのクリスマス工作では、楽しみながら、知育の要素を取り入れたものをご紹介しました。表現するおもしろさを感じつつ、手先の器用さが育ち、色彩への関心や表現技法の習得などに繋がります。
子どもは、遊びの中で自然と力を身につけていくでしょう。
できることが増えると、活動の幅も広がります。
一緒に作っていると、あれこれと伝えたくなりますが、優しいまなざしで子どもたちを見守りつつ、楽しい時間を過ごしてくださいね。
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